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プロローグ~前世~

憲法が改正され、共同防衛の名のもとに自衛隊は他国に出撃することになった。

そんな初の他国出撃任務の第一波に俺は志願し認められたのだった。



投稿前の保存がよくわかっていないため、下書き とタイトルにある場合は下書きなので推敲前です。

ごめんなさい


「おぎゃあ、おぎゃあ、おぎゃあ、おぎゃあ。」

だめだ、泣き止まない。自分の体なのに制御できていない。俺は本当に生まれ変わったのか・・・


時間は遡る


ヒュウウウゥゥゥン。 「機器が応答しませんっ!! HQとの連絡がとれませんっ!!」

「エンジン停止っ!墜落しますっ!!」 「後部ドアは手動であけろっ!! 降下員だけは絶対に落とすぞ!!」「聞いただろ、この機は墜ちる! だが、絶対にお前らは降下させてやる!」

俺たちは全員親指を立てる。なんでこんなに俺らは冷静なのかって?それはこういうことも仮定されていたからだ。俺たちの乗る輸送機の墜落。おそらく敵がEMPをつかったのだろう。電子機器がやられれば、電子機器満載の現代輸送機。たとえ米軍のおさがりのc-130輸送機であっても例外無く機能を失う。

「(EMPか、やつらなりふり構わず自国内で核を使うとはな・・・さすが将軍様だぜ)」

俺は脳内でつぶやく。

「ドアオープンッ!!」

俺たちは機首を下に傾きはじめた機内から次々に飛び降りる。

ビュウウウゥゥゥゥ  バサッ グッ 周囲が真っ暗なため、先に飛び出した仲間たちを視認しづらい。

かなり予定降下ポイントからずれている、だが問題はない。よくあることだ。「(しかしくっそたれなEMPで無線機もナイトビジョンもつかない。ウケる状況だ。輸送機墜落までは想定されていたが、まさがショーグンサマが自国内で核自爆、その利用でEMPつかうとはな・・・)」 想定されててもその対策は無理だ。なぜなら輸送機をはじめとしたほとんどの機器が使えないとなるとそもそも作戦自体がなりたたなくなるからだ。まぁ、夜間偽装のために見えない味方はともかく、夜といっても完全な闇ではないし周囲の地形は事前に航空写真で頭に叩き込まれているので、降着に問題はないはずだった。そう、過去形である。

タタタタタタタタタタタタっ タタタタタタタっ パンッ パンッ

「(そうですよね、いくら条約で降下中の隊員を撃ってはいけないとあっても戦争だもの普通に撃ってくるよね・・だが、こっちが見えないようにやつらからも見えてないはず。まぁよっぽど運が悪くない限りあたらんだろう。)」

そんなのんきなことを考えながら、トグルを操作し降着ポイントをめざす。


余談だが、一般的に何百mもしかも動いている物を撃ち落とすのはそれこそ特殊部隊にいる人間でも難しい。かつ夜間で見えないのでなおさらである。銃弾はサイトを覗いて狙ったところに確実に飛ぶわけではないのだ。ほんの、ほんのすこーーしの手ブレで数十m先は数十mズレることになる。映画のようにはいかないのだ。 だから対空射撃は適当に撃ちまくってばら撒くのである。要は運ゲーである。

余談終


グググッ 地面が近づく。ヒュウゥゥッ ドサッ バサッ 俺は減速し五回転着地をする。周囲に敵及び仲間いないようだ。ここは降着ポイントではないがかなり近いはずだ。

「(ヘヘッ!今回も俺が一番乗りかな)」俺は脳内でつぶやく。

自慢だが、俺は降下の仕方がうまい。

日本一狂ってる部隊の中でも上位に入るほど狂ってると認識されているし、自覚もある。それくらい死にたがりの命知らず(決して自殺願望があるわけではない)であるため降下の飛び出しと大胆な操作で自在に傘を操る。加えてやせ型のため傘も素直だ。さらに落下傘の整備員であるため傘に関してはプロ中のプロである。

「(おそらく、1キロ圏内だな。無線回復しねーかなー)」傘をはずし、捨てる。普通の落下傘隊員であればそのへんにはずして終了だが、俺は違う。かるーく周囲に敵影無しとみるや傘は簡単に整理して、隠せる場所があれば隠す。まぁ、周りになーんもない山?丘?のような斜面なので今回は隠さず、整理して放置だが・・・

