猫かぶり
少し間が空いてしまいましたね。
すいません、忙しかったです。
また連続でアップしていけそうです。
よろしくお願いします。
孤児院の依頼が終え、宿に戻った。
あのまま孤児院でご飯を食べると、さらに懐かれて面倒になると思い、帰ってきたのである。
はあー……この世界のガキ共も元気だな。まあ、元気がないよりは百倍ましだがな。
あの子供達もちゃんと育ってくれれば嬉しいものだ。
疲労を感じながら食事を頼み、黒パンとスープを食べる。昼間の食事が騒がしかったせいで、酷く寂しく感じる食事だった。
食事を終え自分の部屋へ戻る。疲れたはずなのだが、その足取りは軽く思えた。
「あっ!依頼完了書貰ってない。……まあ構わんか」
とベッドで叫んだのだがもう遅い。
宿で軽い朝食をとり、ギルドへ向かう。
相変わらずの舐めまわすような他の冒険者の視線は無視である。ギルドにおいて新人は好奇な視線にさらされることは当たり前の事。いちいち気にしていたらきりがない。すぐに興味も失せるだろう。
前回のゴブリンの戦闘で死にかけたので、まずは道具を買い揃える。
体力回復ポーション
MP回復ポーション
携帯食料
水筒
剥ぎ取りナイフなど。
当面は自分の身を守るためにレベルアップに専念するつもりである。
まずは、この世界で生き残る強さがいる。これがないと旅もできん。
オークの討伐依頼があったので引き剥がし、受付へ向かう。
今日は昨日の怖い受付嬢がいないのでホッとする。
「あら~? 今日はリューシャちゃんはいないわよ~?」
と、変わりにいる茶髪のセミロングのスタイルのいい(特に胸)受付嬢が話しかけてくる。
「……? 昨日の黒髪の、まるで母ちゃんのような女のことか?」
「プッ! ふふふ、母ちゃんみたいなって、ふふふふ。あの子まだ十九歳よ?」
穏やかに笑う受付嬢。ツボにはまったのかまだ笑っている。
「昨日は私ウエイトレスをしてたから受付にはいなかったけど、ここにちゃんといたのよ? 私はイルナよ。よろしくね。」
「ああ、覚えた覚えた。」
早く依頼を受けたかったので適当に返事した俺だが、
「ほんとかな~? 貴方って人の名前覚えなさそうな感じよ~? まあいいわ、貴方はクロキさんね?」
余計に長くなってしまった。
何でコイツこんなに話しかけてくるんだ。
と思いつつ短く応える。
「ああ、よく知ってるな」
「そりゃもう、普段猫被っているリューシャが素で楽しそうに喋ってる人だもん。親友としては気になるところよ~?」
人の良さそうな顔をしているが、この女も相当被ってそうである。
「今何か失礼なこと考えなかった~?」
スッと目を細め睨むイルナ。
ここの空気だけ気温がすごく下がった気がした。
「き、気のせいだ。そんなことはどうでもいい」
「ところでクロキさん、顔は見せてくれないの?」
「冒険者なんだ。別に見せなくても構わないだろ?」
「まあ、そうだけどね~」
さっさと依頼を受けてレベル上げに行きたいので、会話を切る。
「そろそろ依頼を受けたいんだが?」
「はいはい、いつか顔見せてよね~……えっと依頼はオークの討伐? Fランクのクロキさん一人で大丈夫なの~? 無茶して死なないでよね~?」
「ああ、わかったわかった」
「無茶な冒険は早死によ~? オークはゴブリンと同じ西の森よ~。」
これだったら、リューシャの方が楽かもしれないと思いながらギルドを後にする。紅一だった。
西の森
オークを探しながら、俺は奥へと進む。
途中で何匹か(十匹からは数えてない)出てきたゴブリンをステータス吸収の為に毎回倒して進む。
ゴブリンのステータスでは微々たるものだが、それでも数を倒せば少しでもプラスになるので《魔皇帝》様々である。
そして進むと、ついに見つけた二体のオーク。
その姿はもはや、大男に豚の顔を引っ付けボロい布を巻いただけの魔物であった。本来は何か武器を持っていることが多いオークだが、今回の個体は何も持っていなかった。
戦った結果は……大量のゴブリンのステータスを吸収した俺の敵では無かった。
クロキ=コウイチ
種族 魔皇帝 男 十六歳
LV9
HP87 → 132
MP77 → 99
ATK58 → 98
DEF51 → 88
AGI73 → 108
HIT54 → 87
INT74 → 90
属性
《闇魔法》
《火魔法》
《風魔法》
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スキル
隠密3
料理5
棍棒術2 (UP)
気配察知2 (UP)
剛腕1 (New)




