パパ、いつかは僕もここに
パパのお葬式のとき、僕は何にも知らずに「ばいばい」って言ったみたいなんだ。
よく覚えてないよ。
パパのお葬式なんか。
でも、みんなが言ってたんだ。
あのころの僕はきっとパパに「僕は平気だよ」って言いたかったのかな。
でも2歳の僕がそんなこと・・・。
パパが焼かれちゃう時、僕は興奮してたって。
どうしてだろう。
詩音お姉ちゃんを困らせたり、詩音お姉ちゃんの弟の礼智君に怒られたり・・・。
やっぱりパパがいなくなるのわかってたのかな。
僕はお墓の前で手を合わせながら、そんなことを考えていた。
パパ、僕もここに入るんだよね。
絶対に入るよね。
パパ・・・ああ、パパ
やっぱり僕はちょっとさみしいかもしれない。
もう慣れっこだけど
でもさみしい・・・パパ
2人きりの生活なんていやだ!
僕はゲーム大好きなお兄ちゃんか、可愛いお姉ちゃんか、遊べる弟か、甘えん坊の妹がほしかったのに・・・
どうして僕には兄弟がいないんだろう。
パパ、パパももうひとりっ子になったの?
パパにはちょっと厳しいお父さん、優しいお母さん、いつも遊んでくれたお兄ちゃんがいた。
なのに僕には厳しいお父さんも優しいお母さんもいつも遊んでくれるお兄ちゃんもいない。
僕に居るのは、いつも怒ってばっかりでうるさいお母さんしかいないよ・・・。
ああ、パパさえ戻ってきてくれればちょっとはいいかもしれないのに。
パパ、僕にはいつになったら兄弟ができると思う?
・・・。
パパ・・・
パパがいないとママが兄弟はできないって
どうしてなの?ねぇ・・・教えてよ!パパ
兄弟のいない琉は兄弟がほしいそうで・・・。
なるべく末っ子がよかったようですが、残念ながらもう兄弟は増えないし、一人っ子だし(言うまでもないですが長男ですよ)
やはり物事はうまくいかないものです