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【漫才】幽霊より怖いものに出会った話

作者: 紅の鮭

ゲラゲラコンテスト応募作品です。



2人「はいどーもー! 」



ツッコミ「回転寿司の漫才コンビ " すしまんざい " です! 」



ボケ「⋯⋯」



(観客が拍手)



ツッコミ「おー拍手ありがとうございます。あーありがとうございます」



ボケ「⋯⋯」



ツッコミ「ありがとうございます。ありが⋯⋯ってお前もやれよ! 」



ボケ「⋯⋯(キョロキョロ)」



ツッコミ「いやお前だお前! そこの〜観客席に座ってるやつ! 拍手しなさい! 」



ボケ「俺じゃないのかい! 」



ツッコミ「そりゃそうだろ。ツッコミはお前の仕事だろ? ってか名前の表記間違ってるな。スタッフさんこれ直しといて! 改めまして私がボケ担当の突込(ツッコミ)と⋯⋯ 」



ボケ「ツッコミ担当の帆家(ボケ)です」


(閑話休題(かんわきゅうだい))


突込(ツッコミ)「光陰矢の如しと言いましてね。時間の流れってのは本当にあっという間ですよね」



帆家(ボケ)「そうですね。自分もつい最近まで学生やってた気がします」



突込「そうですね。自分もついさっき産道から出てきた気がします」



帆家「それは新鮮すぎ! 光陰矢の如しというより光陰銃弾の如し! お前だけ時間がマッハで進んでるよ! 」



突込「まあそんな風にね、あっという間に夏も終わりましてこれから秋に差し掛かろうかという時期ですが、先日私怖い体験をしまして⋯⋯」



帆家「怖い体験ですか、少し季節外れ感はありますね」



突込「実家に帰省するため1人でくら〜い夜道を歩いていたんですよ」



帆家「それは怖いですね」



突込「ええ、なにぶんド田舎に住んでいたものですから街灯なんかもなくて。ダメだとは思ったんですけどね、怖くて仕方なかったので、最近ハマってたゲームを開いて歩きスマホをしてしまったんです」



帆家「皆さんも歩きスマホはやめましょうね。ちなみに突込さんは何てゲームにハマってるんです? 」



突込「最近リリースされた " パチモンGO " ってアプリでして」



帆家「おっと、これはヤバイのが来ましたね。訴えられませんか? それ」



突込「それが意外にちゃんとしたゲームでして、近くの『実際に()()ている、お()にた()ぱく質で構成された物体』通称『()()()()』をスマホのマップ上に表示してくれるんですよ」



帆家「ただの生き物じゃねーか! 何でわざわざそんなめんどくさい略し方にしたんだよ! 意地でも本家に似せる気か! 」



突込「例えばここだと⋯⋯ おっ! ” やせいの インセクト があらわれた " って表示されましたね」



帆家「野生のインセクトはただの昆虫! そっこら中にいるから! そんなんいちいち知らされたらスマホぶん投げるわ! 」



突込「お! 今度は ” やせいの 飼いネコ があらわれた ” そうです 」



帆家「どっちだよ! 飼われている時点で野生失ってるよ! てか誰だよネコ連れてきた奴! 」



突込「おおーかわいいなあポチは」



帆家「お前のかい! そのネコ本当に野生に返してやろうか! 」



突込「まあそんな感じで、ついついゲームに集中してしまいましてね、そしたら辺りがふっと暗くなったんですよ」



帆家「まずネコを仕舞いなさい。ネコを」



突込「顔を上げるとトンネルの入り口だったんです」



帆家「それは怖いですね。トンネルはよく出るって稲川淳二さんも言ってましたしね」



突込「怖いなぁ怖いなぁって思いながらもなんかイヤーな視線を感じてまして」



帆家「それでどうしたんです? 」



突込「行くしかないですから、私は腹を決めてカツーン⋯⋯カツーン⋯⋯って言いながら歩いたんですよ」



帆家「お前が言うんかい! 夜中にそんな奴いたら幽霊も逃げ出すわ! 」



突込「しばらく歩いているとスタスタ スタスタって足音が2つに聞こえるんですよ」



帆家「後ろを向くと〜って奴ですか」



突込「それが違いまして、おかしいなと思って自分を見てみたらハイハイしていたんですよ」



帆家「なんでだよ! どんな状況なら本人が知らぬ間にハイハイすることになるんだよ⁈ 」



突込「自分でもバカだなと思い、立ち上がって普通に歩き始めたんですが、ふとおかしな事に気付きまして」



帆家「気付いたことですか。何ですか? 」



突込「ハイハイって足と手を同時に出すから足音は1つになる」



帆家「確かに⋯⋯ 」



突込「つまりもう1つの足音は自分のじゃない後ろにいる誰かのだってことなんですよね」



帆家「⋯⋯」



突込「それで意を決してバッと後ろを向いたら」



帆家「向いたら? 」



突込「何と後ろにいたのはカンガルーの親子だったんですよ。なんだ〜って安心しちゃいました」



帆家「待て! 全っ然安心できない! むしろ幽霊より危険度が高い! てかお前の実家どこだよ! 」



突込「オーストラリアだが? 」



帆家「日本じゃないのかい! 」



突込「ええ。父母ともに日本人なんですけどね」



帆家「お前の両親もなかなかだな」



突込つっこみの電話が鳴る)



突込「お?通知だ。なになに⋯⋯? ” やせいの カンガルー があらわれた ” だって」



帆家「え゛!? 」

読んで頂きありがとうございます。

面白いと感じて頂けたら評価、感想等お願いします。

作者はポケモンGOをやった事がありません。ほとんど想像で書いていますので、実物との差異はご了承ください。

また、カンガルーによる死亡事件は実際に起きているそうです。海外旅行の際は気をつけましょう。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ボケの語り口調がよく練られていて面白いです [一言] カンガルーとパチモンGOを絡めたネタをオチに持ってきてはいかがでしょう
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