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魔王様の隠し事  作者: 木に生る猫
国を作りましょう
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グアルディアの仕事

ブックマーク20件突破ぁああああ!

いつも見てくれてありがとうございます!


あ、昨日エイプリルフールでしたね。

前書きで嘘吐けばよかったと更新したあとに後悔しました。

グアルディアの部屋を創ったあと、三人はグアルディアの仕事について話し合っていた。

しかし、話し合いは難航している。

中々決まらないのだ。


「……グアルディアの仕事……グアルディアにできること……広告塔?」

『し、仕事はそれとは別で……』

「じゃあどうすればいいのよぉ! だって同僚が居るようなところだったら絶対みんな遠慮するし! 無駄な緊張させたくないのっ!」


リウが床に寝転がりジタバタとし始めた。

思い切り薄桃色の可愛らしいデザインの下着があらわになってディーネが慌ててリウに駆け寄った。


『り、りーちゃん! 下着っ! ほら座って!』

「……あっ」


ディーネの下着という言葉で自らの惨状に気付き、リウが真っ赤になってしまった。

机に突っ伏し、グアルディアを睨み付けながら話しかける。


「あなたも意見出しなさいよぉ……願望でもなんでもいいから……」

『が、願望でもいいのですか? では……リウ様の護衛がしたいです』

「必要無い」


グアルディアの願望をリウが一刀両断した。

ディーネが苦笑いし、グアルディアは分かってはいたがと落ち込む。

そんなグアルディアの姿に見兼ねてディーネが助け船を出した。


『とりあえず、戦闘関係が一番役に立ちそうだよね。軍って、言わば国王の駒だからぐーくんからしても嬉しいんじゃない? どう? りーちゃんの役に立てるの。……りーちゃんに提出しなきゃいけない書類もあるし……はぁ……』

『軍……ですか。しかし……』

「……そういえば、ディーネのは水属性限定だったわね。その代わりに個々の能力が途轍もなく高いけれど……」

『ふふん。私、訓練のメニューとか頑張ってるからね。で、新しい隊を編成するのはどう? あの精霊竜が相手なんだから抑止力にもなりそうだし。ぐーくんに傷付けたら創世神様も黙ってないしね』


ディーネの意見にグアルディアとリウが頷いた。

リウは多大なメリットがあると目を輝かせ、ハッとして少しの期待を込めた瞳でグアルディアを見上げた。

グアルディアが嫌がることをさせるわけにはいかないのだ。


『喜んでお受け致します……!』


リウがぱあっと笑顔を浮かべた。

グアルディアに抱きつき、その頭を撫でる。

むすっとした表情でディーネが近付いてくると、抱きつかれる前に抱き寄せてディーネの頭も一緒に撫でた。


「二人共いい子っ! えらい!」

『え、えっ!?』

「今日はディーネもえらいわ! グアルディアは前からいい子だったわね!」


上機嫌な様子のリウを見て、ディーネが顔を青くした。

そして、ぷるぷると肩を震わせる。


『りーちゃんが国の利益で壊れたぁーーーーー!!』


ディーネの叫びが部屋の中に響き渡った。



数分後。


「なによ、褒めてあげようと思ったのに……」


リウが自室で拗ねていた。

ベッドに寝転がり、黒と白の猫のぬいぐるみを抱き締めて唇を尖らせている。

その猫のぬいぐるみには黒の方には首元に水色のリボン、耳元には桃色のリボンが結ばれ、白の方には首元に桃色のリボン、耳元には水色のリボンが結ばれていた。

リウが魔国シェイタンガンナで購入したものである。

帰国してからリウはぬいぐるみをベッドに飾り、寝る前には一度抱き締めることにしている。

流石に恥ずかしいのか抱き締めたまま眠ったりはしていないようだが。


「ディーネなんて知らないもん……」


かなりへそを曲げているようだ。

リウが一人でむすりとしていると、ノックの音が響いた。

慌ててぬいぐるみ二つを元の位置に戻すリウ。


『りーちゃーん……ごめんなさぁい……びっくりしすぎて変なこと言っちゃっただけだから許してぇ~』


かなり情けない声が扉の向こう側から響いてきた。

しかし、拗ねているリウは話には耳を傾けつつも返事をすることはなかった。


『豹変してびっくりしすぎただけだからぁ~……りーちゃーん……ぐすっ』


本気でディーネが泣きかけているのが分かってリウが目を彷徨わせた。

そして、迷った末におずおずと扉を開くリウ。


『……りーちゃん……?』


大きな瞳に目一杯の涙を浮かべたディーネがリウを見上げた。

そして、ひしっとリウに抱きつく。


『ぅぅ~……あんなに拗ねると思ってなくてぇ~……』

「……だって、せっかく褒めてあげようと思ったのに」

『ごめんなさぁい……!』

「……別にいいけど……」


ぽんぽんとリウがディーネの頭を撫でて、部屋に入ってこさせると一緒にベッドに入った。

少しすると、すやすやとディーネが眠り始める。

拗ねていたリウもまぁいいかと思い直し、ディーネの寝顔を眺め始めた。


「……眠ってるときは、幼女そのものなのよね」


興味の赴くままにつんつんとディーネの頬をつつくリウ。

その姿は学園でのレアに瓜二つなのだが、ここには指摘する者はおろかリウの行動を目撃する者もいない。


「ふふ……」


小さなリウの笑い声は、のんびりとした空気に溶けていくのだった。

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