第16話.決裂
「こ、こんなのには騙されないぞ、適当に点を出しているだけだろう」
ステータスウインドウに表示された5つの点を指差し、大声を出す。
「ギルド長、一昨日にここを発った商隊が、準備が間に合わず置いていった商品が在るのですが、これを届けさせるというのはどうでしょう」
「なるほどな…、スグル殿どうだろう、受けてはくれぬか」
「根本的な話をしていいか」
ステータスウインドウを閉じる。
「俺は、ギルドに登録に来た。この認識は合ってる?」
「え?あ、合っています」
「登録には試験が要るのか?」
「い、いえ、要りません」
「今、この荷物の運搬をやる必要性は?」
「特に無いかと」
「いや、嘘をついてい「誰が責任を取る?」」
「「「え?」」」
「ギルド長」
「なんだ」
「ギルド長は領主様の関係者を疑う訳ですよね」
「い、疑う訳なかろう」
「では、このギルドでは実績の無い新人が登録に来た場合、今後も実績相当の力量があるか依頼を遂行してもらう。その認識は合っていますか?」
「いや」
「否定するのですか?」
「新人は登録をしてから実績を作…っ………」
「でも、今後、一ギルド員が新人を疑うと実施するのですよね?」
「………」
「ぎ、ギルド長、口車に乗ってはダメだ」
まだ突っ掛かって来るか───
「わかった。」
「受けてくれるのか?」
「いや、ここでの登録は止めるよ」
「な」
「冒険者ギルドに登録をして、運送の依頼を受けることにするよ。あ、無論、ランク試験は受けるよ。」
「に、逃げるのかよ」
「いや?正規の手続きをしてくれる方に行くだけだ」
そう言って出入口に向かう
「そうだ一応言っとくが、俺の身元保証してくれているのはここの領主様だ。あと───、ここでの対応は記録しているんで、変な噂でも吹聴したら公開させてもらうよ」
商業ギルドを後にする
続けて投稿した方が良いと思ったので…