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34 復活の女神

今回は女神復活の回です。

だんだん謎が解けてくるぞ!

そして別の者も復活する!


ブックマークご協力お願いします。

「ヒデにー大変、大変」

「どうしようヒー君!」

「ヒーちゃんも大丈夫か、ヒジリ!そっちに怪物が向かわなかったか}


俺は急いでピラミッドのような建造物から出た。

すると、先ほどバラグライダーをしていたヒジリとヒイロが砂浜から陸繋砂州のような石橋を抜けて俺に駆け寄り抱きついてきたのだ。


「ハーハーハー・・・ヒデにー大変。怪物が・・・」

「妹ちゃんが・・・ハーハーハー・・・」

「苦しそうだが、何があったんだ!怪物はどっちに向かったんだ」


あたりの異変がないかとキョロキョロしながら探し回る俺をよそに、息を切らした二人が座りこむ。


俺は上空を見回し、怪物の行方を探した。


怪物の行方を目をこらして水平線の彼方まで見つめたがわからずじまいだった。


今にも俺が二人を置いていきそうな勢いを察したのか、俺の腕を必至でつかんで話をきくように座り場がらも倒れ込みながら手繰り寄せた。


「知らない人にケガをさせちゃったの・・・・ヒデにーどうしよう」

「妹ちゃんとパラグライダーで飛んでいたら、いきなり飛び出してきたから」

「へ?ケガさせた?飛び出した?怪物を?」


ヤバい何だろうこの違和感。この脱力感・・・また、やらかしてる・・・この二人・・・


俺の感情が海の藻屑になりそうだ。


二人は脳停止になっている俺にわかりやすく状況を教えてくれた。


「あのネ。キャッツアイ?チャーリーズエンジェル?みたいになれるってセクシーな秘書さんがボートのスピードあげて。すごく凄く、空高く一緒に空飛んでたの。そうパラグライダー楽しかったなー。夢中になってたの!で競争したの彼女サンと」


「妹ちゃんがずるするんだもん。私より高く上がろうなんて許せなかったの」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・


話の内訳はいたって簡単だった。


高く上がりすぎた二人は次にどっちが早く砂浜までおりるかの競争をしたそうだ。

ヒイロはパラシュートを切り離して、ぎりぎりに予備の第二のパラシュートを開く予定で上空からスカイダイビングを始めた。


それを見たヒジリは焦ってパラシュートを全部外してスカイダイビングをした。

ヒジリいわくとりあえず海に落ちれば大丈夫という、不思議な理論で飛び降りたそうだ。


そのとき、陸繋島となった海底神殿から光る何かが飛び出したのを、ヒイロが落下スピードを利用して両足で踏みつけた。ヒイロは落下スピードが落ちたことでパラシュートを開く高さが低くしても大丈夫と思ったそうだ。


しかし、踏まれたほうは反動でヒジリの方に吹っ飛んできたのでパニックになって反射的にかぶっていたヘルメットの頭頂部から突っ込んだそうだ。


全体重と落下スピードで、そのままヘッドダイブで砂浜突っ込んだそうだ。


そんなバカなことあるのかと思いつつも砂浜に向かって見ると・・・・


砂浜に大きなクレータがあった。


クレーターの中を見てみると・・・・どこにも怪物はいなかった。


しかし、クレータの真中には人がたかれていた。


俺は不思議に思い、怪物はどこにいったかを二人に聞いた。


「ヒジリ、お前と落下したのはこの人なのか?怪物はしらないか」


「ヒデにー・・・それが・・・最初は怪物だったの・・・でも・・・」


「ヒー君私が説明するわ。確かに悪魔の化身のような邪悪な魔王みたいな化け物だったのよ。それがだんだん人に姿に変わったのよ」


ヒイロは予備の第二のパラシュートをしながら上空から観察したそうだ。


俺は不思議に思いながら倒れている人とヒジリをヒイロを交互二度三度見をしてしまった。


そして、俺は一つ気付いてしまった。


「ヒジリ、ヒイロ・・・ちなみにそのパラグライダーに使うハーネスとその下に来ているスカイダイビング用のようなカイトスーツ一式は・・・」


「いいでしょ。セクシーでしょう。秘書さんたちが私の可愛い絆創膏のお礼に用意してくれたんだ。ちなみにヘルメットも特別性なんだって。宇宙から落ちても麻痺や毒を喰らても安心って言ってたよ」


