第145話.再会
短いです。
帝国と王国からの入学生である最終組の6人が無事に寮に入る。
明後日には入学式典が行われる。
さて住み込みでと紹介されたテレザはというと────
現在、領主館でレギルさんと面会中。
「どどど、どうして分かったのです?」
「事前に今日到着する名簿が来ていてな、お前の名前と写真が載っていたら気付くさ」
テレザは名簿を見ながら
「写真恐るべしなのです」
「お父様、この方は…?」
「こいつはお前の母親だ」
「は?」
「ええ?」
「母なのです」
「ほ、本当なのですか?、え、お、お母様?」
「まったく、スグル殿は……」
「なーっ、こっちも迎えに行って初めて顔を合わせたんだよ?!」
あーもう、王様のしてやったり顔が浮かぶ!
『アテラさんの仕込みでしょうか…』
「…うーん、あり得る」
まぁ感動のご対面とは行かなかったが、家族が揃って良かった…。
とりあえずアテラさんに話を聞かないとな。
エステリア王国─────
「して彼の者は無事サンラに入ったのだな?」
「はっ、スグル殿が一度サンラからエステリアに戻ったときは焦りましたが、無事、自治領主の元へ送り届けられました」
「そうか、で、様子はどうであった」
「はぁ事前に顔写真付きの名簿が渡っていたようで、特に領主との感動的な再会というような事は無かったと伺っています。」
「ふむ、それは残念じゃったのぉ」
「ただ領主の娘と、スグル殿は驚いていたようです」
「おお、それはそれは、ふふ、そうかそうか。」
「報告は以上です」
「分かった下がってよいぞ」
「はっ」
お読み頂きありがとうございます。
7月最終日曜の投稿です。
コロナ感染者数が増えましたね。
皆さんも十分にお気をつけください。