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第157話.王国で開業申請

競技大会開催中


エステリア王国 商業ギルド────



受付は─、あ、あそこだな。


「あのー、すみません」

「はい、いらっしゃいませ、本日はどのようなご用件でしょうか」


「王国内での運送業の開業申請をしたいと思って」

「・・・運送業ですか?」


「はい」

「では、担当の者を呼びますので、そちらにお掛けになってお待ちください。」


-------


「主任、」

「なんだい?」


「運送業の開業申請をしたいって人が来ているのですが」

「ほう、その人の名前は?」


「えっと、…聞きそびれました」テヘ

「はぁー、いいです。私が行って確認します」


-------


「お待たせしてすまない。開業受付担当のミヒルーコクと申します。」

「あ、どうも。スグル・シライです。」


「スグル・シライ…さんですか、えっと本日は開業申請とのことですが、運送業…ですか」

「えぇ」


「本拠地はサンラ自治区と…ふむ、営業所の土地の購入ですか……」

「あの、何か」


「いえ何でもありません。ただ災害を機に区画整理を行っておりますため、ご希望の物件をご紹介できるか微妙なところでございまして…」

「なるほど、確かに今から市中に確保するとなれば立ち退きが発生しますね…」


「えぇ」

「あ、でも中継となるだけでも良いので郊外にでも空きがあれば紹介頂けると助かります。」


「中継ですか?」

「はい、荷物の積み降ろしもしたいですし、できれば倉庫も欲しいかな。」


「その…、規模はどれくらいをお考えで?」

「そうですね……、まずは運行経路の計画を見て貰いたいのですが…」


シズタミからサンラ、エステリア王国、アシロ帝国を含む縮尺100万分の1の地図を広げる。

これで1センチあたり10kmの地図だ。


「これは…」

「はい、空から見た地形図を元に作成した地図になります。」


「わ、我々が所有し(もっ)ている地図とは大違いですね……」

「えぇまぁ、私には頼りになる仲間が居ますから」


「羨ましいですね」ごくり

「これは譲りませんよ?」ははは





「今はこのサンラから続く王帝街道しか使っていませんが、今後は他領へも足を運びたいと思っていてね、その…開拓村や町も、ってね。一人では移動に限界があるし、中継所があれば人を雇って運べると思ってるんだ」

「なるほど、つまりそれぞれの街道が交差する付近が理想ということですね………。なるほどなるほど、確かに王国の商業区画が第一候補になりますな。そして郊外ですと…、これは我々では判断が出来かねます」


「なぜです?」

「この(あた)りは国への申請が必要なんです。一般の商業エリアですとギルドの管理で、使用者変更の届け出だけで良いのですが、ここは国に許可を得なければ造成ができないのですよ。」


「そうなると、王国での開業は難しいか…」

「いや、待ってください。ここはスグルさんの功績も有りますから、ちょっとお待ちを。」


-------


「おーい、テリオールは居るか」

タッタッタ

「はいっ」


「大至急、王城に遣いを頼む!」

「何事ですか!?」


「あの災害の大恩人が土地の購入と開業申請に来ているのだ、ここで下手な対応はできないし国に申請が必要な案件なんだ」

「そ、そんなに、ですか…。それで誰に話を通せば?」


「そうだな…、あまり待たせては悪いな。それじゃ早速に王城の行政企画省のタジア・ロウソミン様に、恩返しが出来るやもと、この手紙を渡して来ておくれ、あと明日の午後一にでも時間を空けて商業ギルド(うち)に来て貰うようにも」

「畏まりました」


-------


「スグルさん、お待たせしてすみません。」

「いえ、いま官僚に遣いを出されたのですか?」


「えぇ、思い出しましたが、スグルさんにはあの災害での復興に協力いただいて感謝しているのですよ。それに国も何らかの恩賞を考えていたのですが、その、財源が確保できず……」

「名誉やお金欲しさにやった訳じゃ無いですし、それにほら、商いするには住むところに活気が無いとね!」



「ですので、国に申請するにしても適任の者をと思い遣いを出しました。明日のお昼過ぎにもう一度お越し頂けますでしょうか。」

「そうなんですね、では明日13時半頃に改めて伺いますね。」


「はい、お待ちしております。」


お読み頂きありがとうございます。

そして20万PV超えてました。

更新頻度が低いにも関わらず、アクセスいただき感謝しています。


梅や桜が咲いてきました。春ですね。


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