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鋼のつるぎ  種馬は、異世界を救う  作者: いずしま こくも
4/5

     人肌の悩み


  「あのツリーハウスには、初代様の遺品やゆかりの品が置いてあります。

  普段は誰も立ち入る事が出来ないのですが、木村様には明日、見ていただきたいと思います」

  中央広場には、多くの人々が集まり初めており、食事の準備が始まっていた。

食事と言うよりも祭りと言った方がいいだろう。

  大皿に盛り付けられた、豆類や蒸かした芋、根菜、サラダ、等々、米や麦などの穀物はない。

  それを各自が小皿に取り分けて行くバイキングスタイルのようだ、中でも長蛇の列は、

  魔物?恐竜の肉を焼いた物、ダリが豆と肉を小皿に盛り、手渡してくれた。

  「キムラが仕留めた、魔物の肉だよ、食べて」

  酷くお腹が空いているために、美味しそうに、思えてくる

  薄い塩味に唐辛子の様な辛味、ローズマリーの様な香草の香りなかなか美味しい

  以前に食べた事のあるワニの肉に似ている、「キムラ様、土の市の市長の土井君と申します。

  今回の魔物の討伐報酬は大銅貨100枚とさせていただきます。」

  麻袋の中には何の変哲も無い500円より少し大きな銅貨が入っていた、金属が銅しか無い

  みたいだし、大銅貨がどれほどの価値なのかもわからないから、嬉しくも無い。

  こんな時は、大銅貨を1枚手に取り、そばに居るダリの手に乗せて「色々、ありがとう」

  ダリは少し驚いて「いいよ、こんなにたくさん、私たちも大銅貨10枚づつ貰ってるから」

  ダリの反応を見る限り大銅貨は、そこそこの価値はある様だ、「あっそう!」

  あっさり麻袋にしまうと、ダリの少し残念そうなところを見ると、やはりそこそこの価値は

  ある様だ!腹が満たされると、今日の疲れが眠気となり、もう人の話など耳には入って来なかっ

  た。「キムラ様、今、家の用意をしておりますんで、しばしお待ちください」土井君の声

  ベンチに座り目を閉じていると、ベンチのきしむ音、誰かが横に座っている気配

  いきなり頭を引き寄せられる、左頬に柔らかな感触、見上げると、二つの山とダリの顔

  「家の準備が出来るまで、少し寝てっていいよ、毛布掛けてあげるから」

  あぁぁ~ダメだ!ダリの股間から香り立つ、女の香り、動物の雌の香り、体が熱くなる。

  不思議と穏やかな気持ちになり、そのまま眠りについていた。

  「キムラ、起きて!家の準備が出来たらしいよ」

  寝起きの怠い体をダリに手を引かれながら歩くが、膝枕のせいか、女の香りの為か?

  ダリの事が凄く可愛く思えてくる、ダリの大きく形の良いお尻から目が離せない!

  家は二階建てで、一人で住むには十分な広さだった。

  玄関の引き戸を開けると、土間に敷石、キッチンと言うよりも昔ながらの炊事場である。

  室内には二人の女性が居た。二十歳前後の堀の深い顔立ち、赤茶色の髪に黒目である。

  男も女も大体こんな感じである。黒目のインデアン!年寄には、やや黒味がかった茶髪も

  見かけた。

  「紹介するね、こちらがキヨ、そしてマミ!彼がキムラ、食事などの世話は二人がするから」

  また二文字も名前だ、不思議に思いダリに聞いてみると、ダリから意外な答えが返ってくる。

  「10年ごとに、二文字の名前、三文字の名前が入れ替わるんだよ」

  「もし、同じ名前でも20年間空いているから、ダリが20歳なら同じ名前のダリは40歳ぐらいで

  ダリおば、って呼ばれる、その次はダリばーだよ!私はまだ、ダリだから」ダリはクスクス

  笑う。

  なんだか、みんな同じ顔に見える、アイヌ民族やアフリカの部族に一人迷い込んだ感じだ。

  「キムラ様、お風呂の用意が出来てます」マミが言う。

  「えっ!お風呂があるの?」

  微笑みながら,マミが「井戸が掘れて、少し大きな家なら大体お風呂はありますよ。」

  さっそく、湯気の零れる引き戸を開けると、中はかなり広い!

  湯船は銅製でスノコが浮いている、木枠で組まれた長方形のいわゆる{五右衛門風呂}だ。

  何故か五右衛門風呂の入り方は記憶にある、そんな事を考えてると、後ろの引き戸が開く

  「お風呂の入り方、教えてあげるね、私も一緒に入っていいかな?」全裸のダリが言う

  俺は固まった、状況が理解出来ずに、俺の全てが固まってしまった。

  ダリは恥ずかしがるでも無く、平常運転である。

  俺が恥ずかしい、遮断機は上がったままだし、ああぁ~アフリカの部族とか裸だし

  これが普通なのでは?ダリを無理に追い出せば、無礼になるとか?

  まずは、ダリの説明を聞く事にする。

  「このスノコを上下に沈めて、お風呂の温度を確かめる、少し熱いから、井戸から水を

  くみ上げて、湯舟に入れる」ダリが後ろ向きに井戸から水をくみ上げている時はどうしても

  大きなお尻に目がいく、流石に真正面から見る事は出来ないけど、後ろからは見る見る!

  この町の常識がわからいからHな行為は出来ないから、大人しくしておこう。

  ダリの説明は続く、「直火で下から常に温められているから、少し温度を低目にして」

  ダリがスノコを上下にゆすると、ダリの膨らみも上下に揺れる揺れる。

  「そして、温度調節の為の水を桶に入れておくの」

  木のスノコを足で静かに沈めて行く;湯舟の底の金属に直接触れると火傷をする事があるからだ

  身体の隅々まで、気持ちいい、ダリが俺の正面に入ってくる、足と足が触れ合う

  記憶が蘇る、俺は日本で誰かとお風呂に入って居た、笑顔が可愛い、巨乳の女性!

  でも、名前が思い出せない、涙が頬を伝う、きっと幸福だったんだろうな、俺は死んだのか?

  「キムラ、背中を流そうか?」ダリの声が届くころには、俺は落ち着きはらっていた。

  「ああ、頼むよダリ」ダリに背中を向け、五右衛門風呂特有の底から立ち上がる熱を楽しんでい

  た。

  ダリの背中を流してあげ、風呂を上がり、用意された麻の服を着る、ここの麻は柔らかい

  風呂場にもあった行燈{あんどん}一階に三つ置いてある、キヨとマミの姿は無い

  「キムラ、二階に布団が用意してあるから、休んだら」軽く返事を返し、二階へ上がる

  二階には二つの部屋があり、右手の引き戸を開けると、布団が用意されている

  部屋の行燈{あんどん}を消し布団に潜りこんだ、日本での事を思い出す、なんでこんな所に

  何のために?何で俺が?ああぁイライラする、そんな時に引き戸が開き、そして閉まる音

  ダリが布団に入って来た、抱き着かれて気づいた、ダリは全裸だった。

  「お願い、抱いて欲しい」ダリの言葉はイラついた俺にとって、逆効果だった。

  「何で俺がそんな事しなければならない!なんなんだ!頭にくる」

  「お願いします。今日しかないんです。」ダリの切実な声

  「俺の知った事ではない」ダリは家から泣きながら出て行った。

  言い過ぎた、なんであんなに必死に?今日しか無いって?そんな事を考えていると

  玄関の扉がドンドン大きな音で叩かれる、何度も何度も激しく

    

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