温もりは 儚く消える 哀悼歌 (短歌 四季節四首 俳句 川柳三句)
悲しみは 果たして晴れた のでしょうか
暴風の
声の主が
言葉蹴り
紡ぎたる空
ちぎれ雲かな
君と見た
秋の満つ月
変わらずに
とばりの使者が
夢を連れ去る
舞い落ちる
凍れる粒の
冷たさに
余る隙間と
揺らぐ街灯
訪れた
悲哀の時は
雪に溶け
手向けとばかり
花の雲咲く
涙つめ たからの船は 出港す
-----------------------------------------------------------
公式企画「俳人・歌人になろう!2023」参加作品です。
▼小説家になろう 公式企画サイト
https://syosetu.com/event/haikutanka2023/
-----------------------------------------------------------
・短歌は夏秋冬春の順になっています。
・俳句二句は川柳になります。
お読みいただきありがとうございました。
隠された 衣の端で 涙消し
ちぎれ雲はラテン語で布の切れ端、とばりは垂幕、街灯は外套を表しています。花の雲は桜、桜の花びらが散り絨毯のように····。
恋人や夫婦の別離、愛しいものとの死別をイメージするか、秘めた意図をただ想像して、喧嘩した親友を見送る歌など、色々考えていただければと思います。
タイトルの俳句が哀悼歌なので、別離の歌なんですが、さて。