第4話.向かう先
「ルート案内で来れる…?」
「何しちゃってんですか!早く解除してください」
「いや、なんかこれ解除できないっぽい」
「え?」
「ほら、“[0/100]転移管理門”」
「カウントされていない?」
「なんか有ったら、ここに来れば良いんだな」
「普通は来れないんですよ?」
「来れるのは俺の力じゃないし」
「しっかり護ってくださいね!」
「まぁ、なるよ「い・い・で・す・ね!」はい」
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さて、これから向かうところは、恐らく王国近くのどこか。定かではないが、救助か急襲のお約束イベントが発生するようだ。
因果率?とか、全く解らん。
環境は地球とほぼ同じ。
このほぼと言うのは、物質に魔素が含まれるからだそうで、大気も例外ではないとの事。
魔素は元素とは異なるものらしい…
魔法や車を動かすエネルギーの源。
人工物には魔素は含まれないが、レベルの高い熟練した職人が作る道具には魔素の含まれる物が出来上がるらしく、魔道具として扱われている。
ガソリンやLNGにように燃焼系のものが有るのだろうか。
── それで、あの子には名前を付けてあげないのですか?
名前なぁ…
タクシーと妖精を文字ってピクシー。うん違う。
呼びやすいのが良いか…
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「あの、スグルさん」
「どうされました?」
「えっとですね、この子が離してくれないのです」
「お、起きたか。(怯えてる?)」
「この子の名前は決まりましたか?」
「ん?ああ、一応な」
「そろそろ命名しませんと、消滅しちゃいますよ?」
「今、さらっと衝撃発言!?」
短くても1話。