無い物ねだり
「もらっちゃうのありだよね?」
「ん~、、いいのかな、?」
「だってはまにぶつかってきて謝りも
何も無しだよ??」
「……でも人多くてわかんなくなっちゃった
んじゃないの??、それか、急いでたか……」
「……しーらないっ」バリッ ぱぐっ!もぐもぐもぐ
「ちょ!!サチ!!」
「だあって。大体どこの誰かもわかんないんだよ?
分かってるのは男の子ってだけ!
……もしかして、はま~、出会いとか求めてる
感じなわけ??」 サチがニヤリと笑う
「違うしっ?今さらそんな……もう高三だよ!??
そろそろ現実見てるし!!」
「なんか沈黙あったけど」
「なーいっ!」
もうサチったら~、自分は彼氏がいるくせに、ずるいっつーの!!
そして昼休みは終わった
そしていつも通り学校が終わった
これから部活だ。
はぁ、憂鬱、最後の県大会への切符をとるため
テニス部私たちは今新1年を引き連れて練習
している。
部長には、なれなかったわたし。なぜなれないのか
理由は分かってる。 ただいつも、いつも自分の
悪いところが直せずにいる。
「河村さん!ちょっと?、河村さん??」
「へっ!?」
「1年引き連れて適当に相手するよう2年に
指示だしといて!」
「あ、う、うん!」
頑張らないと。
ピンポンパンポーーーン
「3年3組吉岡千 くん、職員室まで来なさい」
よしおかせん……
変わった名前…。でも素敵だなぁ
たぶんそれが、彼を初めて知ったきっかけ。