「そうなのよ。このゴーグルにグローブ、それにソックスまでもが特別って言ってたよ。

ヒー君もゴーグルをかぶってみる・・・・フフフ。風の妖精さんまで見えるんだからね」


ますます、やな予感がして俺はヒイロに小石を持たせ、海に向かって水切りをするようにいった。


ヒイロが小石を投げると打ち寄せる波々をぶっ壊しながら水平線の彼方に・・・小石が・・


ヒジリもヒイロのマネをするように小石を投げると、小石は海面すれすれどころかよその方向に・・・


ガゴーーーン


小石は陸繋島のピラミッドを貫通した。


ヒジリは笑いながら答えた。

「すごーい。秘書さんが言った通りだ。パワーアップもしてるー。これなら宇宙に放り出されても大丈夫だね」


俺は思い出した。ヒジリはエクストライージーもだったことを。大魔王でも簡単に倒せるようなバックアップは完璧だ。それに2週目のような俺がついてるんだからね。


でも今回はヒイロがついてたから・・・一応ヒイロにも聞いた。

「ヒイロ・・・今さら関係ないんだけど・・・この異世界に転移したとき・・・イージーモードとかハードモードとか言われなかったか?」


「う、うん?あー・・・なんとなくきいたかも、イージーモードとか言いてたかな・・・そうだ!思い出した。イージーなイージーモード見たいな・・・・そうだイージー・イージーモードとか言ってかも。それが何?」


ヒイロお前もか・・・・イージーイージーモードってなんだよ。超楽勝モードってこと?それはいきなり魔王の上である魔神からはじまってるんだから楽勝なのはしょうがないけど・・・


