精霊紫苑が現る - 第2話
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「火事だー!」と多くの人が叫ぶ中で瞬時に27人もの人が凍死してしまう。
「昨夜7時ごろ、板橋区に一軒の家が火事に見舞われました。周辺にも被害が広がれ、死人が30人、負傷者が1人という事態に…」がニュースで昨日の事件が流れてた。
その事件はすぐに話題となった。
「聞いた?氷を溶いたところで、中の死体が全員、火傷を負ってた。なんでだろう…」
「っう!まじか?そこまでは聞いてなかったぞ。」
「氷に炎?悪魔の仕業って感じがするよね…」
「だな」
隆介は友人たちの話を聞いて、どこか嫌な予感を覚え、自分の拳に目を向けた。
「気になるかい?」何処と無く声が聞こえた。
「話がある。一旦外に出てくれ」
隆介はそれに反応をし、飲み物を買いに行くと言って、その場を離れた。予備校裏に出たところで、隆介の精霊が姿を見せた。
手のひらサイズの精霊だった。耳はまるでエルフで、髪も長髪で色が青、服は赤色だった。
「やー、君、7人の選ばれしものの一人だいね」
「君が私のところに現れる精霊なんだね」
「やーそうさ、あたしがその精霊なのさ、名は紫苑だ。お見知り置きを」とお辞儀をする。
「礼儀正しいね」
「ありがとうございます。じゃーシキガミの説明に入ってもいいのかね?」
「あ、どうぞ」
紫苑が微笑み、周りの空間を変えた。
まるで宇宙にいるかのような空間だった。
「シキガミの説明をするなら、やはりここが一番だいね。では始めるぞ。」
紫苑が続く
「ぬらりひょんはご存じだよね。昔それを封印した最強の陰陽師の三大式神の一つがどうやら君が引き継いでいるらしい。」