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黒き少年の冒険譚  作者: スレンダーマン
1章 成長
6/6

遭遇

出来ればご感想をよろしくお願いします

一織が旅に出てから1ヶ月が経った

しかし、どれ程山奥から出発したのか未だに村の一つも見つけられていなかった

「おいおい、そろそろ勘弁してくれよ...」

呟きながらその日は終わった



-次の日の朝-

(ん?何か騒がしいな、こんな朝早くに何があった)

きちんと剣を腰に下げ、音がした方向に向かって進むと

「なんだよ、もうちゃんとした道があるところに出たじゃねぇか」

そこには街道と呼べる位に整った道があった

1ヶ月以上さ迷った一織からすると、さっき聞こえた声より道に出た事の方が重要だったようだ

しかし、直ぐに声が聞こえたを思い出し、声がした方向に向かって走り出した

(何があったのか気になるな)

一織は単純に好奇心で動いていた


「抵抗をしようとは考えるんじゃねぇぞ」

そこにはいわゆる、山賊のような者が複数人で二人組の女を捕らえていた

(何か面倒くさい事に巻き込まれそうだ)

「何をする気よ!」

「女を捕まえてすることなんて限られているだろう?」

男たちは、ゲッヘッヘと下品に笑いながら女ににじりよっていった

「おいおい、こいつらは他国のお偉いさんに売りつけんだからな?」

「分かってますよ頭」

賊の話を聞いていた一織だった

しかし、そこでもう一人の女が一織の姿を目に入れたせいで騒ぎに巻き込まれてしまった

「助けて下さい!」

その女が一織に向けて目を向けたせいでその場にいた全ての人が一織の方を向いた

山賊の頭らしき人物が一織に話しかけた

「おい、お前!俺たちの邪魔をする気か?」

「...」

「てめぇは何も見てねぇ、分かったな!」

山賊がそんな事を話している間に一織は考えていた

(俺がわざわざこの女どもを助ける義理は無いな、面倒くさいしな)

そして一織はその事を山賊や二人組の女に話した

「残念だが、俺には関係の無い話しだ、その女どもがてめぇらみたいな賊を撃退する力を持っていなかったからだ、自業自得だな」

面倒くさいという一番の理由を隠しながら、自らの意思を伝えた

「じゃあとっとと去りな」

「そんな!何で!」

女と山賊の声が同時に聞こえた

一織はそのまま身を翻し去ろうとした

去る間際に山賊の取り巻きの一人が一織にギリギリ聞こえる声でボソッと言葉をこぼした

「ふん、腰ぬけが、びびってんだな」

その言葉を聞いた瞬間に一織は男を腰に下げていた剣で斬り殺した

元々殺されてもしょうがない生き方をしてきた事から殺すことに対して何の躊躇いも無かった


そしてなにより一織は馬鹿にされる事が何より嫌いだ

一織が持っている才能のせいで僻みを持たれる事は多いが馬鹿にされる事は少ない

そのせいで馬鹿にされる事については耐性が無いのである

「てめぇ!何すんだ!」

「俺は馬鹿にされる事が一番嫌いなんだよ」

一織が理由を話すと頭は怒りながら一織を手に持っていた斧で斬り殺そうと襲い掛かってきた

「てめえぇぇぇぇ!!」

賊だというのに中々のスピードでの斬りつけだった

皆目が追い付いていなかったようだ

ただ一人、一織を除いて

「遅すぎる」

頭の縦の切り下げを身体を反らしただけで避け、頭の首に手を回した

「諦めろ」

頭はさらに怒ったように

「ふざけんじゃねぇ!!」

と言った

怒りで理性を失っているようだった

「ならさっさと死ね」

そして一織の掌から炎が現れた

この炎は指名手配犯の男に食べさせられたファイアードレイクの魔石のお蔭で手にいれた能力だ

まぁ、自由に炎を出せるようになるまでには長い努力があったのだが

「ぐぁぁぁぁぁぁ!!」

周囲に人体が焼けた臭い匂いが漂った

そして炎を出して数秒で手を離した

頭は前から倒れた

「頭、頭!」

「そいつはもう死んでいるぞ?」

一織は淡々と話した

「お前!くそ!頭を殺しやがって!」

そう言い他の賊も一緒に一織を襲った

「ふん」

しかし、一織が全ての賊に剣で斬りつけた

「熱い!熱いぃぃぃぃ!」

剣に炎を纏わせ斬りつけたせいで賊は誰も助からなかった

「あ、ありがとう」

二人組の女たちを助けた事になるので一織は

(やっちまったなぁ)

「本当にありがとうございます。あ、そうそう自己紹介がまだでしたね、私達は...」

女が話し始めようとすると一織は

「いい」

「えっ?」

「教えなくていい、聞きたいわけじゃない、俺は面倒くさい事は嫌いだ、もう行かせて貰う」

ぶっきらぼうにそう言うと女に話しかけられる前に一織は街道を歩み始めた

その時一織は

(ふぅ、面倒くさい事は避けられたな)

と考えていた




「何なのよあいつ!」

女、エミルは言った

「まぁまぁ、落ち着いて、あの方は私達を助けてくれたのよ?」

もう一人の女、マリンはエミルを落ち着かせようとした

「確かにそうだけど!」

エミルは怒りを抑えられていなかった

「何をそんなに怒ってるの?」

「だってあいつ!私達が名乗ろうとしたら面倒だって言って行ったのよ!?私達を馬鹿にしてるに違いないわ!」

エミルの怒りは当分収まらなかったという

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