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浩二との出会い

この作品は、すべて妄想であり、創作です。

山崎浩二と出会ったのは私が38歳、浩二26歳の時だった。


浩二は私がアルバイト先で受付をしていたテニスクラブの会員だった。


『山崎さん、次の更新の書類、ご記入頂けますか?最近、あまりいらっしゃいませんね?』と聞いた私を浩二は書類を受け取りながらちょっと眩しそうに見つめた。

遅い時間で周りにほとんどクラブ員も居なかったせいもあって、浩二は最近残業が続いて大変だった事、あまり来れないからテニスクラブもやめるかどうか考えていた事など、ちょっとした雑談をした。2人で話をしたのはその日が始めてで、2人ともその日を境に顔を見ればちょっとした話をするようになった。


私は週3~4回、娘が小学校から帰ってくるまでや、夕方習い事に行ってる間、お小遣い稼ぎで、あと主人が名の売れた雑誌のカメラマンで世界中を回っており、特にパキスタンや南米などちょっと政情が良くない場所に行ってる事が多く日本にほとんど居ない事もあって、比較的自分の時間があり、ほんの暇潰しにそこのクラブに通っていた。自分もテニスを多少やったことがあったので、テニスをやっている人の姿を見ているのが好きだったのもある。


浩二は気のせいか私が遅番の受け付けの日のレッスンに入るような気がしていたが、今考えると、はたしてそうだった。まあ、仕事時間の関係もあったろうが。


『鈴木さん -私の苗字- 今度合コンしませんか?鈴木さんみたいな美人たくさん紹介して下さいよ。僕、ほら地元が関西じゃないですか?こっちで遊ぶ人も居なくて仕事休みの日とか寂しいんですよね?』


『じゃあ、後輩に聞いてあげるから、人数教えてね、まあ4人ってとこかな?』


『僕たちだけじゃ、最初緊張しちゃうから、その時は必ず鈴木さんも顔出して下さいよ?』

とのやり取りをしたが、私はそんな話はすっかり忘れてしまっていた。


そしたら、ある日レッスンが終わってから

『鈴木さん、明日の土曜日、例の合コンお願いします。いつまでたっても声かからないんだもん・・・』

と、ちょっと拗ねたように浩二が言って来た。


『明日じゃ、急すぎて誰にも声かけられないわ~ごめん!』

『忘れてたんですね?じゃ、鈴木さんが罰として僕の夕飯に付き合ってくださいよ。合コンの話は後でいいですから・・・』

と言われて、普通だったら若者の言うことなど適当にあしらって追い返すところなのだが、明日は娘が主人の実家にお泊りしながら日曜日はディズニーランドに連れて行ってもらう約束だったのを思い出した。

もちろん、主人は日本に居ない。どうしよう?どうせ夕飯は1人でも何か食べるんだし、ちょっと遊びに行くか?


それが浩二との情事の始まりだった。


家族の誰も居ない夜に年下の浩二と食事に行く私・・・すでに危なげな行動ですね?

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