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勇者召喚された魔皇帝  作者: 錬金王
ビストリア争乱編
22/40

シーノ村での予感

ちょいちょい書いていってます。


ーーシーノ村 市場ーー


露店で肉を焼き芳ばしい匂いとばすもの、床に布を広げ食料を売るもの。武器を売るもの。防具を売るものがところ狭しと並んでいる。

フォーレン王国の王都とは違い、整理されているとは言い難いが、こちらも王都に負けない賑わいをみせている。



「随分と賑わっているな。次はドーノ という町だろう? なら次は、もっと期待できるな」


「ドーノはここのように賑わってはいないわ」


「どうしてだ? 町なんだからこの村の市場よりは、賑わっているはずだろ?」


「確かにドーノも人が多いけど。ドーノの町までは魔物が多いし、道も険しいから商人も少ないのよ。」


なるほど、確かにそんな所に普通の村人が稼ぎにいくのも厳しいだろうな。商人なら護衛を雇えばいいが、なかなかハイリスクだ。


「だから、より安全なここの方が人が集まるのか」


「ええ、小さな村でもここまでなら、わりと安全だし、ドーノの町には魔物を倒すための、優秀な兵士が多く駐屯しているしね。」


なるほど、この国の兵士達はなかなかの働き者のようだな。


ちなみにトトはルーナが1人宿にいるのが可哀想ということで、宿に戻った。


ということで、ロッテと二人でお買い物である。


何か知らんがさっきから、そわそわしたり、俺の顔を見たりと落ち着きがない。


そんなに弟がいないと不安なのか?




「おう、そこの兄ちゃん?だよな?声が男だし。どうだい俺の店、野菜から調味料まで幅広く揃えてるぜ? 」


ノリの良さそうな若い獣人が俺達に声をかける。


「調味料まであるのか!? 何がある?」


調味料はいくらあっても困らない。肉料理では毎回使うからな。うちの食いしん坊三人が増えてからは、塩、胡椒が減っていくばかりだ。


「お、おー、そんな必死になるな。こえーよ」


「ああ、すまん。で何がある?」


思わず店主の胸ぐらを掴んでいたようだ。まあ、調味料と聞いたんだ仕方ないだろう。


「えーっと、確か塩、胡椒、油、酢、高いけど砂糖も少しあるぞ?」


酢と砂糖だと! これは絶対買うぞ!


調味料、それにトマトに似たポンネの赤実、それとよくわからないがロッテが選んだ野菜を大量に買い、アイテム袋にぶちこんだ。


「しっかし、最近は兵士が多いな。兄ちゃん旅人だろ?何か噂でも知ってるかい?」


「いや、俺はロップ村からここに着いたばかりで知らんな。何かおかしいのか?」


「いんや、最近兵士の数が増えてな、食料やポーションを買い込んだりしてるんだよ。戦争でも始まるのかよ」


これはマズイ。ダラダラとルーナとこの村にいると何か厄介事に巻き込まれそうだ。さっさとビスとリアに向かってルーナを預けに行くか。


そうと決めたらさっさと買い物を済まそう。


お金はロックドラゴンを倒してもらった、金貨三十枚のお陰で余裕だ。まだ半分以上は余っている。



見渡した時にロッテが視界に入る。


あー、ロップ村で貰った服や靴もいいけど、この先魔物と戦うんだし、丈夫な服とか防具とか買ってやるか。


「おい店主、ここらへんに服屋とか防具屋とかあるか?」


「あー、ここから東に歩くと、そういう店がたくさんあるよ。」


「わかった。ありがとう。行くぞ」


「ええ、わかったわ」




さっきの店から東に道を歩くこちらは、先程の市場とは違い、綺麗に建物が並んでいる。


さっきのやり取りで、金を持ってるのがわかったから、わりと上等な所を選んで案内してくれたんだろう。


服屋、武器屋、防具屋、確かにかたまっている。


まずは服屋に入る。


「おい、服とか下着とか必要なもの予備も合わせて買ってこい。もう一人と弟の分もだ」


「えっ!?私達の!? この店のは高いわよ! もっと安い店のでいいわよ!」


どうやら自分達の買うものとは思ってなかったらしい。


「いいから、買ってこい。お金はちゃんとある」


しぶしぶ店員と一緒に選びに行かせたら、そのなかでも安いのばかり、選んできたので、高いのも1着ずつ無理矢理買わせた。


「銀貨八枚もお金、返せないわよ」


たくさん買ったのだが、値引きしてもらえたので銀貨八枚だ。


「返してもらおうとは、思ってないから気にするな。次の店行くぞ。」



そのあとは、武器、防具、小道具、靴と必要な物をどんどん揃えていく。



ロッテ達も動きはましにはなってきたが、Dランクの魔物はまだ荷が重いようで倒せない。

EランクとDランクはどうやら最初の壁のような気がする。

実際出会った魔物でもここのランク差での強さは大違いだ。


念のために、ロッテ達の防具を買う。胸当て、腕回り、足回りこれくらいでいいだろう。あまり重いのを着けても動きづらい

だけだ。


武器屋では、今の安物の短剣よりは上質そうなのを鑑定していくつか買った。


まあ、ロックドラゴンを倒して大分ステータスが上がったのだが、油断はできない。いつ急に、ドラゴンに出会うかわからない。


Aランクの魔物なんかもやめてほしい。


と考えていたところで、ぐゅるるるとお腹が鳴る音が聞こえてくる。


顔を赤くして慌てて、ロッテがお腹を抑えるが音はとまらない。



「そう言えば、とっくに昼を過ぎてるな。何か食いながら帰るか」


「……うん」


ご飯のことになると、素直になるので不思議な奴だ。普段からそれくらい素直だと楽なんだがな。


肉団子のスープや、肉の串焼きなどを買い、食べながら帰る。


こうやって二人で道を歩くと昔を思い出す。少ないお金で皆で、駄菓子を買って食べて遊んだな……


「どうしたの?」


急に食べるのをやめて、ボーッと歩いていたので変だと思われたのだろう。ロッテが心配そうにこちらを見上げる。


「何でもない」


宿に戻るとトトとルーナの話し声が部屋から聞こえてくる。


「いーや、きっと顔以外にも凄い傷があるのかもしれないよ。だってあれだけ、強いんだもん。きっとすごい修行の傷だって」


「むむ、それも一理ありますね」


「部屋同じだし、僕が確かめてみようか」


「しかし、見られたくないのに無理矢理見るのは駄目ですよ!」


「確かに、にーちゃんは僕達の命の恩人だし……でも兄ちゃんの顔……気にならない?」


「なります!」


何を話していると思ったらしょうもない。


「何が気になるんだ?」


俺はノックもせずに遠慮なくドアを開けて入る。


うん、こいつらならいいだろ。


「「何でもないよ(です)!」」


慌てて手を振りながら苦笑いをする二人。


さっきの話が全部聞こえていたので、誤魔化しても意味がないんだが。


とりあえず、同じ部屋のトトには警戒しよう。変なことしてきたら、しばく。









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