第153話.休み前の憂鬱
「明日から長期休みだね!、どっか行くの?」
「うん、テレニチ公国にね」
「こうこく?、アシロ帝国とかエステリア王国じゃなく?」
「うん、まぁサンラみたいな自治領だよ」
「いーなー、俺なんか親父と魔導車の開発だぜ?」
「いやいやいや、そっちの方が凄いよ!」
「んで?、その公国にはどのくらい移動に掛かるんだ?」
わいわい
やいのやいの
「ほーら、みんな席に着けー」
あ、先生が来ちゃった
──────────
「よーし、席に着いたな。では終わりの会を始める。日直」
「あ、はい。…起立、……礼、…着席」
「よし!、明日から長期の休みに入る。寮に残る者、旅行に出かける者、帰省する者、皆病気や怪我に気を付けてな──。あーあと、終わったらサンラに在住の者は残ってくれ。」
「先生」
「なんだ」
「サンラ在住には…、ぼくたち孤児院に居るのも入るんですか?」
「おう、お前たちも含まれるぞ!、他にあるか?、無いなら次に移るぞ?」
「「「…………」」」
「では、今期の成績表を渡すぞー、これが今のお前たちの能力になるんだが、少なくとも王国や帝国と比べてもサンラの方が上だと思ってる。そこは自信を持っていいぞ!」
「そうなんですか?、どっちかと言うとお金を持ってる貴族の方が上なのでは…」
「んー、国として見ればどうだ?、貴族でもない庶民の子供が全員、学校で授業を受ける。試験的にエステリア王国やアシロ帝国から留学生を受け入れているが、どうだエミリア」
──────────
「でさー、帰ったら何もする事が無いのよ」
「地元の友達も微妙よね」
「送り迎えは、スグルさん?だっけ、あの人が対応してくれるそうなんだけど…」
「え、それって凄いじゃない!」
「─────どうだエミリア」
「ふぇ?、は、はい」
「話、聞いてたか?」
「え、えーっと」
「話はきちんと聞くように、でな、地元だと貴族や金持ちしか学園に通えなかったんだろ?」
「あ、はい。学力が有っても無理でした(シュン」
「別に責めてる訳じゃない、落ち込むな」
「はい…」
「でだ、王国や帝国の方は選民意識が高いんだ。うちらの方は条件が満たされれば誰でも学べる。国民同士で比較すればサンラが有利だ。まぁ、来年には同様の取り組みが両国で行われるんだけどな!」
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「よし、じゃあ今学期はお疲れさん。終わり!」
「起立、礼」
「「「「「ありがとうございました」」」」」
「解散だ、あー地元のは残ってなー」
ご無沙汰しております。
書かなきゃと思うも、なんにも浮かばず…
約5ヶ月ぶりとなりました。
この5ヶ月で変わったこと、
ガソリンがリッター25円も値上がってた。
コロナの感染者数も増加していますし、皆さんも気をつけてお過ごしください。