第101話.オーダー
「あっ、そうだレギルさん、魚を買ってきたんだけど」
「魚?、干物じゃないやつか?」
「そう!、シズタミで買った3種150尾あるんだけど、試食しない?、刺身とか、あ、焼き魚がベターかな」
「魚屋でも始めるつもりか?、少なくともサンラじゃ売り手になる業者は居ないぞ」
「へ?」
「不思議そうな顔をしても変わらんぞ、どうやって保存させるつもりだ?、干物じゃないと、早々に腐るだろう、日々の販売が可能なのか?」
「ああ、冷凍庫や冷蔵庫が無い…、作るしかないのか…」
「魔道具屋でも始めるつもりか、そもそも本業をどうするつもりだ?」
「ほんぎょう…?」
「いや、私もスグル殿に頼りっぱなしのところもあるが……、運送業をどうしたいんだ?」
「………!、そう運送業、ほら鮮度を保ったまま運搬ができるアピール!、商会・商店から依頼来ないかな?」
「需要があるかは、まぁ、ギルドに依頼を出せば良いんじゃないか?」
「おぉ、ギルドが役に立つ日が来ようとは」
「スグル殿…」
「しかし、日々販売が可能かどうか、か…」
「何か案でもあるのかい?」
「うーん、馬車の改良版を量産体制にして、冷凍庫の製造をした方が良いのかな…と」
「悪いが、私からは何も助言できない」
「鍛冶ギルドに行ってくる!」
「ほどほどにな」
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「こんちあー」
「スグルさんではありませんか、今日はどういったご用件で?」
「馬車の改良版を作って欲しいんだけど!」
「馬車の改良版ですか?、以前に乗り心地を改善したものと違うのですか?」
「冷凍・冷蔵専用馬車を作りましょう」
「冷凍・冷蔵…専用ですか?」
「あぁ、魔石を組み込んで2日程持つ物を、是非に」
「その話、詳しく聞かせて下さい!」
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