第1話 討魔師の日常は崩れ去る
最近書いては別の話を書き始めるryurennです。この小説からは心を入れ替えて最低でも1年は書きつづけられるようにしたいです。そのためにも小説に対する感想やアドバイスなどよろしければお送りください。
討魔師
それは己の魂を鍛え武器として具現化し世の中に現れる《影》と戦うものたちである。彼らの存在は世の中の一部の人だけが知っており、彼らは人知れず世の中を守っている。ちなみに《影》を倒してももらえる給金は低く怪我をしても保険がきかないという悲しい職業でもある。
そんな討魔師として活動している僕こと雪白透はパートナー兼恋人の黒羽蓮と一緒に高いビルの屋上から夜の街を見下ろしていた。
「いやあ、今日も怪我をすることなく無事に終わりましたねえ」
「そうだね。とはいえ結構ギリギリだったから油断はできないけどね」
「最近は現れる《影》が強くなってきてますからね。ここ500年の歴史を見ても何かが起こる前は《影》に異変が現れるそうですから気を付けた方がいいですね」
互いに最近の《影》についての考えを語りあった僕らはそこで解散となり、明日からの学校のために早く寝ることになったのだった。
討魔師は世間に認知されていない職業なので仕事のために学校を休んだ場合、当然ながら仕事があるので休みますとは言えない。それなのに突然仕事を押し付けられたりするのがこの仕事の嫌なところである。単純な《影》の討伐だけでなく書類仕事などもあるのでその忙しさからあまり要領のよくない透は友人が少ない。外面のいい蓮はクラスメイトや教師とも良好な関係を持っているがそれでも友達といえるほどの関係までは踏み込ませない。
そんな僕たちが所属する赤城高校2年5組は今日も変わらず授業を行っていた。チャイムが鳴り昼休みに入ったので僕と蓮は弁当を食べようと食堂へ移動しようとしたのだが妙なことに扉が開かず教室から出ることができなくなっていたのだった。
「ん?これはいったいどういうことだろうね。鍵はかかっていないようだけど確かに開かない」
「前の方の扉はどうでしょうか?」
「こっちも開かないね。こうなったら蹴飛ばしてみるかな?」
「それは最後の手段ですね………これは!?」
僕らが今度は窓が開くかを確かめようとしたときに不意に床が光り初め僕らは日本から姿を消した。
雪白透
全距離対応万能型
魂装 日本刀『白雪』 大鎌『雪那』 他多数
黒羽蓮
中遠距離支援型
魂装 形状変化型銃器『黒打』