27 修行
今回は夢うつつなる世界での修行の成果が発揮されるかも?
あと、ウフフなマッサージで癒されます。
そして、新たなるヒントに答えが・・・そして新たなる疑問が
「もうヒデにーにはがっかりだよ!こっちは一生懸命修行したのに!アッそこそこ」
「そうよ。まったくヒー君たら!もう少し下。いや~ん。きもちい~い」
「う~ん。いいわ~。だからヒー君ママにもいったの鍛えてくれって。あ~あ。だめ♡」
「もっと私にも。ヒー君ママ直伝のテクニックもね・・・いやいやすご~い」
おいおい、ヒイロにヒジリ!修行の成果は俺に試してみろよ。
なんだこの状況は!ダンジョンコアとの女同士の裏取引があるかもしれないが、修行の成果をせめて示してくれよ。
俺の弱みにつけ込んで3回のマッサージの延長からの、修行の疲れを理由に更なるスペシャルマッサージを要求するなんて・・・
倍返しにしてやる!
「「あぁぁっ!き・・も・ち・・・きく・・き・・・ぃっくぅ~~」」
ふ~。二人ともいってらっしゃ~い。
俺は今日もいい仕事をした。
そんなに足つぼマッサージがいいなんて。余程つかれていたんだろう。そう言えば足がむくんでしたしな~
ハハハ!勝ったな。いや、気絶してそのまま夢の世界にもどり再修行してしまったら・・・
でも、また帰り討ちにしてやろう。
はーあ。修行は修行でも花嫁修業だしな。はぁ~あ、がっかりだよ。
母さんも、礼儀正しいダークエルフのエフが丁寧にヒジリとヒイロとの俺との関係を話したばっかりに、花嫁修業をさせなくてもな・・・
ライバルがいると伸びるからって、せめてヒジリは血のつながっていなくても妹なんだから一緒に花嫁修業しなくても・・・
どんな過酷な花嫁修業なんだよ。
過酷でもないのか、帰って来てすぐに、俺をこき使いやがる。
ハッ!
俺は既に・・・まさか・・・尻に引かれてる?・・・尻に引かれてるぞ!
まずい不味いマズイ!
上下関係が出来てしまう!格差が生まれる!・・・・うぅぅぅ恐るべき母上の花嫁修行・・・
そうだ!俺も花婿修行を受けよう!
「あのー、気絶している女性の前でニヤニヤしてるのは・・・」
ダンジョンコアが冷たい目で俺を見ている。ようやく上がった俺の好感度がまた下がるどころか、SAN値がガリガリ減っていくのがわかった。
「ゴホン‼ゴホン。あーーあ。何かあったのかアイ」
「良い報告と悪い報告がありますが、先程の宝石封印の分析データが揃いましたので今までの総括した結果報告もできます」
「アイが思う優先順位で話してくれ」
アイは両手を広げた。
俺の目の前がバチバチ光る。アイは空間を埋め尽くすようにモニターを展開した。
一番大きいモニターはリアルタイムでダンジョンの中を映していた。そして、次々にダンジョンを映した映像はどんどん切り替わっていった。
「アイ。このモニターに映っているのは・・・」
「そうです。竜人の姫であるミューです。このラブダンジョンから逃げようと試みています」
「うわー。夢の中のことがトラウマになったのか?」
ダンジョンコアは首をふった。どうやら違うようだ。
手を繋いだ精霊の幼女たちが目の前に来て俺に話す。
「この地に眠る封印が弱まってるのです。この世界は終わります」
「一度無に消えた龍神帝が蘇り地上に現れるんです。ゾンビとなった竜神帝は不死の王となりアンデッドの集団を率いてこの世界を滅ぼそうとしてます」
「ミューが関わっているのか。そう言えば・・・竜王の娘。竜の姫と言ってたな。アイ!ミューを・・・」
アイは冷静にコンソールを出して頷いた。
「これは悪い報告でしたが既に対処はしております」
モニターをみながらコンソールをカチャカチャならした。モニターを見続けると、5分と経たない内にミューは逃走をあきらめた。
