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ヴィルディステの物語  作者: あるかな
【第二章】

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2‐09‐9 手掛かりはない?

 


 ナギサの疑問にクラーヴィアとマグナルバはキョトンとした表情をする。


(いや、だから、200年って、当事者的に会話している二人だけど、今、何歳?)


「ヴィア、マギー、恐らくナギサ君は寵愛のことを知らない」


「あぁ、失礼した。ナギサ、魔法学の講義で神の加護の話をしたと思うが......」


 神の加護。神から加護を受けることで属性魔法が使えるようになったり、特殊能力アビリティを賜ったりすることがある。マグナルバの説明では、それに加えて“神の寵愛”というものがあるという。これを受けると“老いで死ぬことがない”という。俗にいう不老不死ある。

 そして、クラーヴィアとマグナルバは“神の寵愛”を賜っているという。


「ええ、わたしは《女神》様から受けているわ」とクラーヴィアが言えば、「わたしはミラクルゥム様から加護と寵愛を受けているな」とマグナルバが言う。


 二人とも世間話のようにナギサに話しているが、ナギサには一連の話が衝撃的すぎて反応が上手くできない。ただ口をパクパクと魚のようにさせて二人を見つめている。


「ん? それ程驚くことか?」


 元の世界で小説やアニメではお馴染み設定の不老不死ではあるが、ナギサにとって今現在の現実であるこの世界で、目の前にそのような存在が2人もいるのである。驚かない方が無理である。それともこの世界ではホイホイと不老不死はもらえるのであろうか? などと変な方向へ考えが向いてしまう。


「マギー、加護を受けている者は多いが、寵愛を受けている者は滅多にいない。現にここでも君達二人だけのはずだ」

 ナギサの様子を不思議がるマグナルバへ、ウォーリが若干呆れ気味に言葉をかける。


(やはりこの世界でも稀有な存在なんだ。ちょっと安心した)


「まぁ、そうだが。とにかく、ナギサ。当時はそんな様子で、手がかりもなく今に至っている。封印といってもどういう形態かもわからないので、かなりお手上げの状態だ」


「《女神》様ご自身は、何か思い当たることがあるとかそんなお話はないのですか?」


「お話を伺った範囲ではないようだな。何やら調子が悪い。何だろうと思っていたら...... という状態だったようだ」


「──何も手がかりがないと......」


 クラーヴィアに聞けば何か手掛かりがと期待していたが、どうもそこまで簡単なことではないようだ。今の話からは《女神》に改めて聞いたほうがいいように思える。

 だが、《女神》自身も“気づいたら”という状態のようなので、何をどう聞けばいいのか、少し考えたほうがよいのかもしれない。





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