第148話.初めが肝心
迷走中
『主はお疲れのようなので、暫くそーっとしておきましょう』
『おj、おにいちゃんおつかれ?』
『えぇ』
『わかったー』
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「それでは、新しい小説のプロット会議を行う。」
「纏めは佐藤さんがやるんすか?」
「ああ、私が行うが他に誰かやるかい?」
「いや、いいっす。」
「それでは、異世界物で行こうと思うのだが…、なにか他に案は無いか?」
「良いんじゃないっすか?」
「そうだね、固定概念に囚われないし」
「でもさぁ、在り来たりな話になんないですか?」
「在り来たり…か、例えばどんなだ?、田頭」
「転生とか転移とか、勇者召喚とか、気付いたら、遣りこんでいたゲームの世界とか?」
「ある種の鉄板ではないか?」
「まぁ、佐藤さんが良いって言うなら良いんですけど」
「チート系や追放されて能力に目覚めるのもあるよねー」
「田頭の意見も最もだ。武藤の話も…そうだな。ただ、…そうだな、うーん、被ってしまうかもな」
「まぁ成功例に倣うってところじゃないかな」
「まさしく鉄板だな」
「それじゃぁ、大まかな流れを決めよう。」
「え、もう?」
「ん?、O.後藤は何か有るのかい?」
「いや、なんか大雑把すぎて……。尾藤さんや加藤さんも、何か無いですか?」
「無い」
「無いな。鉄板で行くなら、てか鉄板しか思い付かねぇし」
「何か足りない気がするんですよ」
「O.後藤、それなら進めながら考えようではないか。」
「はぁ、分かりました。佐藤さん、続けてください。」
「まずは異世界物、いいな?」
「次に、冒頭部分だ」
「どんな流れにするんですか?」
「うむ、鉄板ネタとしては転生かな」
「貴族ですか?、それとも冒険者?」
「冒険者じゃないすかね、この場合」
「冒険者か…」
「何か不満でも?」
「いや、冒険者で行こう」
「あー、でもこれも複数の話が有るっすよ」
「どんなだ?」
「初端から、主人公が否定されるのと、あとは、ダンジョンの奥で捨てられるパターンすね」
「因みに、ざまぁ系と復讐の道に進むのがあるわね」
「な、なんか重い話になりそうだな」
「でも、大抵がざまぁ系よ?、まぁ、ハーレムもあるけど」
「うーむ、明るい方へ行きたいなぁ」
「そもそも主人公を見捨てる時点で、どうしようもないかと」
「そうね、追い出した側は追い出した後に衰退か破滅のシナリオね」
「冒険者じゃなくても、国でも家でもそうっすね」
「出戻りは無いんだな?」
「無いですね」
「そもそも、異世界に来る点で大まかに別れるわ」
「転生だろ?」
「元は?」
「え、元?」
「なにが経緯となってるか、よ。」
「昨今は、事故死が目立ちますかな」
「加藤さんそれは…」
「ん?、いや」
「転生だから死は当たり前だろう。ただ単に受け入れられるかだと思うが?」
「佐藤さん単純っすね」
「な、鉄板はそうじゃないのか?」
「そうねぇ、それよりももっと大事な事を決めないといけないと思ったの!」
「田頭どうした、いきなり」
「私ね思ったの!」
「だから何をだ」
「物語はキャスティングからよ!」
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「違う、そこじゃない!」ガバッ
は、なんの夢を見ていたんだ??
『あ、おにいちゃん、おきたー』
「あー、セリナおはよう」
『おはようじゃないよ、もうおひるだよー』
「まじかぁ、寝過ごしたか」
しかしまぁ、大事な打ち合わせだったような…
ま、いっか。
「さ、ティファのとこ行こう」
『うん!』
名前を与えても、あまり成長しなかったというのは、
ランドさん曰く 製造されて納車間もないから というものだった。
パートナーを見付けてあげないとな。
お読みいただき、ありがとうございます。
早いもので、もう1年の6分の5が終わりましたね。
皆さん如何お過ごしですか?
砂糖、無糖、微糖、加糖、オリゴ糖、多糖