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話のキリがいいので短いです。
「いい式だったね。」
部屋に戻り、荷物の整理を始めた私
式を思い出しつぶやいた。
「そうだな。」
彼女を思い出したのかそれとも2人を思い出したのか見たこともない穏やかな笑みを浮かべた彼
「そんなに好きだったんだ?」
口に出したつもりはなかった
目を見開きぽかんとする顔
彼の顔を見て口に出してしまったことに気がついた。
「なんて顔してるのよ笑笑」
動揺をその言葉で誤魔化した。
「いや、よくわかったな。」
私の言葉に嫌な顔もせず苦笑いをしながら普通に答えが帰ってきた
ずきんっと胸が痛んだ。
この痛みは気のせい・・・否定の言葉を期待してしまっていたことにも私は軽くショックを受けた。
わかっていたことなのに・・・
「着替えてくるわ。」
きっとこの茶番は彼女のためだったのろう。そう思えてきた。
「お前でも気づくのにな・・・」
ボソッと聞こえた彼のつぶやき・・・
きっと、続きはあの人には気づいてもらえなかった。
そう思ったと同時に私は踵を返し彼のネクタイを掴み自分の方へと引っ張った。。
そして驚きを見せた彼の唇をそのまま奪った。
軽く触れ合うだけのキス・・・
そっと唇を離し無言で目を合わせた。
気づけば、お互いに貪る様な激しいキスへと変わっていった。
「おはようございます。」
フロアに入り挨拶をし、自分のデスクへ向かった。
連休も終わり、休み前の日常生活に戻った。
元々、仕事で関わることは少なく彼とのことをなかったことにして過ごすことはなんなくできた。
彼からもなにもなかった。
たまに視線を感じるのは気のせいのはずだ。
あの日、彼より先に目を覚ました私は彼が起きる前にホテルのシャトルバスで空港へ向かい一番早い時間の飛行機に乗り帰宅した。
彼から何度か着信があったがそれにはでなかった。
しばらく時間をおき、無事に帰宅していることとお礼をメールで送った。