ハッ!わかってしまった。エクストラハードモードな俺だけど、ヒイロとヒジリがいたからこんなにスムーズに進んでいたのかも・・・・


そんなことを考えながら俺はクレーターの中で横たわっているもと、怪物だった人のところに恐る恐る近づいた。


死んでますよーに・・・いや!死んでないかなー!・・・違う違う。死ぬんじゃない。


心がバラバラになりながらも倒れている人に近づいた。


うつ伏せになっている強大なローブに包まれた人をゆっくりと動かす。


服が大きすぎてタブタブなようで、服の中をひっくり返すような恰好で仰向けにした。


すると、綺麗な女性が眠っていた。


なんとなく義母に似ているような・・・ヒジリのママに似ていると思いながらも俺は肩をゆすりながら起こそうとした。


するとなんとなく体が反応したのを確認できるぐらいの体温の上昇を感じると、次の瞬間、胸に詰まった物を吐き出すようにゴホゴホいいながら目を覚ました。


「ここはどこ?あなたは・・・あなた達は?」


えーと・・・・・・


俺は怪物の正体がホムンクルスのシータだと思っていたので動揺していた。思わずヒイロとヒジリの方を向き聞きなおした。


「シータじゃないのか?ヒジリ、ヒーちゃん教えてくれ、あの陸繋島から飛び出したのはこの人だけなのか?」


「そうよ。ヒー君この爆乳怪物さんだけよ。私から目をはなしちゃだめよ。目がつぶすわよ。アッ間違えたつぶれるわよだった。ウフ」


「出てきたのはその露出狂さんだけだからね。あまり動くなスイカップお化け!ヒデにー向こうを向いたら流血騒ぎになるからね!」


俺はヒイロに両手で顔を固定されたまま話をしなければいけない状況になっている。

ヒジリに至ってはどこから出したかわからないがモーニングスターを振り回して威嚇していた。


後ろでゴソゴソしている女性は何かしろ魔法か呪文を唱えたようで、背後から異様な光が放たれたのがわかった。俺の顔を固定していたヒイロは大きく頷き俺を解放した。


女性はどうやら魔法で服を身に付けたらしい。


「ヒー君ごめんなさい。ちょっと似ている人だったんで」

「彼女さんもそう思いました。私のママになんとなく似てるんですよねー」


そんな冗談をヒジリとヒイロが言ってる最中、俺は振り返ってその女性と話をする。


「シータをどこにやった?・・・まさかあなたがシータなのか?」


「・・・ありがとう。私だった者を殺してくれて・・・・いや私に戻してくれてありがとう。呪いがとけたわ・・・本当にありがとう・・・・ウゥゥゥゥ・・・」


「え・・・どういうことなんだ・・・・シータが呪われていた姿なのか・・・」


その女は泣き崩れながらもポツリポツリ話始めた。



///////////////////////////////////


私は海と大地の豊穣の女神と呼ばれていました。


ある時、この星のいたるところ地下から悲しみの声が聞こえて来た。


神々が降り立ち、凍っていた大海や大地がとけ、人々が大地に住めるようなりはじめ、この世界にかかっていた封印なような物が弱まったのが原因だった。


母なる大地と父なる大海に祈りを捧げていると、異界の者達が女神である私の前に現れた。


異界の者達は私の心に魔法をかけた・・・

いつの間にか私は私でなくなってしまった。


計画的だったのか異界の者達は私を操り美の女神を呼び出したのだ


美の女神もこの世界の異変を感じていたようですんなり私にうたがうことなく呼び出された。


そして私は美の女神を罠にハマてしまった。


そう・・・・美の女神を生贄にこの世界に悪魔のような怪物を呼び出すために・・・


美の女神が生贄として死ぬと同時にこの世界に魔王が生れてしまった。


この世界にかかっていた封印が完全に破られると続々と魔人や魔族たちがこの世界に散っていった。


美の女神を殺したことと、豊穣の女神もいなくなった異世界に神々が動くきっかけになってしまった。


美の女神を殺した私は意識を取り戻し始めたことに気付いた異界の者は私にこれ以上操れないと知ると私を封印した。


そして次に異界の者達は証拠隠滅のために封印している私を殺そうと計画した・・・


神達も魔王が現れ、女神が消えた異変を感じたのか異世界から勇者と聖女呼んだ。


異界の者達も更に慎重になりこの世界の者達を使い、錬金生産の神と命の神を利用して神殺しができる破壊の子を創造させようとした。


勇者も聖女もこの世界で活躍して大魔王を倒す寸前まで追い込んだ。


追い込まれた大魔王は勇者と聖女にある秘密を話したのだ。


勇者と聖女の間に生まれた大事な息子が転生してこの世界にすぐに降臨する事実を・・・・


錬金生産の神と命の神に創られた破壊の子として生まれることを・・・


神殺しの破壊の子は大地を焼き尽くす存在になりえたこともあり、戦いの神や天候を操る神の怒りをかった。


互いに女神を失いギクシャクしていた神々は、怒りの矛先を生まれてくる破壊の子に向ける。


破壊の子が神々の怒りをかったことを知りつつも、破壊の子を誕生させた親心なのか、錬金生産の神は魔王討伐のためと言って二柱の仲を取りもって何とかやり過ごそうとしたが・・・・


生命の女神のパートナーである錬金生産の神は二柱の神々に殺されてしまった・・・


怒り狂った生命の女神は破壊の子を誕生させた。

豊穣の女神を殺す兵器をして産れた破壊の子は迷わず封印状態の私を殺そうとした。


大魔王から聞き出した勇者と聖女が危機一髪駆けつけ、勇者は自分の子と知りながらも豊穣の女神を救うために破壊の子は死なせてしまった。破壊の子を勇者と聖女そして生命の女神も亡骸に向かって泣き叫んだ。


聖女と生命の女神のおかげで豊穣の女神である私はなんとか一命を取り止めた。ぎりぎり命を繋いだが、すでに命が尽きる寸前であった私はすべての事実を異界の者から聞かされており、操られて美の女神を殺したことまで思い出させられた。この事実を生命の女神にも伝えた。


私は今までの過ちに気付き、最後の力を振り絞り、勇者と聖女そして破壊の子を元の世界に転移させようとした。


まずは二人の大事な息子である破壊の子の魂を転移させた。


次に勇者の魂・・・最後に聖女の魂を・・・


しかし、異界の者達によって聖女だけが転移を失敗してしまったのである。


なぜならば異界の者達はこの光景を見ていたからであった。


異界の者は大魔王と破壊の子の亡骸を利用したのである。


まさに悪夢といえる・・・力が尽きそうな女神の魂を破壊の子の亡骸に封印したのである。


そして異界の者達は大魔王呼び出した。


聖女は失意のなか悲しみが溢れだしながらも大魔王も討伐しようとした。満身創痍の大魔王とはいえ、勇者がいない聖女ができることは限られていた。


自らの魂と共にこの地に大魔王を封印。


異界の者達も大魔王が封印されたとでちりじりに逃げ去った。


このことで命の女神はさらなる怒りが爆発することになる。パートナーである錬金生産の神が死んだ事実と大魔王がまだ逃げ延び封印させた事実、そして二人の創作の結晶である破壊の子に美の女神を生贄に捧げた豊穣の女神が入り込んだ事実・・・


