奴隷
アクセスが急に伸びてきた気がします。
ブックマークも200人いきそうです。
頑張ります!
ーーフォーレン王国より北側のドリフト山ーー
最初は登りがキツかったがだんだんと平地が増え歩きやすくなってきた。
あー楽だな-。と思っているとふと背中に違和感を感じたので振りかえると
口元がカジキマグロのように尖っている、体表が緑色の虫が突っ込んできた。
俺をを後ろから狙ったようだが、外れて木に刺さっている
「危ねぇ!何だこの虫…こんなのいたのか…」
あわててステータスを覗く。
Cランク トッカク虫
レベル17
HP70/70
MP30/30
ATK60
DEF40
AGI60
HIT30
INT30
属性 なし
スキル
擬態3
隠密2
一応魔物である。
お、コイツ木に刺さった後体が木っぽくなったな。
恐らく「擬態」の能力であろう。何かしら便利そうな能力なので、サックりと短剣で真っ二つにし、吸収しておく。
しばらく歩き続けると何かゴロゴロと音が聞こえてくる。
こんな森の中で何だ?と思いつつ隠れながら近寄る。
木の影から覗くと、そこには馬車が2台移動していた。馬に乗った護衛らしき、がらの悪そうな男が二人いる。
後ろの大きな檻には布がかけられているが、よく見ると首輪を嵌められた獣人の姿が見える。
奴隷商人か。魔王を倒して欲しいとか言いながら、こんなことしてるんだな。
人間も気に入らないと思ったのと
丁度道案内も欲しいと思っていたので、助けることにするか。
まずは護衛のステータス(レベルと名前だけだが)を覗く。
LV22 男性 マーシュ
種族 人間
LV28 男性 ガーラ
種族 人間
大したことは無さそうだな。まあ、もともと強い奴がこんな護衛をするわけないか。
ガーラが前にマーシュが後ろの馬に乗っていので、回り込む。
木陰から飛び出し、後ろから欠伸をしているマーシュの首を短剣ではねる。
「ふあ~ふぐっ!?」
「おい、どうしたマーシ…!」
最期まで言わせることなく短剣を頭に投げつけた。
「お前達、どうしんだ?魔物でもいたのかー?」
異変に気付いたのか、太った男が馬車から出てくる。
恐らくこいつが奴隷商人だろう。まるで肥えた豚のようだ。
「おい!お前達!…お前がやったのか? そうだお前を雇ってやろう!お前はあいつらより腕がたちそうだ! 金も沢山やるぞ! どうだ? それに奴隷達も好きにしていいぞ?」
「興味ない。」
この間のロックドラゴンがしていたようにと、地球の銃をイメージして魔法で岩石を打ち出す。
太った体で、避けることもできずに、吹き飛び木を何本も倒して飛んでいった。
生きていることもないだろう。
死体を確認するのも面倒だ。結構遠くに飛んだし。
初めて人を殺したが特に何も感じなかったな。
まあ、あんな害虫の様な人間だからかもしれないが。
馬車の檻の布を取ると中には三人の獣人が怯えていた。
獣人のステータスって覗けるのか?
とか思いつつステータスを覗く。
ロッテ
種族 獣人 女性 15歳
LV8
HP20/30
MP15/15
ATK22
DEF18
AGI28
HIT21
INT18
属性 水魔法1
スキル
料理2
種族スキル
獣化
称号 (奴隷)
トト
種族 獣人 男性 9歳
LV5
HP8/15
MP8/8
ATK15
DEF11
AGI16
HIT9
INT8
属性 火魔法1
スキル
なし
種族スキル
獣化
称号 (奴隷)
ルーナ=ビストリア
種族 獣人 女性 12歳
LV13
HP40/80
MP50/50
ATK45
DEF50
AGI60
HIT40
INT40
属性 火魔法1 水魔法1
スキル
剣術1
体術2
限界突破
料理2
盾1
棒術1
種族スキル
超獣化
称号 (ビストリア第三王女) (奴隷)
何か最後の奴、称号に面倒くさいの書いてるんですけど…。
とりあえず、獣人もしっかり見ることができたな。しかしなぜだ?
疑問に思い自分のステータスを開く。
クロキ=コウイチ
種族 魔皇帝 男 16歳
LV37
HP2500/2500
MP1620/1870
ATK2200
DEF2850
AGI1800
HIT1750
INT1920
属性
《闇魔法》4
《火魔法》6
《風魔法》3(up)
《土魔法》8
????
