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図書館と観測者のブレイクタイム!  作者: 鳥路
第一章:略奪乙女と愛情の観測記録
10/30

観測記録9:巳芳智編「蛇憑き神様の最期の望み」

「譲さん。今日は」

「うん。前回予告した通り、巳芳智さんの観測記録を始めようか」

特に言わない。今日の観測記録はいつもより、空気が重い観測だから

家の為に神様に成った青年

数多の不幸を吸い取りながら、それでも尚たった一人の同じ境遇の少女を愛し、そして同じ境遇の少女の未来を案じた

そんな優しい彼は、大事な主を失ってから壊れてしまった

これは、彼が終わりを迎えるまでの観測

「・・・観測を、始めようか」


(今回の観測は、世話焼き神様と社畜の恩返し。の十一日目、三十五日目(雪霞過去編部分(46~60)、三十六日目①の情報をつまんでいただけたら若干楽しいかな・・・な観測です。そちらも一読して頂けたら嬉しいです)


遊び盛りの少年時代


母さんが仕えていた花籠のお坊ちゃま。その御付として働けと命じられた

何が楽しくて、村で崇められたお坊ちゃまの・・・目も見えない虚弱体質の癖に、虚言ばかり吐く神語りとか、そんな役割の奴のところに仕えなきゃならないんだと思った

普通の子供として育つことを望んだ俺は、普通の子供のように遊んでいた


・・・母さんが末弟を妊娠したと言ったのはそんな頃だったか

自分は動けないから、家族の食い扶持を稼いでほしい・・・とかいう自分勝手なクソみたいな理由で、俺は普通の子供としての権利を奪われた


花籠の家に仕えた青年時代


雪霞は思っていた以上に病弱だったが、彼もまた被害者であり普通の子供ではないと知る

俺の先入観は、彼に対する印象も操っていた

ただでさえ弱い体を村に酷使させられていた彼は、ほとんど寝たきりだった

義理の母親と弟との関係も良くなかった。むしろ常に彼を邪魔者扱いして排除しようと画策していた

普通の子供として生きられない。その境遇に共感して・・・俺たちは主従を超えて普通の友人関係にいられたのかもしれない


そして俺は、そこである人物に一目ぼれした


「おかえりなさい、智」

「・・・祝」


淡い桜色の着物に、草色の羽織を着た女性

薄墨色の髪を春の風になびかせるのは、丑光祝

花籠家の門の前を掃除する彼女こそ、俺が好きになった人だ


今でもあの時の光景は覚えている

俺の初恋であり、一目ぼれした相手であり、恋人であった彼女

きっと何事もなく上手く事が運んでいれば、一緒になれたかもしれない女性

そして、俺が何もしてやれずに道を別った女性


・・・本当に、あの時は幸せだった

雪霞もいて、鈴もいて、錣山さんもいて・・・祝もいる

こんな呪縛も何もない。普通の人として生きていた幸せな時代

そんな花籠家にはもう、一生戻れない

俺たちの仕えるべき主は、あの家にもういないのだから


・・・・・


あの日の後の話をしなければならないだろう

俺の終わりは、ここから始まったのだから


「・・・」

「目が覚めた、智」

「・・・祝」


秋の祭典が終わった後、俺と鈴は錣山さんに保護された

雪霞の遺体を、と泣き叫んでいた鈴の願いは叶えることはできなかった

