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第122話.冬支度

「はーーーーっ」


息を吐くと白くもわぁーと広がる


降雪期が近づいて来た。


王都の方は雪室が間に合わないようで、今冬は貯雪場にすることで落ち着いた。


こっちに来て初めての冬だ、どのくらい積もるのだろうか。


取り敢えず市場へ出掛けてみるか……


「ちょっと市場に行ってくるよ」


『誰か一緒に行きましょうか』


「ん、いや一人で回ってみるよ」




王都の住民は区画整理後の土地に家が建ち、暮らしを始めた。

住みやすくなったとのことで、苦情はでていないようだ。


この短い建設期間は、ある程度の建材を規格化したことで説明しやすくなり、なんと住民総出で動いたようだ。


シズタミも港や塩釜などの施設の整備を始めたところだ。

王都を優先したため、住宅や漁船まで手が回っていないが…



ん?



「だから入荷の当てが無いんだよ」

「俺たちに凍え死ねとでも言うのか!?」

「「「そうだそうだ」」」



商業ギルドの前が騒がしい



「どうしたんだ?」

「お、スグルじゃねぇか、良いところに来た!」

「スグル?、スグルってあの?」


「どのスグルかは分かりませんが」

「いやー、本当に良いところに来てくれたよ」


「どうしたんですか、アギルさん。それにこの人たちは?」

「いや、な。今冬に使う薪が無いんだよ。で、この人たちはな、卸し問屋を営んでいる者たちだ」


「卸し問屋ですか。で、薪が無いと言うのは?」

「聞いてくれよスグルの旦那」



本来なら王都や周辺の領地から買付をする薪が、災害の影響で燃料はもとより暖をとるための薪すら出回っていないという。



「暖をとるなら魔法でも魔道具でも良いんじゃないか?」

そう言って温風を魔法で造り出してみる


「魔法をか?、お前さんみたいに器用に使えるもんか。それにな、着火までは良いが維持するだけの魔力は皆ほとんど持っていないよ。」

「魔道具って言っても高いだろう?」


「いや、冷蔵庫の応用だからそんなにしないよ」

「冷蔵庫?」

「あれは冷すものだろう?」

「おい、鍛冶ギルドのヤツを呼んでこい」



なんか騒がしくなってきた





「鍛冶ギルドのヤツを呼んできたぞ」

「急に呼んですまん」

「なんじゃ一体、こっちは復興特需で忙しいんじゃ!」


「急に呼んだのは、今冬をどう乗りきるかという話をしていてだな、スグルからアイデアが出されたから作って欲しくて呼んだんだ」

「乗りきるってぇのは何だ?」


----------

-------

----


「なるほどなぁ、暖をとれないと凍え死にか。で、スグルの言ってた冷蔵庫の応用ってのは、要は水属性と火属性の魔法を入れ換えれば良いだけなんだろ?」

「話が早くて助かるよ」

「出来るのか?」


「アギルよ、そう焦るな。スグルよ、俺らに作らせるってことは、近隣にも輸出する(出す)のか?」

「いや、これは現地生産して貰おうと思うんだ。ここで作って運ぶよりは向こうで作ってもらった方が復興の後押しもできるし、サンラ(うち)に負い目は感じなくなるでしょう。それに早く行き渡れば凍え死ぬことも無くなるでしょう」


王都は街の皆が総出で動いているんだし


「基本、1世帯に1基の設置で進めれば良いと思うよ」

「んじゃ、命が掛かっているから魔道具の方を優先して進めるわ。ちなみに販売ってことで良いんだな?」

「なるべく安価で頼む」


「なぁに、サンラ(うち)には自前で鉱山が在るから材料費は抑えられる。それに価格も一冬越せる燃料代位で大丈夫だろう。」

「それじゃ次の年からは利益が…」

「レギルさん、魔道具なんで魔石が要るよ」


「そうか、そうだな。動力源が無いと動かないな」

「魔力を籠められる人が居れば良いからね」

「よし、んじゃ早速取り掛かるわ」

お読みいただきありがとうございます。


前回の投稿から一ヶ月以上開いてしまいました。

書き溜めもなく話の方向性が見えない状態でしたが、なんとか無難な方へ持っていけそうです。


まだ書き溜めは無いので次話も間が開くかも知れません。

でも年内には一話入れたい気持ちです。

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