第103話.誘致したい
「レ、ギ、ル、さーん」
執務室の扉をバーンと開ける
「な、スグル殿どうしました?」
「お金ちょうだい?」
「ぃゃぃゃぃゃ、どうしたんですか、それにお金って」
「サンラに、魔術士ギルドを誘致しようかと」
「え?、誘致?、魔術士ギルドを?」
「うん」
「何でまた…」
「サンラと物流の発展の為さ!」
「発展のため?」
「そう、冷凍・冷蔵の魔道具開発に必要なんだよ。それに、万一俺らが居なくなっても運用出来るようにしないと!」
「運用面はわかるが、スグル殿は、その、サンラから居なくなるのか?」
「土地を貰ったし、運送業をやってくから居なくなる訳ではないけど、今のままだと俺たちじゃ手が回らなくなるからさ。それに、他の国にも行ってみたいからね」
「まぁ、ここに落ち着いてくれるなら良いんだが、それにしても魔術士ギルドか…」
「何か不穏なものでも?」
「いや、あの者らはエリート意識を持っている集団だからな、こんな辺境に来てくれるかどうか…」
「餌なら有るさ」
「餌?」
「あぁ、これさ」
「これはサンラ貨幣…」
「忘れた?、偽造防止の仕組み」
「!」
「これに乗ってこない魔術士は居ないと思うんだけど」
「いや、しかし、それだと造幣技術が洩れてしまうのではないか?」
「あー、それは無い無い。少なくとも、あの機構をバラさない限りは、ね」
「なら、安心していいのか…。でもバラされたら、それこそ造幣技術が」
「なに、機構がバレるだけで、図柄が洩れる訳じゃない。それに、バラしたら組み立て出来ないからね。魔術士ギルドか関係者がやったのなら、賠償請求すれば良いよ」
「そ、そうか」
んじゃ、近いうちに王国行ってくるとしますか。
お読み頂きありがとうございます。
重ねてお伝えいたします。
・不定期投稿
いつ投稿するのかお約束できません。
・プロットなし
所々で無茶展開。
・説明成分皆無
ほぼ会話で構成されています。
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