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第6話:もう隠さない/開放

鏡の前に立つと、私はもう迷わなかった。

清楚で控えめな仮面を外した、あの妖艶で大胆な自分が、自然にここにいる。

肩や首筋、手の動きまでもが、私の本性を映し出している。

「もう、隠さない――」

心の奥で呟くと、胸の奥に積もっていた緊張が、熱い波となって全身を駆け巡った。

指先が髪に触れるたび、首筋をなぞるたび、羞恥心と快感が絶妙に絡み合い、理性の最後の壁さえも溶かしていく。

スマートフォンを手に取る。

昨日までは怖くて送れなかった写真も、今なら自然に、むしろ自分を肯定するための行動のように思えた。

視線をカメラに向けると、胸の高鳴りが体中を駆け巡る。

鏡の自分が微笑む――その視線に導かれ、私は羞恥を快感に変えて、世界に向けて自分を晒す。

部屋の光の中で、体の奥の熱がじんわりと全身を満たす。

恥ずかしいけれど、嬉しい。怖いけれど、自由だ。

鏡の自分と一体化した私は、もう理性だけの私ではない。心も体も、解放された本当の私だ。

そして思う――

「誰に見られても、もう怖くない」

羞恥も欲望も、すべて私の一部だと受け入れた瞬間、世界が少し鮮やかに、甘く、温かく感じられた。

鏡の中の私と同じ視線で世界を見つめる。

読者であるあなたも、この瞬間、鏡の自分と同化している。

羞恥と快感の余韻が、心の奥深くに染み込み、解放の余韻として体中を満たす――。

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