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本の紹介

作者: 麦 若葉


 連日、外出自粛を余儀なくされている中、みなさんは自宅でどのように過ごされているでしょうか。

 先行きに対する不安や会いたい人に会えない寂しさなど様々なストレスがあるかと思います。一日でも早い終息を祈るばかりです。


 

 私は昔から本を読むのが好きでした。

 時間が空くと本屋や図書館、古本屋などをめぐり面白そうな本を見つける事が私の趣味でした。

 このサイトを見ている皆さんはきっと言うまでもなく読書が好きなのではないかと思います。サイト内でも魅了的な作品がたくさんあります、私もいくつか作品を読ませていただいています。

 自分がしらない面白い作品に出会えたのならそれだけで一日楽しい気分になったりします。


 連日、暗いニュースばかりで心が滅入る日々が続きます。そこで、少しでもそんな気分が晴れるきっかけになれればと思い、今回、私の中で記憶に残る本や面白かった本などいくつか紹介させていただきたいと思います。




1、夜のピクニック

       恩田 陸



 とにかく情景表見の文章がとても綺麗な作品です。高校生の男女二人が主人公です。高校生にしてはとても重い関係の枷で繋がれている貴子と融。入学以来、互いに確執やわだかまりを抱えていました。高校最後の一大イベントである『歩行際』は80キロを夜通し歩くという過酷さです。80キロを歩きながら友人達とのかかわりを通して二人が今までの確執を縮めていくというストーリーです。




2、ミレニアム1~ドラゴンタトゥ―の女

        スティーグ・ラーソン



 こちらはミレニアムという名でシリーズ化をしています。

 『ドラゴンタトゥ―の女』『火と戯れる女』『眠れる女と狂卓の騎士』の三部作です。

 次作を期待の中、作者が亡くなってしまった事が残念でなりません。違う方が書いた新作が出ていましたが私は何か物足りませんでした。


 主要人物の一人であるミカエルは社会派雑誌『ミレニアム』の記者であり経営者です。彼は数々の社会の闇を暴き敏腕記者として活躍する中、ある記事を書くため、もう一人の物語の主要人物であるリスベットに調査資料を依頼してます。彼女は顔と眉にピアス、背中にはドラゴンのタトゥーを入れていて感情表現が乏しく病的に痩せていました。しかしそんな彼女の正体は凄腕のハッカーです。

 そんな二人がある事件の真相を探る為に調査を開始します。


 次の展開が気になって一気に読める作品でした。

 ただ、過激な暴力シーンがあるので苦手な方は注意してください。




3.十二国記 月の影 影の海

         小野 不由美


 不朽の名作です。こちらもシリーズ化しています。知っている方も多いのではないでしょうか。ジャンルは異世界ファンタジーです。

 物語は神獣の麒麟が選んだ王によって統治されている12の国が存在する世界が舞台です。そこで12国の一つ、慶国の王として選ばれた主人公の陽子は日本に生まれた女子高生でした。ある日突然見知らぬ男によって訳も分からないまま異世界に連れていかれます。しかし途中で魔物に襲われてしまい、たどり着いた地でその男とはぐれてしまいます。見知らぬ世界で一人彷徨う彼女に次から次へと苦難が押し寄せていきます。


 独特の世界感が魅力です。法や秩序など、本当にこんな世界があるのかもしれないと思わせるほど細かく設定があり、とてもリアルに感じます。シリーズ化していてそれぞれの国の麒麟と王に物語があります。それがさらに深い世界観へと繋がっていくとても魅力的な作品です。




4、精霊の守り人

       上橋 菜穂子


 シリーズ化しています。こちらも異世界ファンタジーです。

 数年前にNHKでドラマ化をしていました。

 主人公の女用心棒のバルサが山中、皇子の命を助けた事から彼の母親に彼の護衛を頼まれます。精霊の卵を宿すといわれるその子は父である帝から命を狙われていました。帝から次々と差し向けられる刺客から皇子を守るために旅に出るというストーリーです。


 作者が文化人類学者という経歴から、物語に出て来る独特の食べ物の描写がとてもリアルで美味しそうです。同作者の作品でもある『獣の奏者エリン』もおすすめです。




5、アルジャーノンに花束を

        ダニエル・キイス




 私にとってとても心に残る一冊です。二度、ドラマ化されています。知的障害がある主人公は勤め先であるパン屋で他の従業員から馬鹿にされる毎日を送っていました。からかわれているなんで思いもしないでいつも幸せそうに笑っていました。そんなある日、そんな障害を取り除く手術の被験者として選ばれます。