あのクソ義弟と、宮司から逃げなければいけなかったから


俺だって、あいつをあんな場所に置いて行きたくはなかった

けれど、置いて行かなければ・・・祝も助けに来てくれた錣山さんも、俺も皆死んでしまっていただろう

それは絶対に、雪霞の望むことではないから


「・・・身体、まだ本調子じゃないって」

「俺と鈴にはまだ憑いている。本調子じゃなくても、動けるさ」

「・・・ごめんなさい。私だけ」

「いいよ。鈴も俺もわかっている。祝の呪詛は神堕としをしなければ、祝自身を破滅に導いてしまうことぐらいわかってるから。謝らないでくれ。雪霞様もそう思っている」

「・・・」


祝はそれでも口を噤んで俯いた


「・・・智、祝」


そんな俺たちの間に、一人の少女がやってくる

綺麗な青緑色の髪はぼさぼさで、今起きてきたのだろう

腫れた目元、そして彼女の頬に刻まれた涙の後

充血した目も彼女らしくないが、きっと・・・今日も一晩中泣いていたのだろう


「鈴。もう起きて大丈夫なの?」

「はい。身体は、もう、なんともないんです。だから大丈夫・・・ですけど」

「・・・心はまだ、しんどいよな」


死んだ目をした同僚の鈴

誰よりも雪霞を大事に思っていた彼女が導くべき存在はどこにもいない

あの日、雪霞は殺されたのだから

この村に、因習に・・・俺たちの大事な主は奪われた


母親に家の為に神に成れと言われた日から、雪霞と鈴、錣山さんそして祝以外の前では心を殺してきた自覚はある

ただ何も言わずに、悪しきものを吸うだけのお役目

身体に負荷がかかる。汚染物質だって容赦なく吸い取り、蓄積しなければならないのだから

心に負荷がかかる。眠るたびに悪夢を見るほどの苦痛が毎晩俺に襲い掛かった

それが、この村の不浄を吸う「巳の憑者神」のお役目だ


それでも「それがお役目だから」「仕方のないことだから」と心を殺してきた

しかし、今回の事で何も思わないほど・・・心を殺しきれていなかったらしい


お役目で俺はもう長くは生きられない

不浄を吸いすぎた末路だろう。俺も近いうちに村の糧として命を落とす

それなら、復讐の一つでもして・・・盛大に散るべきか


起きたての頭で、酷い計画を思いつく

それほどまでに、主を、友人を失った恨みは大きかった

動き出した計画はもう誰にも止められない


そういえば・・・この村の近くの山に、異形の狼が住まうと聞く

今代の若長は強大な力を持っていると聞く。そいつを使って、村を壊滅させられないか


協力者は一人は必ず必要だ・・・特に、村の中に入り込めるような、協力者


鈴に片棒は担がせられない。あいつはもう不老不死。これから起こる惨劇から遠ざけてしまうのが一番だ。罪を抱えさせるのは、嫌だ


錣山さんには計画を話そう。村側にも一人協力者が必要だから。巻き込むのは申し訳ないけれど・・・彼ならきっと受け入れてくれる。いや、受け入れさせる


そして祝には・・・この村から離れてもらわないといけない

この計画に巻き込むわけにはいかない。もう、お役目が終わって自由になった人である彼女には幸せに生きてほしいから

だからこそ、誰よりも愛しい彼女とは道を別つ必要がある

・・・悲しいけれど、そうしなければ彼女にまで影響を与えてしまうだろうから


柳永村を潰すための計画。その始まりは・・・ここから動き出した


