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勇者召喚された魔皇帝  作者: 錬金王
フォーレン王国召喚編
12/40

旅立ち

今回は少な目です。

メルガナ洞窟からギルドに戻ると、すぐにギルドマスターの部屋に通された。



「おっ!やっぱり生きてたか!」


バーガスは偉そうに書斎の椅子に座ってた。


「あんたその様子だとあそこにロックドラゴンがいるって知ってたな?」


俺は非難する目でバーガスを睨む。


怒って当たり前である。普通の優秀なだけな冒険者なら、死んでてもおかしくなかったのだ。


「ハハハ!その様子だとロックドラゴンに遭遇したようだな!」


してやったりとした顔で喜ぶ。


コイツふざけてるのか?何のためにこんなことを…


「まあ今回は逃げてきたんだろうが、これに懲りたらちゃんとパーティを組むんだな。お前さんみたいな奴ほど早く死ぬからな」



…そんなことのために、俺をロックドラゴンと戦わせたのか?

いくらなんでも、やり方がキツすぎる。俺が遭遇しても逃げるくらいはいけると判断したのか?



「ロックドラゴンなら倒した」



「ハハハハハ!んな馬鹿な、ロックドラゴンはBランクだぞ、いくらお前さんが優秀だろうが3日や4日でロックドラゴンを倒すのは無理だう。まあ逃げるくらいはできるだろうが」


「イルナ、今回の依頼達成の証明だ」


「は~い」


依頼達成のためと、ロックドラゴンを倒した証明をするためにギルドカードを渡し、ロックドラゴンの爪を机に置く。



「あら~、凄いわね~。確かに確認しました~」


「…お前さん何者だ?」


「ただのCランク冒険者だ」


俺はバーガスのプレッシャーに気付かないふりでスルーする。


「「……」」


長年の勘で空気を察したのか退出するイルナ。



「んなわけねえだろ。まあいい、国に調べて貰うさ。どっちみちロックドラゴンを倒したんだ、国にも報告しなきゃなねぇ。そうなると、まあ国が倒した冒険者を調べて引き込んだりと、抱え込もうとするわな」



…それは困る。もし、国王や王女が俺の噂を聞きつけて、それだけ戦えるのだからやはり勇者と共に魔王を倒してなどと言われてはたまらんからな。


俺の目的は世界を旅することだ。こんな1つの国それも人間の国にいても面白くない。



当然、当初の予定通りこの国を出ることにした紅一。



「おいおい、何お前さん静かになってんだよ?国につつかれると何か困るのか?」


「……。いや、別に。面倒だなと思っただけだ。俺は縛られたくない」



「へえー、まあ面倒事お断りって感じだもんな、ほら、今回の報酬だ」


自分のせいでこうなったのに、他人事のように笑いながらお金の入った袋を投げるバーガス。


お金を受け取り帰ろうとした背を向けると


「お前さんこの国を出るのかー?」


この、おっさん適当な感じしてるけど鋭いときは鋭いな。


「……」


「残念だなー。俺もイルナもお前のこと気にいってたのになー。特にリューシャなんて、もう特に気に入ってたのに」


そう言われるが特に紅一はなにも感じなかった。


ただ、リューシャとイルナには世話にはなったがそれだけだ。


「お前さんとは、また会う気がするぜ」


ニヤリと笑うバーガス。


そう言われてたが、あまり会いたくないなと思った。



何故ならば、



バーガス


種族 人間 男 32歳


LV.95



…ただの中2病ではなかった。





一応世話になったので、リューシャとイルナに礼くらい言っておこうと思ったが



丁度、冒険者達が依頼達成の報告をしにくるピークの時間帯だったらしく、酒場や受付も慌ただしい。



こんな時に、声をかけるのも迷惑だと思ったので目立たないようにギルドをあとにする。



それからは宿を引き払い、食料や、料理道具、衣類、道具など旅に必要そうなものを全てアイテム袋にぶちこんだ。


歩きながら地図を広げる。


紅一の最初の目標は獣人の国『ビストリア』である。


そこに向かうには、ここフォーレン王国から北の山の遥か向こうである。



「さて、行くか」



これからが紅一の冒険の始まりである。







次回は勇者

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