俺は不思議に思いアイに聞いた。
「ミューになにをしたんだアイ!」
「最新ダンジョン防衛システムを試しました。でも、これほど上手くいくなんて思いませんでした」
「アイ、何を言っているかわからない。具体的に押してくれ」
アイはコンソールを置いて、不敵な笑みをうかべながら宝石を出した。
「この宝石封印を分析しました。邪神がなぜ、彼女達を封印していたかもわかりました。そして、私はその技術をダンジョンにも活用させていただきました。技術の一旦をしめす結果はすぐわかりますよフフフ」
「じらすなよ、結果ってなんだ」
「もうすぐですよ。でも危険もなさそうなので・・・こっちに来てもらいましょうか」
アイは手を広げ魔法陣を展開させた。無詠唱で立体魔法陣を複数組み上げて見せた。
こ、こ、これは・・・
「アイ。お前も神魔術を使えるのか・・・いや使えるようになったのか」
「解析させていただきましたので使わせていただいております」
アイがそういうと、複雑に組み上げられた立体魔法陣が人の形を作りながらキラキラと虹色にきらめきながら人物を転移召喚させた。
「私の王子さま~♡会いたかったです~やっと逢えましたね。これは運命です~♡」
「はー。ミュー何言ってるんだ。俺だよヒデオだよ。ロリババ―に告白なんて洒落にならんぞ」
俺は歯を喰いしばり、ミューからのドラゴンテールから繰り出されるツッコミに耐えようとした。
「うふふふ。やだー。私はまだ16歳ですよ。邪神様に育てられたんですからねキャピ!」
「ヘッ?」
何々なに?感情が追い付かない。幼女のミューが腰をフリフリしながらうるんだ眼差しで俺にキャピキャピブリブリしてくる。
俺は騙されているのか?
そう言えば・・・竜人族の国の姫で・・・
最強種族の竜人たちに邪神がおさめる地域を守らせていた。
邪神は自らの城を地下に移して、竜人族の村を作った時に竜の姫を預かったんだよな。
赤子の竜人を預かる理由・・・竜人の姫君を預かる理由・・・・
邪神に聞けば解決できるけど・・・パンドアラークの知的生命体と接触するしかないのかなー大事にしなくてもいいきがするけど・・・
俺がフリーズしていると、ラミとフェイファが俺の服をつかみ俺を無理やりしゃがませようとする。俺に二人で訴えたいようだ。
「木の精霊をすぐに助けに行きましょう。木の聖獣の命もすぐに消えそうです」
「この世界からは消えてしまったタワーの攻略が必要となりますが今は何処にあるかわかりません。早く封印となる墓標の塔を復活させて死の軍団を黄泉の国に送り返さなければならないのです」
「エッえええ!展開が早すぎるーどうなっているんだ」
ふっ!っと強く鼻から息を吐いたアイが腕を腰にあてながら冷静に答えた。
「報告させてもらってもいいですか。悪い報告はもうすでにしましたが、結果的に竜人のミューさんはマスターの性奴隷になりました。次に良い報告ですが・・・」
「チョーとまてぇーうぃい!待て待て待てーい!なんで性奴隷になったんだよ」
「ハイマスター。邪神のまともに封印されている者達の魅了催眠催淫技術等を駆使して竜姫ミューを捕獲しましたからです。それには深ーい訳があるのです。邪神の封印技術でこのダンジョンからは出れないのですが、そのことにミューさんが気付いたら、とんでもない被害が予想されましたので。それに、邪神の封印が弱まっている可能性から、別の次元に転移する可能性も少なからず・・・いやそれより、別の次元から助っ人を呼ぶ可能性の方が大きかったといった方がよろしいですね」
あ”ーーーーーーー!
俺は既に感情が爆発しそうになる。なぜなら、他の邪神に囚われた封印娘たちもトラブるの原因になる可能性がでたということだ!
