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プロローグ

 魔女――科学では解明できない超人的な力を使い奇跡と思わしき現象を引き起こす者たちの総称。

 ここ最近のイメージとしては、真っ黒い服を着て使い魔に黒猫やフクロウやカラスを連れており、箒に跨り空を飛び、気味の悪い高笑いをしながら謎の薬の入った大鍋をかき混ぜる。なんてところだろう。

 童話などではなじみのキャラクターだ。聞いたことがない、なんて人はまずいないだろう。しかし彼ら、彼女らは現実では存在しない。

 魔女狩りなどといったものが過去にはあったが、実際には魔女とは何の関係のない人たちが根も葉もない噂をなすりつけられて断罪されていっただけだ。

 魔女はおとぎ話の中の住人だ。


 今から始まる物語でもそれは同様の話だった。二百年前までは……。二百年前に私たち住む世界線とはわかたれた、また違った世界線。

 世界線が分かれる原因となったのは、今からおよそ二百年前に始まりの魔女と呼ばれる人物が驚異の大発見を遂げたことが始まりだった。彼女が発表した論文には人間は誰しも生まれながらにして魔法を使える器官が備わっていると書かれていたのだ。当然のこと当初は誰もが彼女の言うことなど信じはしなかった。狂言や妄想など嘲笑い馬鹿にした。

 だが研究が進むにつれて、世界は手の平を返すこととなる。彼女の編み出した治療法で人々は簡単に魔法を使えるようになった。治療法とはあくまで個人の潜在能力を引き出すようなもので、難しい手術や薬の副作用などの懸念はない。用はリハビリのようなものだ。


 こうして人々は簡単に魔法を手に入れ、今や誰しもが魔法を使う――『魔女』となった。



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