それでも俺は君を…愛せないよっ!
まぁ、テスト用の短編です( ´∀` )
数時間で書いたものですから期待はしないでください!
昨日から嫁の行動が常におかしい。モデル活動をしているだけあってか結構かわいいうちの嫁はいつもおとなしい性格なのだが、なぜだか深夜にはいきなり理由もなく怒鳴り散らしてくるし、冷蔵庫のプリンをとっては犬に与えているし、もう何もかもおかしくなってしまっている。
「なぁ、何か不満があるんだろう? だったら話しておくれよ」
「別にー」
「いや、絶対あるんだろう」
「ないし」
「俺なのか…俺なのか! わかった悪かったよ! 勝手に君のお母さんのカードを使ってリボ払いでいろいろな物を買った俺がいけなかったよ! 謝るって! だから元の莉々に戻ってきてくれぇ!」
そんなことを言った矢先、まるで莉々がそんなこと知らなかった、なんて顔しながら何か言いたそうにして携帯から目を離す。
「この通りだっ!」
俺は無事に世界で一番きれいであろう土下座をし終えると、ゆっくりと顔を上げてみる。
「あっそう、ちょっとまっててね」
そういうと莉々はまたしても彼女の注目を携帯に戻し、何やら番号を打ち始めた。
「あっもしもし、母さん? あのねなんか変な要求書とかが届いとるとか言ってたやん、あれ、実は—」
「まってぇ! まてまてまて!」
俺は急いで嫁の携帯を手から奪うと、すぐに莉々に代わってお母さんと話をつづけた。
「あのぉ~、はい娘さんにお世話になっている智弘と申しますぅ! つまりぃ、娘さんが言いたいことはわぁ~その、その要求書はちゃんと払っといた方がいいんじゃないかとそう言いたがってたんですよおぉ」
危ない危ない、俺の買ったRS4と色々なゲームソフトを俺が貯金箱を壊してまで払わなきゃならんところだったぜ。
『あら、そうした方がいいのかしら?』
「はいはい!」
「あっ、あんっ! あっ! やめて! 智弘っ! そこにいれないでぇ! あんっ! あぁ~らめぇ!」
「ちょっ!! やめろっ!」
俺は嫁の不可解な行動に敏感になり慌てて携帯の通信を切ってしまう。
「ばかかっ!」
「馬鹿はどっちよ!」
「もとは! お前が変な行動とかし始めるからだろうがっ!」
「あら、私のお母さんのカードでリボ払いしたくせに、どの口が」
「そ、それは申し訳ないけどさぁ、もうやっちゃったものはやっちゃったからさ~仕方ねぇよ!」
「ならなんで母さんに支払いをすべきとかほざいていたの?」
「そ、それはさぁ、その、お前の母さん金持ちだろう!? 14万ぐらい鼻くそれべるだろうにぃ? ねぇお願い見逃して!」
「まぁいいんだけど、知ってたから」
それは以外な返答だった。
「へ? でもさっき驚いた顔してたじゃん」
「だってチキンなあなたが自分からでしゃばるとは思わなかったし」
「しってたならなんで言わなかった!」
「なんで? 叱ってほしかったの?」
「いえ、すみません、僕は人間の屑です、だからその許しれぇ」
いやちょっと待って。
「それが原因じゃないのなら、原因はなんなんだよぉ!」
「浮気してるから」
「へ?」
「うそよ」
「ついちゃいけない嘘とかあるってしってるかい!? へぇ!?」
「お隣さんとお隣さんの犬とで交尾しただけだから」
「いや、意味が分からねぇよ、もう冗談はよしてよぉ! 早く何が原因なのか言ってくれっ!」
「はいはい、ごめんなさい、もちろんお隣さんの犬となんて交尾してないわよ」
「はぁー、ガチで焦るからやめてくれるかなぁそうい‐待てよ! おいぃ! お隣さんの犬とはしてないといったけどぉお隣さんとはしてないとカミングアウトしてませんよぉおお! そこんところどうなんすかぁ!!!」
「もちろんしたわよ」
その場に沈黙が訪れるが、僕はその沈黙の訪問に却下を通す。
「おい、ふざけんのもいい加減にしろ、俺はお前が心配なんだ」
「大丈夫だわ、ちゃんとゴムは付けたから」
「そういう問題じゃねぇよぉ! もうそろそろ切れそんなんだけどぉ!」
「そういや、途中でゴムが破けたわ」
「おいぃいいいいいいい!」
「心配しないで、気になってちゃんと妊娠検査薬は買って、もう検査したから」
「おい一応だぞ、聞いておく、だけどおれはこれがまだすべて茶番だって信じているからなぁ!」
「結果…知りたい?」
「一応知りてぇよっ! もうひけねぇよ!」
「おめでとうっパパ!」
そういって嫁は一目散に自分の部屋へと逃げて行った。
「おい…っけんなよっ!」
なんかいつもより疲れた気がした…でもどうしても嘘だってわかってしまうんだ。妊娠検査の結果は分からんが、嫁がお隣さんと…その…行為をしたことはどうしてもうそだってわかってしまう…だって…お隣さんゲイだもん。
「まぁ、嫁のいたずらにはもう正直飽きてきた…そろそろ本当に理由を言ってくれないかな~」
そこで俺の携帯に一つの画像付きのメールが一通届いている。それを見ると何気なくに俺は携帯に手を伸ばし、そのメールの送信者の名前を確認した。
『アントニオ』
お隣さんからだった、そしてメールを開けてみると。
『やぁーい、元気にしているかぁ!?
