表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
裁定者の目  作者: 佐々木
1/3

男は、それでも罪を重ねてく。

 森で目が覚めた男は30代前半で決して綺麗な顔つきではない。それは新しい世界でも変わりはなかった。


 木綿製の囚人服に短く剃られた頭、背丈はそれほどでもないが死刑執行までの長い獄中生活により体つきはしっかりとしていた。


 一見して死刑執行前となんら代わり映えしないものであったが唯一変わったことといえば目である。


 この世界に降り立つ前、特別な目が与えられた。

それは見た者が裁かれるべきか否かを見通す《裁定者の目》というものである。

この世界には自分と同じ人間、そしてエルフや獣人、魔族などの亜人と呼ばれる種族が存在する。


 この目に反応するのはそういったとりわけヒトに近しい者たちであり、自然の生物に目は反応しない。

そして男が生きる条件、殺人を続けることとは《約20日以内に一人、悪と判断が下った者をこの世から葬り続ける》ということであった。


 だが男には日にちなどどうでもよかった。

名もなき殺人鬼はただ目に映る悪を殺すことにのみ執念を燃やしていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