007「その5 サポートルームを活用しよう」
さて、教育センターでの検査結果を踏まえて、次に思いついたのがサポートルームの活用。サポートルームと言うのは、学習面や行動面などでつまずきのある児童に対し、一人一人のつまずきに応じた指導を行うための教室のこと。小・中学校の中にあって、学校を通じて申請をして入級が認められると入ることができます。この制度も教育センターの管轄になる。この制度が全国にあるのかはわからないのですが……。うちの市にはあります。
具体的にどんなつまずきがある子かと言いますと……。
〇黒板を写すことや、漢字・平仮名を書くことが苦手。
〇四則計算ができない、あるいはとても時間がかかる
〇整理・整頓が苦手(忘れ物やなくし物が多い)
〇内容を分かりやすく話すことが難しい
〇一つの課題に集中できず、最後まで終わらせることができない
〇友達と仲良くしたい気持ちはあるけれど、友達関係をうまく築けない
〇話す必要があるときでも話せない
〇静かにする時に、場にそぐわない大きな声を出してしまう
〇お友達と、適切な距離感で付き合えない
などなど。いわゆる、グレーゾーンの子供たちの困り感に対して、どうすれば生きやすくなるのかを指導してくれる教室です。年に三回、申請の締め切りがあり入級できる期間が決まっているので、興味がある方は早めに動くことをお勧めします。入級審査には、WISC-IVの検査結果と、後日あるサポートルームの体験が必要になります。
うちの娘は、最後の締め切りに申し込んだので、実際に入級できたのは六年生になった四月からでした。週に二時間、小集団の授業と個別授業がある。うちの小学校の場合は、学年が上にあがるごとに人数が少なくなる印象だった。
小集団では、同学年の子が1グループになってコミュニケーションの仕方を学ぶ。娘の場合は、三人しかいなかったので子供3人で先生2人の授業です。どんな授業をするかと言いますと……
対人関係や集団行動を上手に営むための、ソーシャルスキルトレーニングやコミュニケーションの学習を行います。 児童同士で協力したり相談したりしながら取り組む課題を通して様々なことを学びます。話し合いのルール、気持ちや行動をコントロールすること、自分の考えを伝えたり相手の考えを受け入れたりすること、問題解決の方法やトラブルを回避する方法、段取りを考えたり計画を立てたりすることなどです。
これらは、学校生活をする中で自然と身に着くことですがグレーゾーンの子たちはそれが難しい。一つ一つ、その子に合わせて先生から丁寧に指導することで、自分勝手な行動を自制したり、周りのお友達に迷惑をかけないことを学んでいきます。
うちの娘は、人前に出て発言をしたり、自分の考えを言葉にするのが苦手なので、主にそういったことを練習させてもらっているようです。
次に個別授業です。個別授業は、その名の通り先生とのマンツーマンでの授業です。ちなみに、サポートルームの先生は小学校に常勤している先生とは違います。サポートルーム専門の先生が、複数の小学校を回っています。
個別授業では、つまずきに応じた学習に取り組みます。文章の内容を理解するのが苦手な児童には読み取りの課題。目の動かし方に課題のある児童にはビジョントレーニングなどを行います。うちの娘は、人とのコミュニケーションが苦手なので先生とマンツーマンで色んな会話をしているみたいです。
先生からの質問にどんな風に答えるか? もしくは、どんな風に答えたらいいか? など会話の中で先生からアドバイスを貰いながらおしゃべりをしているみたいです。そんな中で、すぐに諦める癖があるので最後まで頑張ること。固定概念が強く、自分がこうだと決めたら考えを改めないので、他人の意見に耳を傾けることも時には必要だということを学んでいるようです。
これらは、先生がうちの娘と接するうちに特性を把握してくれて、方針を決めてくれます。授業が終わると、先生からの授業報告をファイリングしてもらい、今日はどんなことをしたのか、どんな様子だったのかと細かく連絡してくれます。担任の先生にも共有してもらい、担任の先生のコメントや親のコメントを書く欄もあり、とても手厚くて毎週見るのが楽しみの一つ。年に二回の授業参観と面談もあり、先生から娘のいい点・悪い点を聞くことができました。
正直、担任の先生よりも丁寧に娘のことを理解していて親として結構びっくりした。先ほども少し書きましたが、間違い探しゲームをすると最初の数分は一生懸命頑張るけれど、最後の難しい問題に到着できずにすぐに諦める。そういった場面は、最後まであきらめずに取り組むように促していますと言ってもらった。
他にも、人前で発表するのが苦手だと自分で思っているようだけど、実際にやらせてみるとしっかり発言していますと褒めてくれた。やらせるとできるから、苦手意識が取り除かれるといいですねと背中を押してくれたりもした。親としても、こんな風に娘を客観的に見て話をしてくれる先生に出会えてよかったと心から思えた。
ここまで色々あったけれど、最後の一年だけでもサポートルームに通えて正解だった。娘もサポートルームがある火曜日だけは、絶対に行くようになった。親としてとても有難い。
だけど実は、今でこそ楽しんで行っているサポートルームなんだけど、体験の時に行きたくないとごねられて、「お願いだから体験だけは行って」となんとかお願いして行ってもらった。体験した日は、学校からどんな反応で帰ってくるのかドキドキだった。嫌だって言うのなかーと覚悟していたら、予想外に楽しかったらしくすんなりサポートルームに入ってもいいと了解を得られた。その時ばかりは、良かったーとホッとしたのを今でも覚えている。
担当の先生がすごく優しくて、話しやすかったのが良かったのかもしれません。こればっかりは巡り合わせなので、全ての人にサポートルームお勧めだよ! と強く言えない部分はあります……。しかも学年が上にあがるに連れて、嫌だという子も多いみたいで、できれば低学年の時の方が素直だし、お勧めなんですと担任の先生からは言われました。
あと比較的、女の子が少ないらしい。女の子の場合、つまずいている事柄が表面に出てこないことが多く、概ね普通に生活できてしまうから。うちの子も、うすうす感じていた部分はあったけれど、普通に生活できていたので……。今思えば、なるべくして不登校になったような気もしています。
そんな感じで、娘自体もサポートルームの必要性を感じていて、親としても必要な学びに結びつけられて良かったとホッとしています。親以外の大人と、じっくり一時間話をするという機会が、娘にとってはとても自信につながっているようです。




