日常と非日常と
ここから第一章です!
さっきまでの事は夢だったのかな?って思うほどに、山を下りてからの風景はいつも通りで、そんな日常に戻ってきたことに少し安堵する私もいて。
またいつもと変わらない日々が始まると思っていたんだけど、世界はもう動きはじめていて。
携帯の電波が入るようになったからか、ずっと通知の音が聞こえてくる。
「1日山の上にいただけなのにすごいなぁ……さすがStella」
なんて言ってみたけど、明らかに普段の通知の量じゃない。だってもう結構経つのにまだ止まらないんだから。
慌てて携帯を開いてみると、そこには私の動画へのコメントだったり、高評価だったり、チャンネル登録も指数関数的に増えてた。
「なにこれー!!!?」
周りに人がいないから思わず叫んでしまう。仕方ないよね?今までこんな事なかったんだから。
でも、なんで突然こんなに増えてるの……?
心当たりは1つしかないけど、恐る恐るその心当たりを確認すると、案の定だった。
「いつの間に撮影されてたの……?」
それは、Stellaのチャンネル。昨日はなぜか2本投稿されていて、1つはいつも通りのStellaの動画だったけれど、もう1つは私とStellaが空で歌った曲だった。
まだお昼過ぎなのにもう再生数は1000万回に届きそうな勢いで、私のことも『次世代の歌姫』なんて呼ばれ始めたりしてる。
ありがたい?ことに私の顔は見えないようになってたからそこは救いだったんだけど、それでも恥ずかしさは変わらなかった。
「ただいまー」
「おかえり、セナ……それともSpicaって呼んであげたほうがいいかしら?」
「お母さん!?」
「んー?勘違いしないで欲しいから言っておくけど、私はセナの活動はずっと見てたからね?それにお父さん、セナからみたらおじいちゃんとStellaさんに繋がりがあることも知ってたし」
「え?知ってたならもっと早く言ってよ!?」
「でも、それを私が伝えて出会えたとして、セナはそれでいいのかな?って思った時に、こうしてセナ自身の手で出会いをつかむまでは黙ってようってね?」
「それは確かに、そうかも」
「でしょ?まぁ、まさかセナがあんなに素敵な歌声だとは思ってなかったけど」
「そんなに?」
「うん」
「なんかお母さんに言われると照れるんだけど」
「なーに、いまさら?」
「だって普段そんなに褒めてくれないじゃん!」
「そうかしらねぇ?」
そう不思議そうに首を傾げるお母さん。
私の記憶を遡ると、確かに褒められた記憶はないわけじゃない、けれどこんなに素直に?褒められたことはほとんどなかった気がする。
そんなお母さんと話を終えて、自分の部屋に戻った私。
急に昨日から今日までのことが実感として体に感じられる。
私、本当にStellaと出会ったんだ。夢じゃなかったんだ。
あ、Stellaと連絡先とか交換してないや、これじゃまた会うとかもないかな……
でも、またおじいちゃんが巡り合わせてくれる、よね?
そんな悠長な考えでいた私、でも実際はそんなに甘くはない。
Stellaと出会った日から2週間くらい経った。相変わらず私のチャンネルの登録者数は増えていたし、再生数も伸び続けていた。
なんだったら惑星間ネットワークのAerialが定期的に更新しているトレンドランキングにもランクインしてるくらいだ。
それは嬉しいことなんだけど、学校で友達からの質問攻めにあうことだけは少し面倒だったりした。
それ以外は、いつもと変わらない日常だったんだ。今までは……
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