第104話.再び王国へ
久しぶりに王国へ行くこととなった。
魔術士ギルドをサンラに誘致する為に!
「では、王国に行きますが、随行員は…」
「はい!いきたいです」
「レイネちゃんは元気が良いね。それじゃ、ネイラも一緒で良いかな?」
「ふぅ、妹だけ一緒に行かせるのは不安だわ、良いわ私も行く」
「んじゃ、4名…と」
「スグルさーーーーん」
「ん?」
「スグルさーーーん」
「レシカさんどうしたんですか?」
「ちょっと依頼が、っはぁはぁ、王国まで送って欲しい人が」
「送って欲しいと言われても、運送業はまだ先ですよ?」
「それは承知していますが、どうしても急ぎでお願いしたいのです」
「でもなぁ…」
『誰を、どこまで乗せれば良いのですか?』
「ちょ、ティファ」
『話しを聞くだけでも良いのでは?』
「まぁ聞くだけなら…」
「あ、ありがとうございます!」
「それで、誰を?」
「はい、この子を───」
「あ、あの、よろしくお願いします。えと、リーシャです」
「んで、急ぎというのは?」
「はい、実は手紙の配達が遅かったらしく、王立学園の入学試験日が明日のようなんです」
「その手紙は、いつ届いたのさ」
「はい、えと、3日前です。本来であれば20日前には届くはずなんですが…」
「なんか意図が感じられるな…。よし、わかった。送ってやるよ」
「「ありがとうございます」」
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「それじゃ改めて、って、レシカさんも行くんだ?」
「い、良いじゃないですか!。リーシャちゃんを送り届けるんです!」
「レギルさんは知ってるの?」
「多分?」
「待ってるから、言ってきて」
「待ってて下さいよ?、戻ったら居なかったってなったら泣きますよ?」
「わかった、わかったから、早くしないと置いてくよ?」
「それでは、ちょっと行ってきまーす、待っててくださいよーー」
「ったく…」
「あの、やっぱり迷惑ですか?」
「違うんだ、レシカさんの行動がね、何というか領主の令嬢らしからぬというか…」
『それだけ、主を信頼しているのではないでしょうか』
だと良いんだが…
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