「どうしたんですかマスター!奇声をあげて。良い報告をさせていただきます。ダンジョン内で収容している精霊たちの一部で中毒状態から抜け出せそうな兆しが見られております。もうしばらくすれば社会復帰が可能になる精霊が出ると思われます」
「そんなにひどい中毒だったのか」
「精霊・聖獣に合わせた変異型のウイルスのような中毒物質が悪さをしていたようで、治療が困難でした。しかしこの宝石封印から・・・」
俺は耳を塞いだ・・・・
「これ以上の良い報告はいいぞ。悪い予感しかしない」
どうせミューみたいに精霊たちが性奴隷になってしまうような気がしたからだ。
邪神の技術は恐ろしい!って俺自身も4年もかけて習得したぞ。みんなも俺が極めた都市っている。俺の好感度が・・・
アイは俺が制したことで、良い報告をこれ以上の報告しなかった。次に邪神に関わる宝石封印した宝石の分析結界を俺にわかりやすく説明を始めた。
するととんでもない事実が浮かびあがったのだ。
①邪神の封印技術は古の者を復活させ、簡易封印を施し活用する物である
②復活した古の者たちには特殊スキルといった能力がある
③古の者達同士を人工的に交配させる技術を使い、新たな生命を生みだそうとした
④異界を行き来する技術を研究していた
⑤異界侵攻のために異界の神をも殺す兵器を開発していた
⑥その他の付随研究
おいおい、裏ステージが修了したら、次のゲーム発売の予告付かよ。まったくご丁寧に。
出来が良すぎる異世界は困ったもんだぜ!
エクストラハードモードなんてもんじゃないぜ。発売してないゲームのアルファ版付なんてどんだけの売上を見込んでるんだよ!
やれやれだぜ。
力が抜けている俺にダメ押しばりにアイは問いかける。
「どうしますか、すでにネクストステージに入りますか?それとも、現状の危機を対処いたしますか」
「アイ。俺はまだこの異世界についてまったく理解してないようだ。まだまだ、会わなければならない人がいるのかもしれない」
「そうですね。マスターが思うようにすべきです。ささやかな助言ですが、直ぐに木の精霊と聖獣を救出に向かった方が良いと思われます」
俺は頷くしかできない。この異世界修了のカウントダウンが始まっている状態で異界からの侵攻も迫っている。
このままではじり貧すぎる。
できるだけ味方を増やして、助けられる者達の救出を急いだ方が良いだろう。
どんな手を使っても・・・そうだ、オヤジにたよって・・・
いや、オヤジが何を考えているかわからない。
できるだけ切り札だけはそろえないと交渉の材料にも成らないからな。
俺は覚悟を決めた。
ヒジリとヒイロの目を覚ますのを待って、木の精霊たちを救出に向かう決心をしたのだ。
アイとフェイファとラミに伝えるとわかってくれた。
「パパ、木の精霊と聖獣までそろえば、異界に通ずる門の封印が強固になります。直ぐに旅立つ準備をします」
「お父さん。ダンジョン内に閉じ込めている精霊たちはまだ更生に至りませんが、我らだけでもできるだけ早く向かいましょう。上手くいけばこの世界最後の神が助けてもらえるかもしれません」
俺はラミからでた最後の神についてきになったので聞くことにした。
「最後の神ってなんだ。邪神みたいな神なのか?ラミは詳しくその神を知っているのか」
「この地上に降りられた六柱のうち、最後までおらせられた女神です。しかし、どこにいるかまでは・・・・この世界各地を回っているようなので・・・木の精霊なら知っているかもしれません。先の獣神侵攻のおり、木の精霊ともどもご活躍のお話を聞いております」
おいおい、聞いたことの話がまた出てきやがった。
「獣神侵攻ってなんだ」
俺の言葉に耳を立てていた、性奴隷のミューが尻尾でラミとフェイファをふっとばしながら話に割り込んできた。
「ヒデオ様、夢の世界で私が話されたことをお忘れですか?」
「あ?・・・ああ、叫んでいる声が聞こえて・・・聞き取れなかったんだもう一度、獣神について教えてくれ」
「獣神は放浪の旅している生命の女神と錬金生産の神が創った人工獣神です。その獣神も今では封印されてますがね」
