【2】世界観構築と資料集め
前回はテーマとキャラクターメイキングについて説明しました。
今回は、世界観の構築と資料集めについてお話しします。
3.世界観を決める
テーマを伝えるための世界観や舞台設定を決めます。
主人公を取り巻く環境の設定ですね。
アクションを書きたいとしたら、どのような場所でアクションが発生するのか?
コロッセオ? それともスペースオペラのような宇宙空間? ロボット同士の戦闘? それとも魔法使い同士の戦い?
……このように舞台設定によって、物語は大きく変わります。
たとえばアクションを書きたいとして、主人公が『ガンダム』のように、何か「よんどころない事情」があって、ロボット(『ガンダム』ならMSやMAですね)に乗ることになったとしましょう。
その「よんどころない事情」とは何か? ロボットが放置してあった理由は? どうやって主人公がそれを知る? 操縦方法をどのように知ったのか?
また、ロボットが戦闘用であるなら、戦闘がどこかで発生している、あるいは発生する予感があって準備している……ということになります。
誰と誰が戦っているのか? 国なのか? 組織なのか? その関係性は? どんな国や組織?
──ここは、深掘りしようと思えば、いくらでも考えられる箇所です。
ここで地図や絵などを作る人もいます。
私はこの段階で、ごくまれに絵を描きます。自分のイメージする舞台の絵ですね。SF小説『アウトサイダー』では、ボーダー要塞の絵を描きました。
4.資料集め
では、その舞台を書くためにはどんな資料が必要でしょうか。
コロッセオならその時代に合わせた資料が必要でしょうし、SFなら宇宙関係の資料が必要になります。
国会図書館などのネットで検索してもいいし、新聞やニュースや論文を探すのも、図書館に出かけて参考資料を探すのもいいでしょう。ChatGPTなどAIに聞く人もいますね。
映画やアニメ作品を参考にするのもいいのですが、一般的な表現なのかどうかは注意した方がいいです。
たとえば「空間転移装置」なら一般的な表現ですが、『ドラえもん』の「どこでもドア」は特定の作品の固有名称になります。
そのまま使うのは、パロディやオマージュでない限り、避けた方が無難です。
時代物や歴史物の場合は、実際に博物館や資料館に出かけてみるのもいいでしょう。
撮影が許可されている場所なら、撮影しておくと後で描写する際に役立ちます。
どんな資料を参考にしたのかは記録しておくとベストです。後書きなどに記載しましょう。
設定資料というのは小説に説得力を持たせるためのものであって、必ずしも資料と同じであったり、正確であったりする必要はありません。
この場合にはどうなるのか……という、思考のバリエーションを増やすためのものです。
小説として「それらしく見える」ことが重要です。
ただし、歴史物や原作のある作品のノベライズなどは、極力資料に沿った内容にする必要があります。
それはリスペクトですね。
媒体が変わることで見せ方も変わりますから、多少の改変が必要な場合もあります。
私の書いた歴史小説『雨垂れうがつ』も、「左腕をなくした伊庭八郎が横浜に潜伏していた」「潜伏中に英語塾の塾生だった」など歴史資料を元にした部分と、「塾生と喧嘩した」「高梨哲四郎が、伊庭八郎をモデルにした浮世絵を大切に持っていた」というフィクションの部分があります。
>続きは翌日に更新します




