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クラスメイトを全員殺された俺はその魂を武器にして復讐する  作者: アキライズン
第七幕

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78話 カウントダウン31

 

 地響きのような音が近づいていた。

 一体、どれだけの数に膨れ上がったのか。

 これまで倒した魔物のすべてがゾンビになっているのなら、そんな数は想像したくもない。


 砂漠の入り口で、俺たちはシャルロッテが率いるゾンビ軍団を待ち構えていた。



「すぐに助けを呼んでくるから絶対に無茶はしないで」


 佐々木(ささき)さんはそう言って、うざっときの二人と本陣のほうに飛んで行った。

 残りの第二部隊のみんなは、陸路で後から向かうはずだったが……


「俺も残るよ、ぶっさん。鈴木(すずき)の敵討ちだ」

「私も残る。きっとゾンビは火に弱い」


 第二部隊の中でも消耗が激しい、矢沢(やざわ)くんと如月(きさらぎ) 焔(ほむら)さんが残ると言い出した。


「いらねえよ、俺様一人で大丈夫だ。オマエら、フラフラじゃねえか」

「ぶっさんも、見た目酷いぜ。似たようなもんだよ」


 鰐淵(わにぶち)くんと矢沢(やざわ)くんが笑い合う。

 不良グループのメンバーはみんな亡くなり、彼らだけになってしまった。

 止めても彼らは、残ることをやめないだろう。

 でも、後の二人は……


「野田(のだ)さんと如月(きさらぎ)さんは、行ったほうがいい。本陣に向かったほうが生き残る可能性は高い」

「言ったでしょ。ななみんは私の親友だった。あんな姿のまま、放っておけない」

「私も妹がいる部隊にゾンビを近づけたくない。やれるところまでやって、無理だと思ったら撤退するわ」



 結局、十人になった部隊は、また半分の五人ずつに別れることになった。

 それが本当に正しいのか、俺にはわからない。

 本陣に合流したからといって、確実な安全があるわけでもないのだ。


 そして、まさに、そのとおりだと言わんばかりに、俺の携帯からラインの通知音が鳴り響く。

 携帯を取り出し、画面を確認すると、やはりそれはいつもの知らせだった。


『カウントダウン あと31』


 仲間の死を知らせる。

 これが俺のスキルなのか?

 だとしたら、なんて残酷で無駄なスキルなんだろう。


「おい、見えてきたぜ」


 砂漠の手前に広がる森に、うようよとゾンビが歩いてきていた。

 統率などまるでない。

 ゴブリンとハーピーとリザードマンのゾンビが、ぐちゃぐちゃに混ざっている。


 どこだ?


 俺はその中にいるであろうシャルロッテを探す。

 彼女は、誰かに見せるために、俺たちの戦いを映像に撮っている。

 だったら、この再会をドラマチックにするために、きっと目立つところにシャルロッテはいるはずだ。


「おい、アレ、なんだ? 冗談じゃねえぞ」


 滅多なことでは動じない鰐淵(わにぶち)くんが驚愕の声を上げていた。


 どん、どん、という大きな足音と共に、巨大な魔物が近づいてくる。

 それは、一番最初に倒した魔物、ドラゴンのゾンビだった。


 そして、その頭の上に……


「そこにいたのか……」


 いつものように、涼しい顔で笑う彼女がいる。


「シャルロッテっ!!」


 気がつけば、俺は一人、仲間の静止を振り切って、シャルロッテの元に向かって走り出していた。





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