おいおい、また厄介な奴がいるのかよ。でも、ミューに聞きいて本当に良かったぜ。
マジでこれ以上厄介な事実が出てきそうだよ。
俺は頭をかきながら、最後の生命の女神が助けてくれないかなと願っていた。
そんな時に出てくるのは・・・冷や汗・・・・
いると思ったよヒジリ&ヒイロ。悪寒の正体がジッと見つめがら俺の背後に陣取っている。
女神というキーワードを聞いた瞬間から二人が後ろにいるとわかっていたよ。
さすが花嫁修業しただけはある。俺は既に隠し事ができないようになっている様だ。
「最後の希望がその売れ残りの女神なのね。死ねばいいのに」
「生きてみんなのために働いている女神様を売れ残りとか、死ねというのは・・・」
「ヒイロお姉様。協力して始末しましょう。神々に捨てられた◎◎の女神なんて必要ありませんわ」
ヤバい。目的が変わっているぞ。何で女神を殺すことになってるんだ。
本当にこの異世界が終わってしまうじゃないか!おまえらゴットバスターかなんかかよ、軽々しく神を殺せるわけないだろ。
おいおい、アイちゃん?何アドバイスしてるのかな、フェイファやラミまで・・・
ここで、エフまで・・う、うん。エフさすがって、なになになに、それってまさか・・・邪神の宝物に眠っていた宝剣を持ち出して・・・
ミューを筆頭に女神殺しの会議が始まったよ‼
どれだけ、恨まれてるんだ生命の女神って!
俺はその会議に入ることができなかった。
いや入った方がこの場では正しいようだが、女の秘密のようなこの会議を男である俺が入りたくなかったというのが本音である。
俺が躊躇していると、一斉に俺の服を取り上げた女ども・・・
ヤバい・・・僕の純真がおかされちゃう・・・ウフ♡
「あったー!ヒデオ様封印カードと宝石全部お借りします」
「エッ?今俺裸だよ・・えーーー・・・・放置なの」
俺は裸芸が終わったような気分みたいな気持ちで、なんか情けなく感じながらも、いそいそと後ろ姿をさらしながら服を着た。
そんな状態でも血走った女の饗宴のような女子会トークがいや応でも聞こえてくる。
封印カードから出てきたお姉様も含め討論会に近い熱気を発しているが凄い話が聞こえてきた。
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
「そうなのよ。生命の女神のパートナーである錬金生産を司る神は神達に殺されたんだよね」
「あの時は戦いの神であった邪神様も自分のせいだと反省していたわ」
「でも、あのときは気象を司る男神の方が邪神様より悪かったのよ」
・・・・・・・・
・・・・・・・・・
そんな話を聞いて俺は思い出したのだ。
そう、邪神の日記のことを・・・
パートナーである二人の女神に去られた二人の男神の話・・・
この世界を開拓する仲間である神を傷つけ死においやってしまった話。
日記の要約は・・・
邪神のパートナーである女神が別のパートナーの女神と失踪してしまい、昨日まで普通だった最愛の女神が失踪したという事実を受け入れられなっていた。そんな時、同じようにパートナーの女神に失踪された男神。お互いに寂しさを紛らわすように狂ったように酒を飲み、暴れまわった。そんな悲劇を見てられない、もう一組の神様達は何かできないか考えた。やさしい男神は二人の男神の間に入り慰めた。優しい女神は女神達を異世界中を探し回ったが女神達は見つれなかった。そんな時、優しい男神はすさみあれている男神達のつまらない神々の喧嘩の仲裁に入り、命を落としたのだ。・・・・・
確かこんなはなしだったようだが、封印娘たちは更により詳し神殺しの真相を知っているようだ。
神殺しの技術的な話から、井戸端話好きな女達によって、隠された異世界の新たなる真実が語られることになった。
異世界の激烈な歴史を知ることになるとは、俺はこの時には思っていなかったのだ。
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