・・・・・


あれから二年ぐらい経ったかなぁ

計画は順調に動き出した。魔狼の集落に派遣した猟師から、全員殺せたと報告を得た

首も持ち帰ってくれるらしいし、後は若長が帰ってくるまで待つだけだ


「智」

「・・・錣山さん」

「いいのか。本当に、これで」


少しだけ老けた、俺たち御付の先輩が顔を出してくれる

その後ろには彼の妻子がいる。きっと今から村を出るのだろう

だからこうして彼と話すのも、最後だ


「いいんですよ。これで、皆殺しの布石は打たれました。錣山さん。奥さんととっとと逃げてくださいね。明日にでも来るかもしれないんですから」

「ああ・・・しかし、お前の妻子は」

「妻子・・・ああ。稲と醒の事ですか?大丈夫ですよ。もう、別の村に送っています」


俺が計画を立ててから数年の間にあったことを大まかにまとめようか

最後なんだ。これぐらいしておかなければいけないだろう


まず、祝と別れた。「俺のこれからの未来に、お前は邪魔だ」・・・と思っていないことをすらすらと告げた。沢山、彼女を傷つけた

未だに、去り際に叩かれた左頬が痛む

そして彼女を遠くの村へ追いやった。「これから」に巻き込ませないため。困らないだけのお金を渡して、遠くへ・・・もう、戻ってくるのもうんざりするような場所へ


鈴が不思議そうにしていたので、この村にいたくなかったんだろうさと嘘をついた

だから別れた。俺はこの村から離れられないから。祝はこの村から離れたかったから

・・・「利害が合わないから、別れたんだよ」といったら、鈴は簡単に信じてくれた

雪霞も鈴も、こういう色恋沙汰には疎くて助かったと心の底から思った


それから、鈴

困らないだけの路銀を持たせて、村から出した

俺と鈴は憑者神であった為、この村で飼われる運命だった

けれど彼女だけでも、その狂った運命から出してやりたいと思い・・・隙を見て逃がした

彼女は不老不死。この世界を歩いて、いつかもう一度雪霞のような存在と巡り合ってほしいと願いながら、去り行く彼女の後姿を見守った


そして俺は、雪霞の代わりに神様としてこの村で崇められるようになった

お役目の時以上の不浄を吸って、清めていかなければならないので、身体的な負荷は倍以上

正直、二年も生きられるとは思っていなかった


神宮から、妻を娶れと言われた。そして神様の子を作れと

正直、皆殺すからなあ・・・なんて考えながら、雪霞の鈴の話を思い出した

鈴が初めてのお役目に行った日ぐらい・・・稲という友人ができたと言っていたことを

鈴の友人ならば、殺すのも躊躇ってしまう

相手は選び放題。そして拒否権がなければ・・・選択肢は一つ

鈴の友人である稲を娶った


その一年後に娘が生まれた

血の繋がった娘が産まれたことは純粋に嬉しかったが、相手が祝であればとふと考えてしまう

付き合わせた稲にもそれは悪いことだ

そして彼女に今後の生活費を持たせて、別の村に送ったのはつい最近の事


錣山さんも、そして友好的な元憑者神の家もいなくなれば準備は完了

疫病が蔓延したこの村は既に人口は半分ほど・・・魔狼の若長に殺させるのも楽だろう

あとは全員皆殺し。俺の家族だって、何も知らない村人だって問答無用で皆殺し


「・・・いつ来るかなぁ」


せめて俺が生きている間に戻ってきてくれよと願いながら、来る日を待った