スキル
直感3
隠密6
料理5
棍棒術2
気配察知3
剛腕2
硬化2
短剣術2
索敵3
威圧3
咆哮2
擬態3 (New)
鑑定2 (New)
奴隷契約 (New)
剣術2 (New)
体術2 (New)
耐性スキル
麻痺耐性2
毒耐性4
怯み軽減4
混乱耐性
土耐性8
物理攻撃軽減4
火耐性2 (New)
ユニークスキル
皇帝の魔眼
称号 (異世界人) (魔の頂天) (弱肉強食)(メルガナ洞窟の支配者)
あれ?今日倒した魔物や先程のトッカク虫のスキル以外に何か増えている。
奴隷契約って明らかにさっきの豚のスキルだよな…。
俺の魔眼は人間のステータスは一部分しか見ることができない。
と言うことは、足りないところが鑑定によって見ることができたのか。
となると考えられる理由は「皇帝の魔眼」か。例外ありって書いていたしな。
理由はいくつか浮かぶが、今は確かめることができないしな。
今度該当しそうな人間を倒せばわかるか。
一旦思考を切り、獣人に話かける。
ロッテとトトは姉弟なのか茶髪で同じ狼のような白い耳と尻尾が生えており、村の子供といった格好だ。
ルーナは虎の獣人のようで長い金髪青い瞳をしており、虎のような耳、細い尻尾が生えているが、何故か王女の癖に村人のような格好をしている。
「おい、さっきの奴等ならもういないぞ」
「あなたも人間でしょ…私達を売り飛ばす気ですか…」
第三王女の獣人、ルーナが少年と少女を背中に隠しこちらを睨む。
「あんな奴等と一緒にするな。どうせ飯もろくに食べてないんだろ?さっさと出てこい」
先にアイテム袋から食材や食事用の道具を取りだし、食事の準備をする。
今日の昼飯はサンドイッチにするつもりだ。
鉄板の上にオークの肉を取りだし、特製ソースをかけ火魔法で火をつけて焼いていく。
肉とタレの良い匂いが届いたのか、警戒よりも食欲に勝てなかった獣人達三人が顔を出していた。
「早くこい。もうすぐできる。」
とぼとぼと歩いてき、ぐう~とお腹の音を鳴らす、三人。
焼き上がった肉を、レタスのような買った野菜といっしょにパンで挟み。一番年下の男の子に渡す。
「ほら、坊主」
「うわぁ…あっ…」
受け取ろうとしたが、小さい男の子が持つには手に嵌められた拘束具が邪魔であった。
「それ外すぞ。」
「やめて!勝手にいじってトトに契約魔法が発動したらどうするの!」
ロッテが止めくるが、豚からスキルを奪ったので問題ないはずだ。
手錠に魔力を通すとガチャンと音をたて手錠が落ちた。
「あれ?なんで?」
「首輪も取ってやる」
三人の拘束具を外していく紅一。
それから皆でサンドイッチを食べる。
ロッテとトトはもはや夢中で食べている。
王女様も一口食べた後目を見開き、それから無言で丁寧に食べていた。
食べ終わるとまだ物足りなさそうにしてたので、サンドイッチを多めにまた作った。
多分獣人だから、人間よりも多く食べるかと思ったからだ。
道具をしまい片付けた所で、王女が声をかけてきた。
「あの、さっきは疑ってしまってごめんなさい。それとご飯とても美味しかったです。」
「お兄ちゃんありがとう!」
「…ありがとう」
「気にするな。人間に捕まったんだ、警戒するのは当たり前だ。」
「その言い方だと、貴方が人間じゃないのか、人間が嫌いなように聞こえますが。」
「俺は獣人だ…」
と言い尻尾を見せフリフリと動かす。
「あれ!?そうだったのですか?ごめんなさい!」
…あれ?人間だと思ったんだけど。臭いも人間のようだったし…
もちろん嘘である。
さっき手錠を外すときにトトに触れスキルの「擬態」を使っただけだある。
人間と獣人が最近険悪化してるのは知っていたので、この方が都合がいいと思ったからだ。
「わあ!お兄ちゃんも同じ獣人なんだ!」
「あ、本当…しかも私達と同じ狼。」
人間じゃないことがわかったのと、同じ狼の獣人というのが嬉しいらしい。はしゃぐトト。
ロッテもツンとしているが尻尾がフリフリと揺れていて嬉しそうである。