今回の任務で使用するのはFF傘。パラグライダーを想像してもらえた良いだろう。この傘の展開前の大きさは70Lほどのかなりでかいリュックを想像してもらえたらよいだろう。重さは約20kg 最新型といいつつも昔のと重さは気持ち軽くなった程度である。これを軽く整理して放置し、俺はポイント向け前進する。

上空からおおよその位置は判明している。索敵しつつ前進する。


集合ポイント周辺の崖に身を隠し、引き続き周囲を警戒する。目標周辺は雑草もほとんどない荒れ地のため、敵に見つかりやすく、身を隠せそうな場所がこの崖であった。とはいっても輸送機は墜落しているので侵入はバレているのだが・・・

「(よっしゃイッチバーン)」戦場なのにのんきなものである。


しばらくすると接近してくる物がある、おそらく味方だが、敵陣側からくるので油断はできない。

そいつは集合ポイントを無視して崖に向かってくるようだ。俺はそっ身を隠し、息を殺して耳をすませる。

ザッザッザッザッ 「(来たっ!!!)」俺はナイフを構えてそいつを組み伏せ、、、れなかった。いや、タイミングはよかった、だがヤツは隠れているのが俺、前田3曽だと気づいていたようだ。あっさりカウンターをとられ、投げられる。「うっ」 自慢だが、俺は受け身がクソうまい、空挺隊員でも軽いほうのため力業に弱い。そのため格闘訓練では、投げられまくるため受け身がうまくないと潰されていたのだ。逆にヤッサンは身長190cm体重90kgの大男かつ柔道の有段者である。

「やっぱしお前か。」そうささやくのは、今回の任務で同じ役割、つまり俺のバディで普段の部隊活動では直属の上官であり、数少ない俺が尊敬する先輩である、鈴木2曽であった。

「お疲れさまです。ヤッサンは二番ですよ」嫌味たらしくささやき返す。

「そうか。予定通り進めるぞ。わかっているな?」俺の嫌味を完全にスルーしてヤッサンこと鈴木2曽はささやく。行動開始まであと30分ほどだ。今回の任務は俺とヤッサン、あと2人の需品隊員4名、偵察隊員12名(ここに今回の任務の最上級者である村山1尉がいる)の計16名が陸自側である。これに現地合流の米軍偵察部隊と無事に脱出できたらの話だが、輸送機のパイロット及びロードマスター達の空自隊員が全戦力である。まぁ、空自はよくてパイロットのみ脱出だろう。輸送機の人々は空自だがよく一緒に訓練するので今回のロードマスター達ももちろん顔なじみである。なんとも言えない気持ちになるがお互いに覚悟の上であったので、そこまで落ち込まない。ウソ、本当はかなり凹んでいる。

俺はノリが軽いため空自のロードマスター達に陸士の時からよくしてもらっていた。(決して空自が緩いわけではない。隊風の違いだ)俺はこの空挺の仕事が好きだが、どうも陸自のノリが合わず、新隊員の時から浮きがちでよく上官に折檻された。

俺が入隊したときにはすでに自衛隊に体罰というものはほとんどなくなっていた。陸自の新隊員前期課程はヌルい高校の延長のようなものだった。中学引きこもり、高校では空気だった俺にとって高校の延長な新隊員前期は本当につらかった。というのも、自衛隊のことを全く知らず、家出のようにして入隊した俺はThe軍隊を想像し、地獄をイメージしていたためそのヌルさに肩透かしを食らい同期達とうまくいかなかったのである。いざ、部隊配属されると陸自にはとてもゴマすり君が多い感じがして気持ち悪く、実力よりも飯食った数が大きくウエイトを占めるという文化も時代遅れな感じで好きではなかった。そんな陸自で浮いた存在であるために例外的によく指導というなの折檻を受けたのだった。しかし、部隊の特性上、空自隊員達と知り合いになれたのは良かった。彼らのほとんどが英語を流暢に話、考え方が柔軟で陸自の小僧な俺がズバズバいっても頭ごなししなかった、逆に馬車馬のごとく動く俺を評価してくれてよい関係を築けたのである。まぁ隣の芝が青く見えていたのは否めないが・・・

「ふぅーーー」俺は大きくため息をつき暗い気持ちを吐き出す。

「(切り替えろ、ここから先が本番だ)」俺は心の中でつぶやく。

味方が集合ポイントからすこしずれたこの崖に集まってくる、最初はヤッサンが誘導してたが、途中から偵察の人に変わったようだ。

「ヤッサン、おつです。村山1尉とかわったんですか?」「いや。金子2曽とだ」「了解です。」(普通ヤッサン以外にこの態度をとったら白い目でみられる、ヤッサンは実利をとるのである。)

