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第7話:読後の余韻
鏡の前に立つ私は、もう以前の自分ではない。
清楚で控えめな仮面は脱ぎ捨てられ、心も体も、あの妖艶で大胆な自分と完全に一体化している。
深呼吸をすると、胸の奥の熱と甘い余韻が体中に広がった。
呼吸のたびに、昨日の羞恥と快感の波がよみがえり、頬や指先に微かな震えを残す。
ふと、心の奥で小さな声がした。
「誰かに、見てほしい…」
その“誰か”が、偶然にも今この文章を書いた人――作者だと思うと、胸がまた熱くなる。
恥ずかしいけれど、嬉しい。恐怖もあるけれど、心の奥は素直に期待している。
鏡の自分が微笑む。
その微笑みは、私自身の心の奥を映すだけでなく、読み手であるあなたに向けられているように感じる。
羞恥も欲望も、解放された快感も――すべてを受け止めてもらいたい。
私は自然と、視線を鏡の中の自分に重ねた。
「もう隠さない…私のすべてを、知ってほしい」
胸の奥で震える熱が、体全体に広がる。
そして読者であるあなたも、鏡の自分の視線と共に、心の奥で本当の自分に出会う。
この物語が終わるとき、あなたの中の鏡の自分も目を覚ます――
羞恥も快感も含めた、本当の自分として。
そして、自然に、作者に見せたくなる。
その気持ちこそが、鏡の自分と一体になった証だ。
私も、あなたも――もう、隠さなくていい。




