第七話【あれ?ホントに暗殺一家?】
仕事で出来なかった分、仕事の時間に展開を練っていたのでスラスラ書ける!
ん?仕事?ノルマだけは終わらせた!
多分余剰分合わせると業績最下位
コンコンコン。入室する際に三回ノックをし、中に呼び掛ける。
「父上、母上、レインです。約束通りアイシス嬢を連れてきました。入室許可をお願い致します」
答えはすぐに返ってきた。
「入れ」
厳格そうな声が聞こえ、緊張してしまったアイシスはかたまってしまった。アイシスは一応貴族ではあるが子爵家であり、貧乏であったためか夜会にも数えるくらいしか出ていなかったので他家の当主レベルの偉い人と接する機会が無かったため、すくんでしまったのだ。
「アイシス、大丈夫だよ。あれは無理に威厳を出しているだけだ。すぐさまボロが出るさ」
レインの言葉によりアイシスは正気を取り戻し、深呼吸をする。
「いい?開けるよ?」
アイシスが頷くと扉が開けられた。
「よく来たね、アイシス・ステイメン嬢。私は現ダナト伯爵当主レヴァン・ダナトだ。そして彼女は私の妻のミネーヴァ。妻共々よろしく頼むよ」
「あら、あなた。私は私で自己紹介をしようと思いましたのに先に言ってしまうなんて。昨日の晩に考えた自己紹介が水の泡ですわ!」
「す、すまない。今のは口が滑ってしまったんだ」
「許しませんわ!あなた、今日はお酒は禁止です」
「そ、そんな。今日は初めてレインがお嬢さんを連れてきた記念にレインと飲もうと」
「知りません!」
ここまでの会話で一瞬で上下関係が分かってしまった。
アイシスの両親と関係が似ており、一瞬で緊張が解けてしまったアイシスは堪えきれず笑ってしまった。
「フ、フフフ、アハハ」
笑ってしまってから粗相をしていることに気づいて慌てて取り繕う。
「も、申し訳ございません」
顔が赤くなってしまう。人の目の前で脇目も降らずに笑ってしまったことによる羞恥心とレインの両親を笑ってしまったことによる失敗で。
そんなアイシスの様子を見た二人は顔を見合せる。
そして同時に叫んだ
「「可愛い!!」」
アイシスは予想もしなかった言葉に目を丸くさせる。
「だから言っただろう?大丈夫だと」
呆れた顔をしたレインの言葉に頷く。
「あぁっ今日はなんてめでたい日なんだ。いやぁ目出度いなぁ、ん?どうしたんだレイン?あ、そうかレインはアイシスさんを愛でたいのか?」
レヴァンがそういった途端明らかに周囲の温度が変わった。
アイシスがビックリして周りを見るとレインとミネーヴァが絶対零度の瞳でレヴァンを見ていた。
「あなた?今のは少し酷すぎるのではなくて?アイシスさんにも失礼ですよ?殺しますよ?」
「父上!あなたのそういうところを受け継がなくて心底ホッとしていますよ。というかシシーにセクハラしないでください。殺しますよ?」
二人から殺意を向けられレヴァンは震え上がっていた。
「す、すまない、ホントにすまない。アイシスさん、ごめんなさい」
ひたすらに謝るレヴァンはどうみても暗殺者どころか貴族にすら見えなかった。
「い、いえ。気にしておりません。なんだか私の両親にも似ている気がしますので慣れておりますよ?」
そうなのだ。アイシスの両親も父がよく母やアイシスにセクハラ発言をして母に閉められているのである。
「ほ、ほらアイシスさんも気にしていないって!」
「あなたは少しは反省しなさい!」
とても賑やかな家族にアイシスは本当に結婚しても大丈夫だろうと思った。暗殺一家だという事は一旦隅に置いておくアイシスだった。
今回も読んでくださりありがとうございました。
今回は変な時間に二度投稿しました。
毎日12:00って決めてた筈なんだけどなぁ