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記憶喪失の守護騎士ですが、予知夢の王女を救うためなら「大義」を掲げる師であっても斬り捨てます  作者: ましろゆきな
第一章:第一王女と夜明けの騎士

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第五話:記憶の欠片

 その日の夕刻、リゼットとディオンは王宮の庭を散策していた。

 まだ幼かった弟王子エリックが、庭に咲く花を摘んでリゼットに手渡した、平和な日常だった。


 その瞬間、リゼットは予知夢を見た。


 それは、庭の木々に隠れる複数の影と、鋭く光る刃だった。エリックを狙う、暗殺者たちの姿だった。


「だめ! エリック!」


 リゼットの叫び声に、暗殺者たちは一斉にエリックへと襲いかかった。

 だが、その一瞬の出来事を、ディオンは反射的に察知した。


 彼は、リゼットとエリックを庇うように、自分の身体を盾にした。


 ディオンの剣が、暗殺者たちを切り裂く。

 だが、その一人から放たれた毒を塗られた短剣が、ディオンの頭部に深々と突き刺さった。


「ディオン!」


 リゼットの悲鳴が、庭に響き渡った。


「リゼット様……お逃げください……!」


 ディオンは、血に染まった剣を握りしめたまま、その場に倒れ伏した。

 彼の瞳は、リゼットの姿を追うように、ゆっくりと閉じていった。


 その事件の後、ディオンは命を取り留めたものの、頭部の傷が原因で、過去の記憶をすべて失ってしまった。


 その日から、ディオンはリゼットを「守るべき唯一の存在」として認識するようになった。

 彼にとって、リゼットを守ることが、彼の存在意義そのものになったのだ。


 しかし、その記憶を失うきっかけを作ってしまったのは、自分自身。

 リゼットは、その事実に深く苦しみ、ディオンに強く当たることができなかった。


 ディオンの記憶が失われたこと。

 そして、その原因が、自分の予知夢にあること。

 それが、リゼットが抱える、拭い去ることのできない罪悪感だった。


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