怒りが収まらない生命の女神は役立たずの戦いの神の意識を男神から女神に変えてしまった。そして戦いの神は精神をむしばまれ邪神に変わってしまった。


天候を操る神には破壊の神のパートナーである豊穣の女神が美の女神を陥れ殺した事実を教えた。


生命の女神は怒り狂い、世異世界中をめぐり、逃げ去った異界の者達を探し始めた。


生命の女神の怒りに触れた異界の者はずうずうしくも邪神にお土産をもって頼ることにしたのだ。


お土産とは豊穣の女神の魂を封印した破壊の子・・・そう・・・ホムンクルスのシータ。


彼女は戦いの神のパートナーである美の女神を殺した事実と心が病んで邪神に変わってしまった戦いの神に殺されることを望むようになった。


邪神となった戦いの神に真実を告げても信じてもらえず・・度重なる拷問で人格が壊れていった・・・だが、神の魂が入った破壊の申し子の体は邪神ですら殺すには至らなかったのだ。


その後、邪神の破壊の申し子のあまりにも惨い扱いに異界の者達まで同情していったのは異界の者達の境遇が重なったからである。

//////////////////////////////////////////


「なるほど・・・で邪神の右腕のサイクロプスのサイと拷問官のミヤビがシータを殺してあげようとしたのか」


「多分・・・サイもミヤビも・・・壊れた私を助けてくれたんです。だからこそ・・・わざわざ私を【大魔の墓標】に連れてってくれたんです」


「【大魔の墓標】には大魔王と聖女が封印されてたんだろう」


俺は豊穣の女神シータにかつての聖女が眠っていることを指摘した。


するとシータは目をつむり、両手を空にあげた・・・


俺の後ろにいたヒジリとヒイロを押しのけ・・・傷だらけのホムンクルスの少女が現れ、俺に抱きついた・・・


「只今、私の可愛い息子。ヒデオ・・・ただいま」


「・・・母上・・・本当に母上ですか・・・・お帰りなさい母上」


俺は傷だらけのホムンクルスに乗り移った母上を抱きしめた。


母上は悲しそうな顔をして謝ってきた。


「ヒデオ・・・ごめんね・・・大魔王が蘇ってしまうわ。もう戻るわ」


でも、俺は母上を離すことはなかった。だって大魔王と言われる者を倒した者がいるからだ。


カラテチョッーープーーー!

カカトオトシーーチェストーー!!


殺気だったヒジリとヒイロが抱き合っている俺とホムンクルス少女を見て割り込むように攻撃をしてきた。


「誤解だ!誤解!俺の母上だよ。お前らの師匠だろ。ホムンクルスの少女に師匠が入ってるんだ!花嫁修業を母上からしてもらっただろう」


「はいはい。ヒデオちゃん。少し目をつむってくれるかしら」


俺は母上の前では絶対良い子!素直に目をつむる。が!母上が俺の前で初めて怒っている気がする。


バギ!ボコ!ピキピキピキ!ズジビバビバビー!ボゴラビガ!・・・・・・・・・・


人間から聞こえちゃいけないような音がする・・・・


呼吸する音さえしなくなったので目を開けようか迷っていたが、母上が目を開けていいわよっていったのでゆっくり目を開けた。


「ビダディーごべんだらい。まづがうぇいなく。おでぃじょうだまでづ。(ヒデにーごめんなさい。間違いなくお師匠様です)」


ヒイロに至っては三つ指を立てたまま全身はれている状態でしゃべることもできなくなっていた。


そして遠慮なく俺に抱きつく母上に俺は状況を説明した。


「母上・・・ヒジリとヒイロが放たれた大魔王を瞬殺してくれたんだ。これも母上の修行の賜物だね」


「ふーん。そうかな・・・私が教えた修行は活かされてないようだけど・・・この軽そうなお尻で・・・そう!安そうなフライトスーツを見れば何をしてたんだか・・・どうせ、ヒデ君をほっといてリゾート感覚で遊びまわっていたように見えるけど」


俺と母上が話しこんでいるうちに逃げ出そうとした二人を捕まえてくれた者達が俺のそばに来た。始祖吸血鬼のバニラとオーガのミヤビ、そしてサイクロプスのサイだった。


そして、ホムンクルス少女に深々と片膝をついて忠正の意を示したのだった。

ファンタジーから

SF空想科学に変更してみました。

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