プロローグ~前世3~
左手を負傷しつつも味方と合流。さらに捕虜をゲットした俺は、ヤッサンとの合流をはかるのであった
ヴァン!ヴァン!肉片になっていない死体の頭に敵のAKをぶち込む。
「おっおい!ポン!!なにやってんだ!!」阿部2曽が怒鳴る。
「えっ、生きてたらアレなんで、念のために釘刺しておきました。」
「相変わらずぶっ飛んでな・・・」田村2曽はドン引きである。
2人の生き残りのうちの1人は真っ青で意識も混濁してるっぽいので脳みそ吹っ飛ばしておいた。
死にかけの捕虜なんて足手まといだからな。ちなみにこういった行為は条約違反だったはずだ。
もう一人は戦意を完全に失っているだが、念のために腕を折り適当に布を口につめて阿部2曽がお姫様だっこしている。腕を折ったりしたのは言うまでもなく俺である。
物資が落ちたであろうと思われる地点にはそれらしきものや味方、敵もいなかった。あったのは敵の死体だった。まぁ、集合時間30分オーバーだったので仕方ないだろう。落ちたであろう地点だしな。
陣地に帰る途中、大量の物資を運ぶ人員を発見した。鈴木2曽と今回降下してきた人の一部だった。
「おい。なんで前田。なんで無線しねーんだよ」ヤッサン激オコだった。「(なぜだ)」
「えっあっ すいません!遅れました!あと田村2曽、阿部2曽と無事合流しました!」
完全にビビってる俺は敬礼した。
「えっあっ じゃねーんだよ!てめぇ ケガしたなら報告だろ!!何年やってんだよ!」
「(うっ・・・あー・・・10年です・・・)」とは声に出しては言えないのだった・・・
「すいませんでした!!」とやってしまった思いつつ言うのだった・・・
こんなやりとりをしつつ俺たちは陣地へ帰ってきた。陣地は敵の攻撃がなかったようだ。俺たちよりも先に到着した人、後に到着した人で無事に今日は終わりそうである。
あとは偵察隊が帰ってきて、米軍に引き継いだら終了。あと1日もない。あと少しだ!
~陣地~
陸自:幹部2陸曽8陸士0(幹部1陸曽1行方不明)(生き残っている幹部はいずれも偵察組です)
空自:幹部4空曽9 空士0(幹部2空曽5行方不明)
物資:食料&加熱材30人3食分 弾薬
朝だ。俺は自衛官のくせに朝が弱い。レンジャーのときは空腹地獄のおかげでネムネム地獄がましだったが・・・
そんなこんなでこの戦争とももうすぐオサラバ。犠牲もでたし、世論も動くだろう。俺の腕大丈夫かなぁ
俺は鈍感である。とても鈍感なのだ、これは生物として問題あるのだ。
ケガに気づかないことの弊害としては、出血による貧血や傷が後に残るなどさまざまである。
自衛隊入隊して、全身レントゲンをとることがあったのだが、足の裏に釘が刺さってたというの俺の狂人伝説の一つだったりする。どうやら子供の時に踏んでしまって気づかずにのままだったらしい。結構な手術をしてとったのだ、費用も保険がそこまで気かずクソみたいにかかって大変だったのだ。
そんな感じで。いろいろふっ飛んでるのは心だけではなかったのだった。きっと前頭葉に問題があるのだろう。
脱線終
夜通し活動してたのであろう偵察の皆さんが帰ってきた。死者はいない様子。けが人もいない様子。
俺はとても恥ずかしい思いをするのだった・・・ なお俺が負傷した戦闘ではどう行動するのが正しかったのかという話はされていない。雑談をする余裕が初陣の俺たちにはないのだ。この辺も災害派遣とは大きく違うところだろう。
それぞれの報告を終え、偵察の皆さんはアメちゃんがくるまでお休みすることになった。当然だよな。
ガガガッ 無線が入る。アメちゃんらしい。驚きの内容だった。
情報の交換は途中でするらしい。マジかと思った。空自は当然として今回の陸自の大半は英語ができる。
つーか、需品の俺は英語もできるから今回の作戦に参加することができたといっても過言ではない。
今任務の需品側の選抜基準は、FF持ち、かつ英語が堪能なことなのである。だからこんな狂人も希望通り参加できたのだ。空挺の人たちは基本的に勇敢である。だからこの手の任務にしり込みする人は少数なのだ。
だが、英語は勇敢さ関係ない。社会人やってから趣味で英語するやつなんてほとんどいないだろう。しかも自衛隊の下士官なんてね。
そういう意味でも俺は狂っていた。
撤退を開始。昼過ぎに撤退を開始したのであたりが暗くなってきた。陣地で無線を受けてから逆算するともうそろそろアメちゃんとコンニチワすると思ったがまだのようだ。1時間後・・・
「神田2佐」「うむ。戦車はいないようだな」そう。車両の音がするのだ。ちょうど丘で目視はできないのが非常につらいところだった。どうか味方であってほしいが、戦車の音がない時点でおそらく敵だ。
空爆なのか実験なのかで荒れ地のなっているこのエリアに敵が戦車なんて走らせたら速攻でラプターくんに食われるだろう。EMPにビビってるのかUAVもほとんど飛んでない。ほんとショーグン様様ですわ。くそ
加熱材は水を入れたらあつい蒸気がでるやつです。行方不明者の大半は最初の輸送機です
この作戦に士はいません。
物資とともに降下した隊員たちが物資の輸送を手伝っています。彼らは主人公の先輩であり戦闘力はかなり高いです。神田2佐は物資投下の際の輸送機パイロットです。
空自のパイロットじゃない、飛行機乗りの空曽の方々も英語はできる人が多いです。
陸自で英語を進んでする人はまぁお察しです。
陸自をディスってるわけでは、陸自のほうが人数も多いですし、そーいう隊風なのです。