このくそ野郎っ! 八年前に俺の告白を断った罪としてお前の妻とちょっとえっちぃ~事をしたぞ!』
そしてそんなくだらない題名についてきた画像は…
嫁とアントニオが裸で寄り添っている画像だった。
俺は携帯の画面をじっと見つめているだけしかできなかった。するといつの間にか携帯の画面が涙であふれる、いや、俺の瞳が涙にあふれているのか…あぁ、いい人生だったよ。とりあえず童貞で死ぬことはなかったことには感謝しないとな…
「おわった…何もかも、終わった…結婚なんてしない方がよかった…」
しかし、それを遮るように携帯からもう一通のメールが届く、嫁からだった。
『やぁーい、ドッキリ大成功っ!
怒り狂った? それとも「おれこんなおっちょこちょいな嫁持ててよかったわぁ! うへへ」とか思った?
それより本当にひろちゃんって信じ込みそうだからそろそろ言わなきゃね
私お隣さんとしてもいないし、しゃべったこともないよ!
名前すら思い出せないのに相手とするなんてありえないでしょ、本当にしたかったらそこら辺のホストを捕まえてるよ!
後妊娠の話だけど…私…実は…』
そこでメールは終わっていた。
そして俺は携帯をぶん殴るとともにこういった。
「醜い嘘だなっ!!おうぇいっ!」
もう嫁が浮気したのはもう確実だった、しかし、俺はもう何もかもどうでもよくなって、冷蔵庫にあったプリンを犬にあげ始めた。そしたらその時嫁が自分の部屋から戻ってくる。
「や~い、ひろちゃん大好き!」
そういって抱き着いて来ようとする嫁を俺は押し退ける。
「へ? もしかしてまだおこなの? やだな~仲直りしないと母さんに電話して君が犯人だって告げるよぉ~? いいのかな~」
「あぁ、なんなら俺から電話するわ」
「へ?」
そう言ってやってみせる俺。本当に携帯をとって彼女の母に電話を掛けた。
「ハイ、スミマセン、その要求書らは僕が‐」
「ちょっ! ひろくん!」
そして嫁は俺から携帯を取り上げると焦ったように声を発していた。
「やぁーい、母さん元気イー?」
『ん? 元気だけども? あんたが私のことを心配するなんて滅多にないのに、それとも…何か起きたのかね?』
「げっ! いやいやいや、何も起きてないよ! なんか声が聞きたくて!」
嫁が図々しいほどに目の前で嘘をついていることに腹が立って、俺はある行動をとった。
「うっ! 莉々! そこそこっ! もっと! あっ! 気持ちいい! うっ! 莉々ぃ!口でうけと‐」
「ばいばい!母さんっ!!!」
そうすると嫁はすばやく携帯を切った。
「何やっているのひろちゃん!」
「何って…お前が俺に手コキして最後には口で受け止める妄想をっ‐」
「やめてぇ! 恥ずかしいから、私が恥ずかしいからぁ! もうひろちゃんおかしいぃ~」
「お前のそのキャラ替わり、超嫌い」
「あん!? ふぁけんなよこらぁ! こっちは優しくしてやってんのに! ただの遊びに切れている大人げないお前の方が嫌いなんですけどぉ! まじわかんない!」
「わかんねぇのはこっちだよ」
「ねぇ、ともちゃん、なんで私が長年この髪型にしているかわかっている?」
「ただ単に好きなだけだろ」
「それもあるんだけど…ひろちゃんが…が…」
「が? なんだよ、早くいってくれ、むかつくなぁ」
「私の髪型をはじめて褒めてくれた人がともちゃんだったから…高校の部活帰り…覚えている?」
「ん…いまさらなにいわれても…お前が浮気したってことが重すぎて、もうないわぁ」
「へ? 浮気は嘘だよ?」
「へ? だって…お前…アントニオと」
「ん?」
「この写真をみろっ!」
俺は地面に転がり落ちていた携帯を勢いよく拾い上げると、さっきの画像を嫁にみせた。
「あ、あぁ! これ懐かしいぃ!」
「はぁ!?」
「ひろちゃん、私がモデル活動をしている事を忘れていない? そしてお隣さんもモデル活動しているって忘れてなかった?」
「あ?」
「しかもこれ、だいぶ前のやつだよ、どうして気づかなかったの?」
「で、でも…お前…じゃあなんで言わなかったんだよ! アントニオと一緒にモデル写真撮ったって!」
「いや、これ、ひろちゃんと面識ないところかひろちゃんが生きているかも知らなかった頃の写真だよ?」
「へ? うそだろ」
「本当だよ」
「本当なのかっ!?」
「ホウトウです」
暗黒じみた陰湿な顔から俺はすっかり解放され、嫁さんに抱き着いてしまう。
「ちょ! ひろちゃん!」
「愛しているぞっ! 愛しているぞっ! 莉々!」
「私も愛してるっ! あっそうなんだけど、私、妊娠しているんだよね」
「へ? はぁあああ!? ガチで!? やったじゃん!」
「うん! ごめんねひろちゃん! 最近これが原因でどうやって話そうかとうずうずして意味の分からない行動を取っていたかもしれないけど…許してくれる?」
「あぁ! ゆるすよぉ!」
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余談なんだけど、後でアントニオに返信をしてみた。
『なんだよ~腹に変な空気が通ったよ!
脅かすなアントニオ~!
お前モデル活動してたことすっかり忘れてたわっ!!!!
それにしても俺の嫁はかわいいなっ! うへへ。
次はもっといい策で来いよっ!』
そしてアントニオからのその返信。
『え?
何言ってるんですか?
私はモデル活動なんてしていませんよ』
もちろん俺はこれが嘘だって…嘘だって…十年後の今でも信じている。
いかがでしたか?
続き書くかもしれませ…なわけないか。
まぁ、ご愛読ありがとうございます!(*ノωノ)