ギルドマスターからの依頼
ブックマークも百を越えそうです。
称号の書き忘れがありました。
称号にある漢字は造語みたいなのも含むので気にしないで下さい。
リューシャについていき、一番奥の部屋に入る。
「マスター、クロキさんをお連れしました。」
「ほう、お前さんがやたら強いFランクか。案外若いんだな。俺の名はバーガスだ。」
書斎のような部屋の椅子に座っているのは、銀色の髪の毛をした眼帯の男だった。
年は三十代辺りだろうか。
(……中2病みたいな格好だな)
「クロキだ。で、何の用なんだ?」
「せっかちだな。まあいい。お前の討伐履歴を見させてもらった。初日にゴブリン16体、ゴブリンメイジ2体その後はオーク10体、ウェアウルフ20体、ブルーベアー、など。とても普通のFランクじゃないな。あんた何者だ?」
「少し優秀な新人の冒険者だ。」
「…まあいい。とりあえず俺の権限でランクをCに上げといた。」
「それは助かる。」
「それと今日お前さんを呼んだ理由は西の国境にあるメルガナ洞窟の魔物を討伐してほしいんだ。」
「どうして、俺なんだ?他の冒険者がいるだろ?」
「メルガナ洞窟はとても狭くてパーティ向けじゃない場所なんだ。一人が得意なお前にはうってつけだろ?」
「…わかった。で何を倒すんだ?」
「何でもメルガナ洞窟の魔物が増えてきて、西周りの商人に被害が出ているらしいとのことだ。つまり魔物を減らしてこいってことだな。」
(…ふむ、最近レベルも上がってきた所だ。そろそろ新しいモンスターを倒してスキルを充実させるか…。)
「わかった、じゃあ今から向かう。」
早速扉を出る紅一。
「気をつけて行ってこいよー。」
ヘラヘラと笑いながら見送るバーガス。
(まあ、洞窟には下級だがドラゴンもいるんだけどな…)
「マスター、どうして笑ってるんですか?」
「いんや、あいつ帰ってこれるかなーって、思ってな。」
「どうしてです?メルガナ洞窟に今危険なモンスターなんていましたか?」
怪訝な表情をするリューシャ。
「おんや?アイツのことが心配なのかなー?」
「ち、違います!」
もう!と言って拗ねて部屋を出るリューシャ。
受付に戻ると、イルナが声をかけてきた。
「クロキさ~ん、ギルドカード更新するから貸してちょうだい。」
「ああ、頼む。」
カードを機械に差し込むイルナ。どうやらギルド専用の魔道具のようなものらしい。
「は~い、Cランクおめでとう。登録四日でCランクなんて記録更新よ~。」
「ありがとう。」
「今日はメルガナ洞窟なんですって~?あそこは、迷路みたいだから気をつけてね~」
再び呑気な声で見送られる紅一だった。
西の森の奥へと進むと山が見え、洞窟の入り口のような穴が見えた。
もちろん、途中で現れたゴブリンメイジ、オーク、ウェアウルフを倒しながらである。
さすがに時間がかかり、入り口に着いた頃は、お昼時でお腹が減ったので適当な岩の上に座って携帯食糧を食べる
ついでに今のステータスを確認しておく。
クロキ=コウイチ
種族 魔皇帝 男 16歳
LV18
HP453/466
MP200/227
ATK320
DEF300
AGI332
HIT218
INT245
属性 《闇》(1)《火》(2)《風》(2) ????
スキル
直感3
隠密4
料理5
棍棒術2
気配察知2
剛腕2
称号 (異世人) (魔の頂天)
ウェアウルフ、オーク、ブルーベアーのステータスを吸収できたのが大きいようだ。
HP、ATK、DEF、AGIが大幅に上昇している。
逆にここらへんの魔物は賢いのがいないのか、MP、HIT、INTはあまり上がっていない。
(…まあ確かにオークとかゴブリンとか確かに頭悪そうだしな。)
だが属性の《火》や《風》は魔法で使っていたせいか、熟練度のような数値が表れていた。
スキルでは、魔物を先に見つけて気付かれないように隠れていたお蔭で『隠密』の熟練度も上がっていた。
何となく途中から魔物の位置がわかる気がしたのは、『気配察知』お蔭らしい。
剛腕はチンピラを軽く殴っただけだが、これのお蔭で角刈りはノックダウンしたらしい。
「それにしても、相手のステータスの覗けるような能力があれば便利なんだがなー。」
と、思いながら固いパンのような携帯食糧を食べる紅一だった。
強くなってきました。
どんどん強くなります。
勇者の話はもう少し後です。




