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エピソード3
「なんでそうなるんだよ?!」
君はそう怒鳴ると
寝室の方に姿を消していく
私が放った何気ない言葉が
大好きな君を
深く傷つけてしまった
ごめんなさい……
ごめんなさい……
嫌いにならないで……
離れていかないで……
心の中で
必死に祈る……
嫌いになりませんように……
離れていきませんように……
どれくらいの時間が経っただろう……
君が
寝室から出てくる
君の瞳には
涙の痕がこびり付いている
君の
顔からは見て取れるもの
悲しみの旋律……
絶望の旋律……
後悔の旋律……
「……もう、嫌われたかもしれないって思って……」
君は
涙を流しながらコトノハを綴る
悪いのは私の方なのに……
何気ない私の一言が
大好きな君を傷つけたのに……
私も
君に嫌われたんじゃないかって
すごく すごく
不安で
すごく すごく
怖くて
もう 一緒にいられないかも……
って
本当に思ったんだよ?
大好きな君と
一緒にいられなくなるかも
って
考えたら
私も
たくさん たくさん
泣いたんだよ……
傷つけて ごめんね……
これからは 気を付けるね……
だから
ずっと 一緒にいてくれる?
大好きだよ……