・・・・・


最期の記憶は、燃え盛る故郷だった

俺の目論見通り、魔狼の若長はこの村を襲撃してくれた

巨大な狼は、その身の全てを使って村人たちを蹂躙していった

真白の牙には鮮血が走り、俊至の情報だと水色と茶色の片目の色違いと聞いていたのだが、その目もまた、周囲に飛び散る血のように真っ赤に染まっていた

それが、俺の記憶に残る魔狼の記憶


村の惨劇を目撃した後、俺はあの場所へ向かう

祝に想いを告げ、別れを告げた村全体が見渡せる丘の上へと


「・・・はぁ」


俺も予想以上の傷を負っていた。失血もかなり酷い

もう少しで死んでしまうだろう・・・もう、その運命からは逃げられない

けれど、最期はここがいいと思ったんだ

何よりも、大事な彼女との思い出の場所で眠りたいと思ったんだ


「・・・村がこんなことになっているのは智のせい?」


だからだろうか。祝の幻影を俺は見たのだ

もうすぐ終わりだから、神様がくれた最期の温情か

失血して、意識が混濁している俺は幻影の祝に抱きとめられる

とても暖かい。気を抜いたら眠ってしまいそうだけれど、必死に意識を集中させる


「ああ。そうだよ。雪霞を奪って、俺たちから人の幸福を奪ったあいつらに、復讐をしただけさ」

「・・・本当にバカ。一人だけで、こんなこと」


立っている力もなくて、ゆっくりと足が地面に流れていく

それを察した祝はそのまま腰を下ろして、平和な時、暇な時間にさせてくれていた膝枕をしてくれる


「祝、ごめんな」

「・・・許すわけ、ないでしょ」

「お前を巻き込みたくなかった」

「自分勝手ね。こんなことになるのなら、巻き込んでほしかったわよ。そしたら私は、好きでもない男の子なんて・・・」


村を出てからの祝の行動が、その言葉だけで全部分かった

よく見れば、幻影であるはずの祝の姿は着物を含めてボロボロで、足も血が滲んでいた


「・・・夢じゃないのかよ」

「夢であってほしかったわよ」


幻影だと思っていた目の前にいる祝は本物の祝

身じろぎして、重い体を起こし彼女の隣に腰かける


「村、燃えてるわね」

「ああ。全部俺の思惑通りだ」

「・・・皆、殺したの?」

「鈴や錣山さん、鈴の友達には逃げてもらったよ。他は全員あの中。祝の両親とか、あの義弟とか疫病で死んだのもいるけど、名前を挙げた人以外、ほぼ全員殺せたと思う」


祝の表情が安堵を浮かべたと同時に影を差す


「・・・三陽さんは?」

「殺した。あいつだけは、俺の手で。他の弟は皆病死だ。親父はあの中だけどな」

「っ・・・」


家族殺しを告げると、やはりこの反応が返ってくると思った

当然と言えば当然だ。しかも祝はお袋とは仲が良かったから

それでも俺にとって・・・お袋は、この身体になった一因だ。絶対に許すわけにはいかなかった


「怒るか、祝」

「怒らないわ、智」

「そういえばさ、お前はなんでここに?」

「うーん。死ぬならここがいいなあって思って戻ってきただけ。自殺する気で来たんだ」

「さっき言ってた・・・」

「そう。向こうで求婚してくれた人との間に男の子が生まれたんだけどね。私、どうやら妾だったみたいで・・・あの子は後継ぎとして育てるからって取られちゃった。それに、お前は用済みだとか言われて。なんかもう色々疲れてさ・・・」


