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紀行・舞鶴/西舞鶴モダン建築(旧舞鶴西図書館)ノート20150410
紀行・舞鶴/西舞鶴モダン建築(旧舞鶴西図書館)
街を歩くとオーラを放っている建物がある。それは、みるからに、瓦とか壁とか、だいぶ痛んでいて、修復中かあるいは取り壊す直前という感じだった。
舞鶴にある近世城郭・田辺城本丸近くにある木造二階・一部煉瓦造りの洋風建築で、大正末期に税務署としてつかわれていたのだが、移転して空き家になっていた。明治人というのはそういうときに男をみせる。地元の名士・有本国蔵は、私費を投じてこの瀟洒な建物を購入、当時の舞鶴町へ図書館として寄贈した。昭和四三年までつかわれ、その後は商工会館として使われていたそうだ。
第一次世界大戦ごろ、ウラジオストックにむかう船がでていた。京都から舞鶴線があり舞鶴駅にきていて、さらに港湾引込線で、一号埠頭にかつて存在した、「うみみなと駅」に着く。そこから定期便船に乗ってウラジオストックにむかった。埠頭からは少し離れた城址に近いところにあるのだが、現存する当時の貴重な洋風建築だ。
ノート2015.04.10/取材2015.04.05/校正20160826




