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第152話.思慮

学校───


師匠から教え込まれた知識が習得出来るだと…?


文字の読み書きや算術、先の梃子の原理などを約2年で基礎を学べるのだという。


口伝と伝書では、後者が正確に残るだろう。


一子相伝や師匠から弟子への伝授では何れ部分的な損失や、病気などの要因で途絶えることになると。


でも──、とスグル殿は言う。


書物で残っても経験が伴わなければ再現はできないと。


相伝の内容は一族でしか分からないように暗号化されており、ある程度の読み書きができれば、その他の学問はあまり必要とされなかった。


風はなぜ吹くのか


精霊の気まぐれではないようだ


大気の概念、当たり前のように息が出来る目に見えざる気体。


王国や帝国では学べないものがここ(サンラ)で学べる。


習字、算術、理科、音楽


----------

-------


・・長


ギ・・長


「ギルド長!」


「ん?、あぁ、どうした」


「どうした、じゃないですよ」


ドン、バサササ


「これは何だ」


机に積まれた………設計図?


「スグル殿が、「これを理解できれば魔導車の開発が進むよねー」だそうですよ」


「でも、お前…、これは」


算術と理科の教科書?


「あー、あと「一人で悩むな」とも言ってましたよ。ギルドの技術職の家族で、あの学校に通っているお子さん居ますよね、たしかギルド長の息子さんも」


「あぁ、通っているが……!、まさか息子達と?」


「そのようですよ、伝統と学問で次代を担う若者とで開発を進めて欲しいと」


「でも馬車の時は問題なかったじゃないか」


「はぁ…………」


何だため息なぞ


「ギルド長、“なかった”じゃないんですよ、“出ないようにした”んですよ。いいですか?、我々が不均一の素材から板バネに精錬したのですよ?、設計図通りにやると今の我々の製鉄技術では粗悪品しか出来ないのです。我々が素材を見極め、適合するよう加工していったのですよ。」


「ほら問題が無いじゃないか」


「じゃあ適合の判断はどうやったんですか?」


「それは、スグル殿か…ら」


「ギルド長」


「な、何だね」


「魔導車は一歩間違うと人が死ぬんですよ?、我々鍛治ギルドの品質に関わるんですよ」


「それが、この教科書と、学校に通っている子供達とで解決しろというのか?」


「えぇ、解決に向けて試行錯誤するんですよ。」


「わ、わかった。今度の長期休校の時に皆で話し合おう」


あと半月か、待ち遠しいわい。

お読み頂きありがとうございます。

早いもので1年の4分の1が終わりますね。


書き方が進歩しないまま続いていますが、

これからもお付き合いいただけると幸いです。


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