ロップ村
ついさっき見たら、いつのまにか日間ランキングにランクインしていました。
驚きです。
おかげさまで90000PVを越え、ブックマークも500を越えました。
熊の魔物に自分より大きな剣を持ち斬りかかるトト。
熊は鋭い爪で迎え討とうとするが、水球の魔法が向かいそれを阻む。
大きな水球が直撃し怯む魔物。
そのすきに、トトは剣を大きく振りかぶり遠心力を利用して魔物を縦に真っ二つにする。
「ゴオオオオッ!」
断末魔をあげ、二つに別れ倒れる。
「やったよ!お兄ちゃん!僕とお姉ちゃんだけでも倒せるようになったよ!」
「ふん、まあレベルさえ上がればこんなもんよ。」
ロッテはそんな風に言うが相変わらず犬のように尻尾をフリフリとしている。
「ええ、すごいです!あれからまだ2日しかたっていないのに。Eランクのブルーベアーを倒せるなんて!」
トトと仲良さそうに喜ぶルーナ。
あれから、ずっと森の中で魔物を倒しながら進んできた紅一達。
トトは、ファイヤーボールを放つくらいはできるが、肉体強化の方が得意らしく魔力で強化している。
ロッテは魔法の方が得意らしく、今では自分の体の半分くらいのウォーターボールを作ることができ、今では小さくはあるが水
を勢いよく鋭く放つことによってウォーターカッターも放つことができるほどだ。
もちろん、強い魔物は紅一が瞬殺したがレベルが低い魔物や、Fランク、Eランクの魔物を標的に、戦い方を教えながら三人に戦わせてきた。
ある程度ロッテとトトもレベルが上がってきたので、元からある程度訓練を受けていたルーナ抜きでLV19のブルーベアーと戦わせてみたところだ。
「まあ、大分マシにはなってきたな。」
「あれ?お姉ちゃん何でそんな不満そうにしてるの?」
「何もないわよ」
ロッテを見るといつもと変わらないように見えるが、尻尾がタンタンと地面に打ち付けられている。
「だって、お姉ちゃん昔から不満があったら尻尾をタンタンと地面に当てる癖あるんだもん。何かあったの?」
「何でもない!」
と言いながら激しく尻尾打ち付ける。
「あっ、もしかしてロッテさんコウイチさんに褒めてもらいたかったんですか?」
それを聞いた瞬間カアッと顔を赤くする。
「何であたしが、アイツに褒めて欲しいのよ!」
「うわーい!」
「ロッテさんが怒ったー!」
「まちなさーい!」
逃げ出すトトとルーナを追いかけるロッテ。
(アイツらも大分仲良くなったな…)
「うわーい!姉ちゃんが怒ったー。」
そうしながら進むとやがて、木が見えなくなり光が見えてきた。
「あ!あれはきっと森の出口ですよ!」
「やっとか…」
迷いの森に入って約2日と半日かかった。
久しぶりの太陽の光に目を細める紅一達。
森を抜けると緑豊かな草や見たことのない色や形をした花が咲いており、辺り1面に生えており見たことのない蝶が飛び回っている。
(…これでこそ異世界だな…綺麗だ。)
「ここはロップ村の近くですね。緑豊かな村として有名です。」
「ビストリアまではまだなのか?」
「はい、ビストリアまでは後村2つと街1つを通ります。てもここからは馬車に乗せてもらえるので大分楽だと思いますよ。」
「せっかくだ、ここでご飯を食べよう」
「ですが、もうすぐ村に着きますよ?」
「こんな綺麗な場所なんだいいだろ?」
適当な芝のような所で、食事の準備を始める紅一。
こういうのも、旅の楽しみの1つだ。綺麗な見たこともない美しい自然の中で美味しいご飯を食べる…悪くない。
「わーい!僕お腹減ったー!お兄ちゃんの料理美味しいから大好き!」
「トトその前に、水で手を洗うのよ!ほら水出すから。」
「私もお願いしまーす!」
本日の昼御飯はブルーベアーの丸焼きにポポの実だった。
ルーナの言うとおり、道なりに歩くとすぐ村が見えた。
慎ましく木の実や野菜を育てて暮らしているらしく、とても和やかそうだ。
「おーい、あんちゃんら見ない顔だな?どっから来たんだ?」
村に入ると、畑仕事をしているオヤジっぽい猫の獣人に声をかけられる。
「はい、迷いの森から来ました。今日はこの村でゆっくり休んでからビストリアに向かいたいと思っています。」
「そげなとこから来たんか。んだー、そりゃ疲れただろ、村の真ん中にペコペコ宿っつういい宿があるからそこに行くといいだ。」
「ありがとうございますー!」
手を振って別れ、ペコペコ宿に向かう。
「平和でいい村だな。」
「はい、私達の国でも一番穏やかな村ですから。」
ペコペコ宿で二部屋をとり、その日はゆっくりと久しぶりのベッドで眠ることができた。
閑話
ーーー
「何でただ肉焼いただけなのに、あんなに美味しいのよ」
「本当です。私達女の立場がありません。」
「秘伝のタレと仕込みだ。」
「美味しかったー!」




