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勇者召喚された魔皇帝  作者: 錬金王
ビストリア争乱編
25/40

面倒事

三日前に投稿しようとした瞬間に電源が落ちた。


泣きたくなりました。

魔物の大群の討伐を終えて、町に戻ると人々の喝采が待ち受けていた。


人々は無事生き残ったことに幸せを感じている。

家族や恋人の元へ向かい抱きしめ合っている。


そんな喜びとは反対に悲しみがある。


今回の戦いでの命を落とした者の家族達だ。


「ねえ? お父さんは?」


理解していないのか、泣き崩れる母親の袖を引っ張りながら言う子供の声。


それが俺の耳にひどく残った気がした。







宿屋に帰った俺を迎えたのはロッテとルーナの怒声だった。


「ちょっと! 心配したんだから!」


「そうですよ!急に魔物の大群と戦っているなんて!」


何だかいつもより、五割増しの剣幕で集中口撃をしてくるロッテとルーナ。


「僕も魔物と戦いたかったー!起こしてよー!」


だだをこねる一人は放置しておこう。


「だからって、お前達を連れていけるわけないだろう」


「どうしてよ!」


「魔物の数は約五百の戦場。いつもみたい、俺が守ってやれる旅じゃないんだぞ? Bランクの魔物も出てきてたんだぞ?」


「Bランク!?」


「そんな魔物まで!?」


さすがにそれは予想していなかったのか驚くロッテとルーナ。


「そういうことで諦めろ。もっと強くなってからだ」


「でも!」


急に言葉をつまらせるロッテ。


「でも?」


よく、わからないので聞こうとしたら


「何でもない!」


急に大きな声で吼え、扉を閉め部屋に戻るロッテ。


「……。反抗期か」


「違います。 私達の気持ち考えて下さい」


続いてルーナも部屋に戻っていった。


女っていうのは面倒くさいな。



「じゃあ今から稽古しよでもしよう!」


静かな空気を吹き飛ばすように、元気に言うトト。


何でそうなるんだよ。


「 さっきまで魔物と戦ってきたところなんだが」


コイツは鬼か。人間と獣人の体力は違うんだぞ。


「えー?魔法撃ってくるだけでもいいからー」


それでも、しつこく稽古をねだるトト。

魔物と戦えなくて相当モヤモヤしてるらしい。


むー、魔法か。それくらいなら楽か。新しいスキルとか雷魔法とか使ってみたいしな。


魔法を撃つだけならいいか。


「んー、それならいいか」


「ほんと!? やった! じゃあ行こ!」





町から出て、三十分程の平原に向かった俺とトト。



「じゃあいくぞー?」


「いつでもいいよ!」


十五メートル程距離を空けて向かい合う俺達。


まずは雷魔法だな。ライトニングガルムの使っていた電流をとばすのをイメージする。


そして魔力を流す。


すると、指先から電流の流れる音がする。

そしてそれを放つ!


「えっ?」


バリバリバリバリッ!


トトのすぐ横を通りすぎていく電流。


結構精密に狙うのは難しそうだな。

雷だけあって、他の火や水の魔法よりスピードは速いな。

でも、光速や、音速ってわけでもないな。

魔法ってのは不思議だな。


「あれっ?何かいつもの魔法じゃないよね!?」


「こっちの魔法の方が速くて、避けにくいぞ?」


「そうだけど!ちょっと加減してね?」


少し引きつった顔でお願いしてくるトト。


「おう、任せろ!」


「何で嬉しそうな声してるの!?」





その後は、雷を落としたり、纏ってみたり、物体に流せるかどうか試してみたりもした。


トトが何回か被弾したがポーションを飲ませて回復させた。


なんだかんだで最終的には俺の方が元気になってしまった。


やはり、新しい魔法とスキルは面白いものだ。時間を作ってもっと練習しておこう。





日が落ちる前に、二人で宿に戻る。


晩御飯を食べようと部屋を出ようとしたと時に扉がノックされた。

扉には二人の気配がする。


「私よ、レーナよ今いい?」


俺にはそんな知り合いはいないのだが。


「レーナ? 誰だ?」


そんな知り合いはいないのだが。


「素材の売却したじゃない。それに頼んだし」


ああ、あの姉貴って感じの獣人の女性か。お互い名前なんて知らなかったしな。


「あー、なら入っていいぞ」


「もう一人、私の知り合いがいるんだけど入れてもいい?」


この町でたいして関わった獣人は特にいないんだが? 一緒に戦ったうるさいおっさん達か? まあ、あいつの知り合いなら大丈夫か。


「いいぞ」


「それじゃあ、失礼するわ」


レーナともう一人の獣人の男が入ってくる。

どこかで見たことあるな。この迫力。


あー、最初に見た高レベルの獣人か。確かレベル55だったよな。



「カーシュだ」


スッと手を出し握手を求めてくるカーシュ。日本人みたいだな。

握手なんてこっちにもあったのか?

ともかく好意的なようなので、とりあえず握手に応じる。


「コウイチだ」


手がゴツいな。タコのようなものもたくさんある。


「コウイチって言うんだ」


ふーんと言う様子で頷くレーナ。やっぱりお前も知らなかったのか。


「コウイチのおかげで、戦に勝つことがてきた。ありがとう。獣人の戦士を代表して礼を言う。コウイチがBランクの魔物を何体も倒してくれたおかげだ」


何か武人みたいな人だな。

あの乱戦の中、俺を確認できたのか。


「いや、自分のためでもあるんだ気にするな」


新しい魔法も手に入ったし、ステータスも上がった。


そうか。カーシュはと短く答える。


レーナに目線を送るとカーシュは背を向けて部屋を出た。


「本当にありがとね。コウイチ。あなたに頼んでよかった」


「誰かさんが必死にに頼んでくるからな」


俺がからかうと恥ずかしくなったのか、少し赤くなるレーナ。


「しょうがないじゃない。不安だったのよ!もう!」


恥ずかしそうに言うレーナ。


「この町が好きなんだな」


「……ええ、大好きよ」


優しい笑みをしながら答えるレーナ。


その顔はどこか日本の院長に似てる気がした。




「じゃあ、帰るわね。夜には宴があるからできれば顔を出してね」


帰ろうとした瞬間に廊下から大きな声が聞こえた。


「ルーナ様!?」


「カーシュ!?」


響きわたるカーシュとルーナのすっとんきょうな声。


また面倒事。頭が痛くなりそうだ。











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