第5話.ようやく出発
私の名前は ───
「おーい、ティファそろそろ行くぞー」
そう私の名前は“ティファ”
アーティファクトからとって付けた捻りもない名前です。
ですが響きが良いので良しとしましょう。
-----
---
-
「消滅って?」
「文字通りですよ、消えてなくなります。」
「このタクシーも?」
「いえ、タクシーは残りますが、ただの高性能な道具になります」
『あるじ、わたしのことキライ?』
あ、怯えていたのは消えてしまうからか。
「嫌いじゃないぞ、5年も付き合ってきたんだからな、愛着もある。」
「では、名前を」
「ああ。お前の名前は“ティファ”だ。」
『・・・・・』
「どう、だ?。気に入らないか?」
『…ありがとう。主ありがとう』
すると少女の体が輝くと、突然ステータスウインドウが開いた。
-Message Log-
条件を達成しました。
特集機能が解放されました。現在Lev.1です。
車体の変更が可能になりました。
・ワゴン車
・マイクロバス
・キャンピングカー(火,水,風,土)
・トラック
・給水車(水)
・消防車(水)
・救急車(聖)
・照明車(光)
・ブルドーザー(土)
・ショベルカー(土)
・ロードローラー(土)
・その他知識にあるものLev依存
限定召喚が可能になりました。
全属性の魔法が使用可能になりました。
防御魔法が使用可能になりました。
攻撃魔法が使用可能になりました。
空間魔法が使用可能になりました。
時空魔法が使用可能になりました。
自動回復が可能になりました。
・HP 毎秒50
・MP 毎秒50
・GAS毎時10,000
魔法の同調が可能になりました。
地球との限定交信が可能になりました。
搭載されている機械類は全て魔道具に仕様変更されました。
─── 光が収まり、少女が大人びた姿で佇んでいた
「て、ティファ?」
『はい、主様。』
「いや、主様はやめてくれ」
『主様は主様です』
「ス、スグルさん、これはどういう事ですか」
「いや名前を与えたら光だして、ってお前が能力を付与したんだろー」
「いた、痛いいたっ痛いですってば」
「なに他人事みたいに聞いてんだ」
『ふふ、楽しそうですね』
「と、とにかく、主様はやめてくれ」
『では初めから呼んでいる主ということで』
「まっ、取り敢えずそれで良い。(本当は名前で呼ばれたいが)
「素直じゃないですね」
-----
---
-
『というわけで主、友達を召喚して良いでしょうか』
「ん?、まだ転先の移ポイントに着いていないのに呼ぶのか?」
『んー、喚ぶというよりは元の世界の思念の写し…かな。限定召喚というの』
「向こうに影響なきゃいいけど、誰を呼ぶんだい?」
「んーとね、ランちゃんと、ミーちゃんかな」
「2人も?」
『うん、私だけじゃ能力が発揮できないし、なにより役に立つと思うよ』
「向こうで落ち着いたらで良いんじゃないかな、環境が分からないんだから。」
『えー、便利になると思うんだけどなぁ』
「まぁほら、異世界のお約束を堪能するために、まずは2人と1台で行ってみないか」
「お二方、そろそろ良いですか?」
『はい』
「ああ、いいぞー」
転移先への道が繋がったようだ。
走って行けば、いつの間にか着いているということだ。
「では、よい人生を」
「おう」
『行ってきますね』