行動開始7分前、俺たちは最後の点呼をとった。残念なことに俺たち需品チームは3名。俺たち需品チームのリーダーである幹部がポイントに着ていない。死んだかもしれん・・・ 一方偵察のほうも3名足りない。空挺作戦に犠牲はつきものだとさんざん教育されてきたが実際に直面するとまたもや暗い気持ちになる。たいして好きな幹部じゃなかったのにな。

余談だが、空挺部隊ではすべてが時間厳守である、空挺以外では人間が集まるまである程度の時間の遅れは許すらしいが・・・ 空挺作戦で時間の遅れ=なにかのトラブルのため地点にいけない、最悪死んでるので待つだけ無駄なので進む。というふうに教育される。上司が遅れで不在の場合は集合者の最上級のものが引き継ぐことになっている。たとえそれが陸士であっても例外ではないのだ。というわけで俺たち需品チームはヤッサンは班長となって進むことになった。


ザッザッザッ 目標ポイントに向け需品偵察混成部隊は進む。


なぜ自衛官が他国で戦闘行動してるのかって??演習かい??いいや、これは訓練ではない。

ではなぜ、俺たちがこんなところにいるのかって?それは憲法が変わったからさ!

そして俺は最前線にでるために空挺隊員になったのさ!

じゃあなんで後方部隊の需品なんだよww ふっ、甘いぜ実際こうして最前線にいるじゃないか。

とまぁ、こうなりたいと思って思って俺はこの職種についたがこうまでうまくいくとは思ってもなかった。

俺は子供の時からツイてる。神に愛されてると思ってる。そしてそんな恵まれた環境に胡坐かいている自覚があったのであった。脱線終了


「この辺だな」混成部隊の長は言った。これから俺たちはそれぞれわかれてそれぞれに仕事をすることになる。「(短い間だったが無事に生きて俺たちのつくる陣地で会おうぜ!!)」今回一番下っ端である俺は口に出すことはなく、いつものように心の中でつぶやいた。


偵察のやつらは文字通り偵察を行い、予定通りなら後程合流し共に帰還することになっていた。

俺たちの仕事は、前線で日米合同(になる予定)の部隊も使うことになる陣地確保地域の偵察と物資の受け取り準備である。このような物資のための偵察なんかあるため後方職種であろうと前線にでることができるのだ。


別れてしばらくして予定陣地のポイントについた。夜が明けはじめていた。

電子機器は死んだまま、幹部もいないこの班だけでこのエリアを確保しなければならない。

とはいっても敵はたいした戦力ではないらしいので、この少人数なのだが・・・

予定では昼頃に物資の投下が行われるはずである。俺たちはタコツボを掘り後退で休むことになった。


一部を除いて電子機器が回復した。ありがたいことに無線が復活したのでる。しかし出力が弱くHQまで届かなくなっていた。EMP恐るべしである。タイムスケジュールだけが頼りだった。


輸送機が見えてきた。

無線で連絡がとれないが、光で輸送機と連絡をとる。「コースよし、そのまま」聞こえてない可能性が高いが癖でもあるのでいつもように誘導任務を行う。


ドゥゥゥゥゥゥン 大地が揺れる。俺たちはだれも動じない。いや動じていてもそれを表に出さない。

表に出すようなやつは空挺で3曽になれないのだ。

地震の正体は昨日とおなじ核自爆だ。こんなに自爆して大丈夫なのかと心配になる。

よっぽど深い所で自爆させているのか。はたまた威力がショボいのか・・・

やっかいなのはEMPだ、輸送機がどんどんバランスを失っていく。だが、しょせんは2番煎じであった。

かなりズレているが無事に投下を終えて輸送機から人員も無事に下りているようだ。HQはこうなることを想定済みとみた。おそらく機体もつぶれる予定のオンボロなのだろう。


ヒュウウゥゥゥゥゥ。ドッシャアァァァァァァァ。

2機の輸送機が俺たちの頭上を通り過ぎ、無事に?墜落した。まぁ敵の陣地は空襲でボロボロなんだけどね。

偵察部隊の仕事は地下施設への入り口の捜索だし。このへんはもうなーんもない。


さて味方の確保と、物資の確保にいきますかー











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