 手術は成功しIQは日に日に上がっていきます。IQが上がっていくつれ、今まで気が付かなかった真実、知らなかった世界や感情に葛藤していきます。少し前に彼と同じ手術を受けたネズミのアルジャーノンは孤独な彼の唯一の親友でした。やがてそんな親友の様子に少しずつ異変が起こっていきます。

 人の愚かさや悲しさ、純粋さを感じられる一冊だと思います。

 ラストのシーンは色々と考えさせられてしまいます。




6、暗いところで待ち合わせ

         乙 一



 タイトルと表紙から絶対にホラーだと疑ってしまうくらい一見、怖そうな本です。

 しかし、そんな予想を裏切ってかなり以外な内容の本になっています。家族を亡くし一人静かに暮らす盲目の主人公のミチル。ある日、警察に追われるアキヒロは追跡の手を逃れるため偶然ミチルの家に逃げ込んで身を潜めます。ミチルは見知らぬ人間の気配を感じますが身の安全を守るため、あえて気が付かないふりを続けます。そこから二人の奇妙な同棲生活が始まりまっていきます。


 同作者の著書『失はれる物語』もおすすめです。



7、三国志 全13巻 

        北方謙三



 誰もが一度は名前を聞いた事があるのではないでしょうか。

 マンガから読んだという方が多いのかもしれません。私は北方謙三さんの文庫から入りました。もう一言では語りつくせません。長作ですが面白くて最後まで読めました。私が一番好きなシーンは闘いに敗れた蜀陣の兵士達がちりじりになって逃げている時、趙雲が劉備の子を決死の覚悟で救い出し敵陣から命がけで逃げるいうシーンです。それ以外でも天才軍師諸葛亮の戦略はとても見ものです。三国とも魅力的な人物が多く、そこもまた強く興味を引かれます。

 赤壁の戦いは特に盛り上がる場面として有名かつ印象深いです。ちないに同じジャンルで『キングダム』も好きですが最近はまったく読めていません…。キョウカイが軍を抜けたあたりから記憶が曖昧です。

 読み終わった後は傾国の美女貂蝉はどれほどの美女だったのか、関羽や張飛はどれほど強かったのか、などとつい思いを馳せてしまう作品です。

  

 

8、イニシエーションラブ

        乾 くるみ



 あなたは最後の一行で必ず最初から読み返す。という帯のうたい文句に絶対そんな事はないと高を括っていたのに読み終わってからすぐに最初から全部読み返してしまいました。。

 読み返してみると細かいヒントがいくつもあった事に気が付いて再び衝撃を受けた一冊です。




9、かもめ食堂

        群 ようこ


 時間がゆっくり流れているようなそんなゆったりした世界観が魅力です。

 北欧に移住して日本料理店を営んでいる主人公のまわりには個性的な人達が集まっていきます。特にこれといって事件が起こることもない。なにもおこらないまま淡々と平和にゆっくりと日常が過ぎていきます。

 穏やかな気持ちになれる一冊です。




10、西の魔女が死んだ

        梨木 香歩

  

 不登校の少女が夏のひと時を西洋生まれの祖母の家で過ごすというお話です。

 自然に囲まれる穏やかな生活を通しておばあちゃんからさまざまな事を学んで成長していきます。

 主人公がおばあちゃんと一緒に野イチゴジャムを作るシーンが私は特に印象的です。

 最後におばあちゃんが残した落書きがとても心に残りました。


 かもめ食堂同様、穏やかで優しい気持ちになれる作品です。     

 



 ざっと特に思い入れのある作品を並べてみました。まだまだ紹介しきれない作品がたくさんあり伝えきれない事が残念です。

 世の中にはまだ出会えていない素晴らしい作品が沢山あると思います。しかしながら世の中にある全ての本を読むことが出来ません。面白い本を見つける事はある意味、運や出会いだと思います。

 これを読んでいただいている皆様の中でおすすめの本やこちらのサイト内で良い作品があれば是非、私にも教えてください。


 外出自粛で図書館が閉まっていたり本屋に行けなかったりしますがネットやデジタル書などでも買えたり読めたりするのでこの機会にいかがでしょうか。





 小説本編の方も近々更新します。お待たせしている方すいません。


 感想の返信についてはお返してしていない事に関しまして申し訳ありません。こちらについては、私の中ですでに定まっているラストをブレずに完結させたいということと、様々なコメントに向きあえるだけの余裕がなく執筆意欲が低下してしまうという理由があります。もちろん全てのコメントに真摯に向き合うべきだと常々考えていますが無事に完結させるまで返信を控えされていただきたいという結論に至りました。


 また、毎回誤字脱字を指摘していただいている読者の方々にも改めて感謝申し上げます。いつも、未熟な私を助けていただきありがとうございます。


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