それでここに戻ってきたんだ。全部終わらせるために、と祝はそう告げた

村を出てから色々あったのだろう。それが正しいと思っていたのに、その選択は逆に祝を苦しめていた


「離れていても似たような行動とか・・・少し、落ち込むな」

「何か言った?」

「いいや。何でも・・・どうせなら、一緒に終わらせようか」


懐から小さな小瓶を二つ取り出す。実際に使うようと落としたときの予備

まさか二つとも使うとは思っていなかったけど

それには俺が蛇から作った毒が入っている

即死は無理だが・・・眠るようには死ねるだろう


「・・・どうして?」

「どうしてってそりゃあ、俺も一緒だからな」


ここに、全部を終わらせるために来た。ここで終わらせたいと思ったから

そう言わずとも、祝には俺の言いたいことが分かったようだった


「そっか。じゃあ、一緒だ」

「ああ。一緒だ」


昔のように、何のしがらみもなかった時期にはもっと素直に手を繋げていたと思う

こんな風に、悲しくなることもなかった

同時に毒を含み、丘の芝生の上に倒れ込む

後は終わる時を待つのみとなった


「なあ、祝」

「なにかしら、智」

「もしも、平和な時代に、こんな呪縛も何もない人生に産まれたら次はどうしたい?」

「今度は、大事な時に貴方の側に入れるような存在になりたいかな。智は?」

「俺は・・・」


最期に思い浮かべるのは、幸せだった時期の光景

雪霞がいて、鈴がいて、錣山さんがいて、祝がいて、俺がいる

そんな優しすぎる幸せな日々の事を・・・もう一度と願わずにはいられなかった


涙を流す権利がないことぐらいわかっている

けれど、欲しいものがあるのだ。どうしても、取り戻したいものがある

頬を伝う涙を拭う力もないから、それはそのまま地面に流れていく


「もしも、生まれ変わりがあるなら、雪霞と錣山さんとお前の生まれ変わりと一緒に、鈴を迎えに行こう。そして、いつもの日々を皆で・・・」


皆で、過ごしたい

そう言う前に、俺は一足先の眠りにつく

失血が思っていた以上に酷かったらしい


毒が全身を蝕む前に、俺は息を止めてしまった

そして、最後まで言えなかったその願いは・・・・俺の生まれ変わりへと引き継がれていく


・・・・・


それから、何百年という時が経っただろうか


「おい、覚。起きろよ」

「ん?夏彦か・・・?」

「ああ。お前が寝ぼけるなんて珍しいな。何かあったのか?」


雪霞に瓜二つの山吹色の男は、俺の生まれ変わり兼子孫の男に声をかける

もう一度、雪霞の生まれ変わりの元へ巡り合えた

それは偶然にしては奇跡的で、運命の導きではないかと思う


「覚も恵さんのように変な夢でも見てるのかな?」

「かもなあ・・・」


小さく笑うのは、卯の先祖返り。その容姿は俊至にとてもよく似ている。けれど生まれ変わりではないようだ

そして・・・


「先輩、またお弁当忘れたんですね・・・鈴ちゃん届けに来てくれましたよ?」

「ええ、嘘・・・またか」

「最近物忘れ激しいな、夏彦」

「仕方ないだろう。ここ最近、忙しいのも落ち着いて、少しのんびりできてるんだから」


そして、雪霞と俺の生まれ変わりの側には、祝の生まれ変わり兼子孫の女と、あの時代からずっと生きていた鈴がいた

これは俺が望んだとおりの世界。錣山さんの代わりに俊至がいるけれど

遠く離れた時代の中で、俺の望みをそのまま持ってきた世界を生まれ変わりたちは生きている


けれどこれは、まだまだ始まったばかりの物語

俺の子孫である巳芳覚と、祝の子孫である丑光恵の物語は

これから始まっていく

「観測、終わりだね。お疲れ様」

「まだ、始まったばかりなんですね」

「うん。この続きは、九重家のお話が終わった後になるだろうね。今年中には入れるとは思うよ」

巳芳智は復讐を遂げた。罪もない人間も、全員手にかけて・・・自分たちを人ならざる者にした者たちに対する罰を与えた

ただ、彼はいつもの日常を手にしたままでいたかっただけなのに

どうしてと嘆いても、もう巳芳智が幸福な未来を掴むことはない

「ただ、覚さんはどうなんだろうね」

生まれ変わりだと言っても、夏彦さんのように前世が友好的に干渉したりしていない様子だった

彼の力が弱いだけか、それとも協力する気がないのか・・・わからないけどね

「彼らの物語は、少しだけ道行く先が危ういね。何事もなければいいのだけれど」

「・・・」

「さて、辛気臭い話は本編の方でやってくれるさ。こっちはこっちでやることあるよね?」

「ううん・・・前回は続く観測で、今回は不幸な終わりの観測だったので、特に干渉は」

「そうか・・・」

こっちもこっちで観測の問題がある

干渉してきた犯人を捜さなければ、前々回以上のものを対策なしで食らう羽目になる

「・・・次は思いっきり、いちゃいちゃしてそうな観測でもする?」

「誰にする気ですか?それに、いちゃいちゃしてくれそうなのって・・・」

「筧兄」

「一番縁遠い人来てるじゃないですか」

「なああああに、きちんとルートに入ればいちゃこらしてくれるよ!それはもう!びっくりなぐらい!」

謎の説得をしながら僕は次の観測の準備を進めていく

次は、運命の糸を紡いでいく舞台俳優の物語

では、また次の機会に

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